akiraの体操観戦記

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徳洲会体操クラブが優勝!2022全日本体操競技団体選手権

全日本体操競技団体選手権、サンドーム福井に見に行ってきました。

サンドーム福井は1995年にアジアで初めて世界体操競技選手権が開催された、まさに体操の聖地ですね。

鯖江駅から20分ほど歩いてたどり着きました。

さすが北陸、風が冷たかったです。

サンドーム福井、真ん丸のアリーナと高い天井が特徴的な建物でした。

ここで27年前に世界体操競技選手権が行われたと思うと感慨深いものがあります。

福井のお土産コーナーも会場に設置されていました。ここでお土産買えて良かった。

越前太鼓のエキジビションもあり、地方で開催される大会のお祭り感が出ていましたね。

14時10分から2班の競技が行われ、それぞれの所属チームの誇りをかけたハイレベルな熱い戦いが繰り広げられました!

 

優勝 徳洲会体操クラブ 258.262

(高橋一矢選手、杉野正尭選手、春木三憲選手、

 北園丈琉選手、松見一希選手、カルロス・ユーロ選手)

2位 セントラルスポーツ 253.193

(谷川航選手、千葉健太選手、萱和磨選手、

 前野風哉選手、谷川翔選手、北村郁弥選手)

3位 鹿屋体育大学 250.593

(長谷川毅選手、手島克選手、上山廉太郎選手、

 津村涼太選手、金田希一選手、田邊友唯選手)

4位 順天堂大学 249.293

(三輪哲平選手、橋本大輝選手、榊原拓弥選手、

 森川顕範選手、江俣有寿彩選手、日髙 大輝選手)

5位 (公財)栃木県スポーツ協会 248.928

(青木翔汰選手、湯浅賢哉選手、前田航輝選手、

 山本威吹選手、中川将径選手)

6位 相好体操クラブ 247.726

(小森敬介選手、永吉雄選手、平野竣介選手、

 泉谷敬志選手、杉本海誉斗選手、山崎響太選手)

7位 日本体育大学 247.195

(笠岡義之選手、近藤衛選手、相羽拓郎選手、

 小峠一真選手、木下渚選手、土井陵輔選手)

8位 筑波大学 245.461

(中山怜選手、橘汐芽選手、末次耕太朗選手、

 長﨑柊人選手、上田悠太選手、平松航河選手)

 

優勝は徳洲会体操クラブ!

全日本シニア優勝の杉野正尭選手に、東京五輪代表の北園丈琉選手、全日本個人総合予選4位の松見一希選手、全日本種目別つり輪優勝の高橋一矢選手、つり輪と跳馬が強い春木三憲選手、そして先月行われた世界体操競技選手権リバプール大会種目別跳馬2位、平行棒3位のカルロス・ユーロ選手。
オールラウンダーからスペシャリストまでタレント揃いの豪華なメンバーで隙のない布陣を組んできた徳洲会体操クラブ、その強さは盤石でした。

第1種目ゆか

注目のカルロス・ユーロ選手、ゆかで後方2回半ひねり(D)〜前方屈伸2回宙返り(E)、伸身新月面、前方1回ひねり(C)〜前方2回半ひねり(E)、着地で1歩動くところが目立ちましたが、世界体操競技選手権リバプール大会で予選1位を取ったフル構成を通しきりました。ゆか全体2位の14.800(D6.4 E8.400)

第2種目あん馬

北園丈琉選手が雄大な開脚旋回で伸びやかな演技を見せました。全体11位の14.133(D5.7 E8.433)!

杉野正尭選手、徳洲会チーム対抗戦で見せたフル構成からは難度を下げての実施でしたが、それでもあん馬全体2位の14.733(D6.4 E8.333)!

第3種目つり輪

高橋一矢選手が重力を感じさせない力強い演技で新月面の着地もピタリ!つり輪全体1位の14.900!

春木三憲選手がつり輪全体2位の14.600!

スペシャリスト達が期待通りの高得点取ってきました。

第4種目跳馬

世界体操競技選手権リバプール大会種目別跳馬銀メダリストのカルロス・ユーロ選手、ブラニクを跳んできました。一歩跳ねましたが、屈伸姿勢を着地の直前まで保持していて、空中姿勢美しかった。
跳馬全体4位の14.900をたたき出し、この技の第一人者の谷川航選手のブラニクの得点14.866を僅かに上回りました。

第5種目平行棒

カルロス・ユーロ選手、この平行棒も世界体操競技選手権リバプール大会種目別銅メダリスト。シャルロ(E)で足が下がり、バランスを崩すも落下せず、力で倒立に戻すところは逆に体幹の強さを際立たせてました。13.966(D5.8 E8.166)

北園丈琉選手、ササキ、バブサーも雄大に決めて、前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降りの着地ピタリ!平行棒全体3位の14.866(D6.2 E8.666)!

最後種目鉄棒

1人目の松見一希選手、カッシーナ、コールマンを決めて、鉄棒全体9位の14.033(D5.9 E8.133)!

2人目の北園丈琉選手もカッシーナ、コールマン、伸身トカチェフ(D)〜トカチェフ伸びやかに決めて、伸身新月面の着地も決めます!鉄棒全体2位の14.433(D6.3 E8.133)!

そしてダイナミックな鉄棒が持ち味の杉野正尭選手、今期から取り入れ見せ場の一つとなっているペガンを抜く安全策で確実にきました!それでもカッシーナを成功!もう一つの見せ場のコバチ〜コールマンの連続を見事に決めて会場を沸かせます!伸身新月面宙返り降りの着地も僅かに後ろに動く程度に抑えて決めました!
優勝を確信してガッツポーズ!
名門徳洲会体操クラブ、2007年以来の優勝!15年ぶりの王座奪還見事でした!

おめでとうございます!

チーム得点258.262は、世界体操競技選手権リバプール大会団体決勝での中国の優勝スコア257.858を上回ってますね。まさに世界最高レベルのチーム力見せてくれました!

 

2位にセントラルスポーツ

世界体操競技選手権リバプール大会個人総合銅メダリストの谷川航選手、

世界選手権の勢いそのままに好調な演技、あん馬以外の5種目に出場。

跳馬でブラニクを前に小さな1歩で抑えて全体5位の14.866!抜群にコントロールされた美しい跳躍さすがでした。

平行棒も全体4位の14.800!着地で体重が後ろにかかっても耐えて動かず、さすがの着地の強さ見せました!

頼れるキャプテン萱和磨選手はつり輪以外の5種目に出場!

安定感と気迫あふれる演技を見せました!苦戦する選手が多かったあん馬でも、安定感抜群の演技であん馬全体4位の14.466(D6.1 E8.366)!

最終演技者となった鉄棒でもコールマンを決めて鉄棒全体6位の14.166(D5.9 E8.266)!

豪快なガッツポーズ出ました!

千葉健太選手はつり輪で正確な力技と新月面の着地をピタリと決めました!つり輪全体4位の14.566(D6.1 E8.466)!強化しているこのつり輪、試合ごとに力強さが増してきてますね。スペシャリスト並の点数をたたき出しました!

世界体操競技選手権リバプール大会日本代表の谷川翔選手は演技を行いませんでした。

世界選手権から1ヶ月しか経っていない中での試合なので、コンディションの面で難しいものがあったのでしょうか。

セントラルスポーツ、ミスもありましたが、日本を代表するオールラウンダーが揃うチーム、さすがの総合力、2位に入りました!

 

鹿屋体育大学が3位。

2019年は10位、去年は4位で躍進著しい鹿屋体育大学が今年はなんと3位!初の表彰台となりました。

あん馬のチーム得点43.533は全チームの中で1位の得点!

津村涼太選手があん馬全体1位の14.900、長谷川毅選手があん馬全体6位の14.433、田邊友唯選手があん馬全体10位の14.200

安定感ありました!

 

順天堂大学が4位。

去年優勝の順天堂大学は、世界チャンピオンの橋本大輝選手にミスが連発するなど、苦しい戦いとなりました。

橋本大輝選手、あん馬で交差倒立が上がらず落下、移動でも足をぶつけてしまい2回の落下となり11.600を出してしまいました。

世界選手権の疲労と世界選手権直前に痛めていた手首の怪我の影響を感じます。

いつもは軽々行う跳馬でもロペスで横に大きく1歩動いて、両足ラインオーバーのミスそれでも空中姿勢はきれいでした。14.266。

平行棒も新たに入れたマクーツ(E)でダブルスイングのミス12.866。

世界体操競技選手権リバプール大会種目別銀メダルを取った得意の鉄棒は、アドラー1/2ひねり~コールマンを新たに実施し成功!カッシーナ、伸身トカチェフ(D)~トカチェフの連続も決め、伸身新月面宙返りの着地を僅かな1歩で決めて、鉄棒全体トップの14.633(D6.2 E8.433)を出し、意地を見せました。

順天堂大学のもう一人の実力者、三輪哲平選手は、跳馬でなんとヨネクラを実施!

最高難度の大技を片足が横に1歩動いただけで決めてきました!高さが素晴らしい!

15.233(D6.0 E8.233)と跳馬全体2位の高得点を出しました!

平行棒でも全体2位の15.000(D6.4 E8.600)を出しました!

順天堂大学は、大きなミスもあり、鹿屋体育大学に僅かに及ばず4位。

橋本大輝選手は世界選手権の前に手首を痛めながらも、団体銀、個人総合金、種目別ゆか銅、鉄棒銀と大活躍した世界選手権の疲労が残る中で、万全とは程遠い中での試合だったのかもしれません。

その中でも平行棒でマクーツ(E)、鉄棒でアドラー1/2ひねり~コールマンを新たに入れてくるなど、来年に向けての挑戦も見れました。

オフシーズンは体作りを優先するつもりで「自分自身で考えて、うまく練習をコントロールできるようにしたい」と話していたということです。

ゆっくり休んで、来年また世界最強の体操をつくりあげて頑張ってほしいです。

 

その他では、日本体育大学の土井陵輔選手、世界体操競技選手権リバプール大会の団体銀メダルメンバーですが、疲労があるのか、平行棒で12.900、鉄棒はカッシーナで落下があり13.733とミスがありました。

得意のゆかでは、G難度のリジョンソンや高難度のひねり技を次々決めて、ゆか全体1位の14.833(D6.4 E8.433)をたたき出しました!

あん馬で全体8位の14.400、跳馬で14.466と持ち味の正確で美しい演技も見せました。

 

今年は、徳洲会体操クラブの戦力が充実していて、11月のチーム対抗戦にファンを招いて行ったり、この団体で絶対に優勝するんだという意気込みの凄さを感じていました。

それでも勝利を呼び込むために、各選手が難度をおとしてでも18演技ミスなくつなげて、見事に優勝しました。

米田功監督や水鳥寿思強化本部長が選手だった頃の黄金時代に団体優勝した時以来、実に15年ぶりの団体優勝、見事な王座奪還!名門復活!目の当たりにして感動しました。

世界体操競技選手権リバプール大会に出場した選手達には、厳しい日程でしたが、チームのために頑張る姿には胸を打たれますね。

ゆっくり休んで疲れをとって、来年また最高の演技を見せてほしいと思います。

チームのために選手達が力を合わせる全日本体操競技団体選手権、今年を締めくくる良い大会でした。

帰りの特急しらさぎには、体操関係者がいっぱいでした。ネット配信で解説をしていたオラキオさんと同じ車両だったので、ひそかにドキドキしてました。

これも地方で行う大会での醍醐味の一つですね。