世界体操競技選手権アントワープ大会も最終日、種目別決勝後半が行われました。
男子跳馬
優勝 ジェイク・ジャーマン選手(イギリス) 15.050
1本目15.400(D6.0 E9.400) 2本目14.700(D5.6 E9.100)
2位 コイ・ヤング選手(アメリカ) 14.849
1本目15.033(D5.6 E9.433) 2本目14.666(D5.4 E9.266)
3位 ナザル・チェプルニー選手(ウクライナ) 14.766
1本目14.833(D5.6 E9.233) 2本目14.700(D5.6 E9.200 減点0.1)
1本目14.900(D5.6 E9.300) 2本目14.600(D5.6 E9.000)
5位 ポール・ジュダ選手(アメリカ) 14.550
1本目14.600(D5.6 E9.100 減点0.1) 2本目14.500(D5.2 E9.300)
6位 アルトゥール・ダフティアン選手(アルメニア) 14.549
1本目13.966(D5.6 E8.666 減点0.3) 2本目15.133(D5.6 E9.533)
7位 ハリー・ヘップワース選手(イギリス) 14.433
1本目14.533(D5.6 E9.033 減点0.1) 2本目14.333(D5.6 E9.033 減点0.3)
8位 ケビン・ぺネフ選手(ブルガリア) 14.183
1本目14.166(D5.2 E8.966) 2本目14.200(D5.2 E9.300 減点0.3)
イギリスのジェイク・ジャーマン選手が優勝!
1本目になんとヨネクラを実施してきました。
高さと飛距離があり、この難しい跳躍の着地を僅かに弾んだだけで見事に決めてきました。個人総合ではこの技で着地を止めてきましたので、完成度の高さがうかがえます。
15.400の高得点!
2本目はドラグレスクを実施!
着地後ろに大きく一歩足を出しましたが、立ってきました!
14.700の得点でしたが、2本平均15.050で優勝となりました。
この選手はゆかも非常に得意としていて、伸身リジョンソンハーフという超大技も持っていますが、今大会は予選落ちとなっていて、披露されませんでした。
今後、日本の南一輝選手とのゆか頂上決戦を見たいです。
優勝 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 14.800(D6.5 E8.300)
2位 周雅琴選手(中国) 14.700(D6.5 E8.200)
3位 レベッカ・アンドラーデ選手(ブラジル) 14.300(D6.0 E8.300)
4位 サネ・ウェイファース選手(オランダ) 14.100(D5.9 E8.200)
5位 芦川うらら選手(日本) 14.066(D5.9 E8.166)
6位 張晴穎選手(中国) 13.100(D6.2 E6.900)
7位 シリーズ・ジョーンズ選手(アメリカ) 12.933(D5.6 E7.333)
8位 パウリーネ・シェーファー ベッツ選手(ドイツ) 12.800(D5.4 E7.500)
アメリカのシモーネ・バイルズ選手が優勝。
まるでゆか運動のようなパワフルな平均台決めてきました!
バシバシテンポよく技を決めてくるのが凄いですね。
降りはG難度のムーンサルト!高さがあって着地もピタリと決めてきました!
まったく緊張がみえないところに強さを感じます。
得点は圧巻の14.800!
日本の芦川うらら選手は5位。
2021年世界体操競技選手権北九州大会の金メダリストの芦川うらら選手。
一昨年のチャンピオンらしい、ふらつきのない熟練された技を次々きめて降りはF難度の後方3回ひねり!決めてきました!
得点14.066、14点台はさすがでした。
並み居る強豪たちが次々と力を発揮してくるハイレベル展開となってしまいメダルはなりませんでしたが、その中で堂々の5位入賞でした。
平行棒
優勝 ルーカス・ダウザー選手(ドイツ) 15.400(D6.6 E8.800)
2位 侍聰選手(中国) 15.066(D6.3 E8.766)
3位 杉本海誉斗選手(日本) 15.00(D6.3 E8.700)
4位 萱和磨選手(日本) 14.733(D6.3 E8.433)
5位 イリア・コフトゥン選手(ウクライナ) 14.633(D6.4 E8.233)
6位 アッシャー・ホン選手(アメリカ) 14.466(D6.0 E8.466)
7位 マテオ・レバンテシ選手(イタリア) 13.866(D6.4 E7.466)
8位 ユル・モルダウアー選手(アメリカ) 13.133(D6.3 E6.833)
優勝はドイツのルーカス・ダウザー選手。
第1人者の鄒敬園選手(中国)が出場していない中での平行棒決勝、誰が金メダルを取るのか注目されましたが、去年の世界選手権と東京五輪の平行棒で2位だったルーカス・ダウザー選手がついに金メダルを取りました。
G難度のツォラキディス、リチャード、アームツイスト、マクーツと盛りだくさんの演技構成、着地も決めてきました!得点15.400!Dスコアも出場選手中最高のD6.6と高かったです。
2位に中国の侍聰選手。
予選の跳馬で足を痛めた侍聰選手でしたが、この平行棒は意地を感じるかのような力強い実施で、後方屈伸2回宙返り(D)の着地をピタリ!
得点15.066!
日本の杉本海誉斗選手が3位!
平行棒の日本王者の杉本海誉斗選手がついに世界選手権の種目別決勝の舞台で演技!トレードマークの高さがずば抜けているバブサー(E)も決めました!前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降りの着地ピタリ!
三輪哲平選手の怪我で補欠から急遽の繰り上がりで今大会出場となりましたが、頼もしいほどの勝負強さを発揮してくれます!
得点は15.000!見事な銅メダル!おめでとうございます!
日本の萱和磨選手が4位。
気合の入った完璧な平行棒見せてくれました。
マクーツ(E)、バブサー(E)、倒立も力強かったです。前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降りの着地ピタリ!
スーパーサイヤ人に変身するんじゃないかと思うような最大級のガッツポーズ!
さすが失敗しない男とまで言われた安定感をこの種目別平行棒でも見せてくれました!
得点14.733!
女子ゆか
優勝 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 14.633(D6.7 E8.033)
2位 レベッカ・アンドラーデ選手(ブラジル) 14.500(D6.1 E8.400)
3位 フラビア・サライバ選手(ブラジル) 13.966(D5.7 E8.266)
4位 サブリナ・マネカ ボイネア選手(ルーマニア) 13.766(D6 E7.766)
5位 シリーズ・ジョーンズ選手(アメリカ) 13.666(D5.5 E8.166)
6位 ナオミ・フィッセル選手(オランダ) 13.3(D5.6 E8.000)
7位 周雅琴選手(中国) 13.3(D5.4 E7.900)
8位 アリス・キンセラ選手(イギリス) 12.666(D4.9 E7.766)
アメリカのシモーネ・バイルズ選手が優勝。
男子顔負けの大技連発で凄かったです。
バイルズ(後方伸身2回宙返り1/2ひねり)の着地で前に大きく1歩跳ねてしまい、ラインオーバーとなりましたが、最後の後方伸身2回宙返りは着地ピタリ!
圧巻の演技見せてくれました。
今大会バイルズ選手は団体、個人総合、平均台、ゆかで金メダル4個、跳馬で銀メダル1個を獲得して自身通算金メダル数が23、通算メダル数を30としました!
どちらも史上最多となります。
2位のレベッカ・アンドラーデ選手と3位のフラビア・サライバ選手と仲良く談笑している姿も印象的でしたね。
鉄棒
優勝 橋本大輝選手(日本) 15.233(D6.7 E8.533)
2位 テン・スルビッチ選手(クロアチア) 14.700(D6.1 E8.600)
3位 蘇煒德選手(中国) 14.500(D5.9 E8.600)
4位 ミラド・カリミ選手(カザフスタン) 14.433(D6.3 E8.133)
5位 ポール・ジュダ選手(アメリカ) 14.100(D5.4 E8.700)
6位 アルトゥール・マリアーノ選手(ブラジル) 13.533(D6.2 E7.333)
7位 千葉健太選手(日本) 12.700(D5.4 E7.300)
8位 フェリックス・ドルチ選手(カナダ) 11.100(D5.0 E6.100)
日本の橋本大輝選手が優勝!
冒頭のリューキンを成功!カッシーナ成功!コールマン成功!
そして伸身新月面宙返り降りの着地ピタリ!
これぞ王者という完璧な演技を見せてくれました!
得点は15.233 世界選手権の種目別決勝の大舞台で全選手中ぶっちぎりで最高の6.7の演技構成で着地ピタリ!これが見たかったです!感無量!
橋本大輝選手ついに世界選手権の種目別鉄棒金メダルを取り、団体、個人総合と合わせて今大会3冠を達成!日本選手の3冠達成は、2015年の内村航平さん(団体金、個人総合金、種目別鉄棒金)以来となります。
橋本大輝選手は、この鉄棒で2021年、2022年と3大会連続でメダルを取っているのも、もの凄いことですね。
日本の千葉健太選手は7位。
最初のコールマンが近づいてしまい車輪につなげられず蹴上がりで対処となってしまいました。
着地も1歩跳ねましたが、思い切りのいいキレのある演技披露してくれました得点12.700。
予選、団体、個人総合、種目別1日目のあん馬、2日目の鉄棒と橋本大輝選手と並び全日程で演技した千葉健太選手、その美しいキレのある体操を存分に世界に披露してくれましたね。
時差が7時間もあり、深夜の応援となりましたが、世界の超人たちと日本チームの活躍が見れて、楽しい9日間でした。
日本チームは団体予選を1位通過。個人総合予選を千葉健太選手、萱和磨選手、橋本大輝選手の3人で個人総合1位~3位まで独占。世界を驚かせました。
そしてなんといってもパリ五輪前年の世界選手権で団体金メダル!負けられない戦いの中、チーム全員でミスをカバーしながら勝ちきったのが良かったです。
そして個人総合では橋本大輝選手が2連覇を達成!歓喜にわきました!
やはり世界最強は橋本大輝選手です!
種目別では南一輝選手がゆかで銀メダル!平行棒で杉本海誉斗選手が銅メダル!鉄棒で橋本大輝選手が金メダル!と日本でも各種目最強の3人がメダルを取り、日本の強さを見せました。
三輪哲平選手が怪我で出られなかったのは残念でしたが、実力者なので来年以降、また日本代表に入って世界の舞台で戦ってくれると思います。
今年はアジア大会も9月24日~29日までと直前までありましたので、合わせて丸々2週間体操見れて楽しかったです。アジア大会の日本代表と世界選手権の日本代表とそれぞれ体操ニッポンの強さを存分に世界に見せてくれたので、パリ五輪の代表争いは熾烈になってきますね。そして最強の日本代表で目指せパリ五輪団体金メダル!
がんばれニッポン\(^o^)/