世界体操選手権リバプール大会もいよいよ最終日、種目別決勝後半種目が行われました。
男子跳馬
優勝 アルトゥール・ダフティアン選手(アルメニア)15.050
1本目15.000(D5.6 E9.500 減点0.1) 2本目15.100(D5.6 E9.500)
2位 カルロス・ユーロ選手(フィリピン)14.950
1本目15.000(D6.0 E9.100 減点0.1) 2本目14.900(D5.6 E9.300)
1本目14.800(D5.6 E9.200) 2本目14.666(D5.6 E9.066)
4位 ガブリエル・ブルタネテ選手(ルーマニア)14.533
1本目14.666(D5.6 E9.066) 2本目14.400(D5.6 E8.800)
5位 カイオ・ソウザ選手(ブラジル)14.416
1本目14.333(D5.6 E8.733) 2本目14.500(D5.6 E8.900)
6位 イ ジュノ選手(韓国)14.316
1本目14.466(D5.6 E8.866) 2本目14.166(D5.2 E8.966)
7位 谷川航選手(日本)13.999
1本目14.166(D5.6 E8.666 減点0.1) 2本目13.833(D4.8 E9.033)
優勝はアルメニアのアルトゥール・ダフティアン選手。
クオリティの高いドラグレスク(D5.6)とロペス(D5.6)を見せました!
2位はフィリピンのカルロス・ユーロ選手。
1本目はなんとリセグァン2を実施、着地は一歩動きましたが、空中姿勢はきれいな屈伸姿勢が見てとれました。去年は完成度の高いドラグレスクで高得点を出していたカルロス・ユーロ選手、それを上回る最高難度の跳躍に挑戦して、リスクがありながら本番で実施し、なおかつ成功させてくるところがさすがですね。
2本目のロペス(D5.6)も着地をまとめてくるところがさすがです。
1本目にドラグレスク、2本目にルーユーフを決めてきました。
リオ五輪の時には前人未到の4回宙返りにも挑戦していた選手なので、ずば抜けた高さがありました。
ウクライナのマリウポリ出身のイゴール・ラディビロフ選手。非常に困難な事態に直面していたと思われます。その中でもこの舞台に戻ってきて見事な跳躍を2本実施しました。2本目を決めたあとの表情が背負っているものの大きさを物語ってました。
日本の谷川航選手は7位。
1本目に最高難度6.0のリセグァン2を実施して、大きな一歩でこらえましたが、膝の緩みがあったとして屈伸姿勢が認定されず、抱え込みとしてDスコアが0.4下がってしまう厳しい採点がありました。
2本目は、ロペス(D5.6)の予定がひねりが一回少ないアカピアン(D4.8)になってしまい得点伸ばせず。
谷川航選手、今まで跳馬は2本揃えなければいけないこともあり、予選をなかなか突破出来ませんでした。今大会は個人総合で銅メダルを取る活躍をしつつ跳馬も決勝に進んだので成長を感じます。
個人総合や団体でも大きな武器になっているリセグァン2のレベルアップはもちろんのこと、跳馬のメダルを取るためには2本目の精度を高めることも課題になってきますね。
優勝 渡部葉月選手(日本) 13.600(D5.5 E8.100)
2位 エリザベス・ブラック選手(カナダ)13.566(D5.5 E8.066)
3位 宮田笙子選手(日本)13.533(D5.8 E7.733)
4位 マリーヌ・ボイエ選手(フランス)13.300(D5.5 E7.800)
5位 スカイ・ブレイクリー選手(アメリカ)13.300(D6.2 E7.100)
今大会最大の驚きとなったのが女子の平均台、日本の渡部葉月選手が金メダル!宮田笙子選手が銅メダル!おめでとうございます\(^o^)/
有力選手に落下が相次ぐサバイバル展開の中、Dスコアで劣る渡部葉月選手がふらつきのない演技で着地を決めて1位!場内がどよめきました!
宮田笙子選手も最終演技者で多少のふらつきはありましたが、最小限に留めて屈伸ダブルの着地を一歩で耐え銅メダル!
去年の九州大会平均台の芦川うらら選手金メダル、村上茉愛選手銅メダルの快挙をこのリバプール大会でも再現してみせました!
2年連続でダブル表彰台を実現するとは平均台の日本女子の強さはもはや本物ですね!
村上茉愛選手らこれまで日本女子チームを牽引してきた主力が引退して、全員が初代表となり心配された新生日本女子チームでしたが、笑顔で明るい雰囲気があり、力を発揮してくれました。これからが楽しみです!
平行棒
優勝 鄒敬園選手(中国) 16.166(D6.900 E9.266)
2位 ルーカス・ダウザー選手(ドイツ) 15.500(D6.600 E8.900)
3位 カルロス・ユーロ選手(フィリピン) 15.366(D6.300 E9.066)
4位 フェルハット・アリカン選手(トルコ)15.066(D6.600 E8.466)
5位 ホシマル オーランド・カルボ モレノ選手(コロンビア)14.966(D6.700 E8.266)
6位 神本雄也選手(日本)14.900(D6.500 E8.400)
優勝は中国の鄒敬園選手。
やはり強かったです。中国選手権などで、落下するシーンもあり、予選も難度を落とした演技だったので、どうかなと思いましたが、正確無比で伸びやかな演技は健在でした!16.166と新ルールでも16点超えをやってのけました。
日本の神本雄也選手は6位。
高難度の構成を通してきました。
着地の一歩が惜しかったです。
種目別平行棒は少しのミスも出来ない厳しい戦いになりますね。
優勝 ジェシカ・ガディロバ選手(イギリス)14.200(D6.0 E8.200)
2位 ジョーダン・チャイルズ選手(アメリカ)13...833(D5.8 E8.033)
3位 レベッカ・アンドラーデ選手(ブラジル) 13.733(D5.9 E7.833)
3位 ジェイド・キャリー選手(アメリカ)13.733(D5.9 E7.833)
5位 ナオミ・フィッセル選手(オランダ)13.666(D5.7 E7.966)
8位 宮田 笙子選手(日本)13.066(D5.3 E7.766)
日本の宮田笙子選手が8位。
リザーブから開始直前に出場が決まり、急遽の演技となる中、技を落として、大きなミスを見せずにやりきりました。
演技後にほっとした笑顔と涙を見せていたので、プレッシャーの大きさを感じましたね。
種目別決勝3種目に出場、日本女子のエースとして見事な活躍でした。
鉄棒
優勝 ブローディー・マローン選手(アメリカ)14.800(D6.300 E8.500)
2位 橋本大輝選手(日本)14.700(D6.4 E8.300)
3位 アルトゥール・マリアーノ選手(ブラジル)14.466(D6.0 E8.466)
4位 孫煒選手(中国)14.433(D6.4 E8.033)
5位 張博恒選手(中国)14.400(D6.2 E8.200)
6位 イリアス・ゲオルグ選手(キプロス)14.300(D5.9 E8.400)
7位 神本雄也選手(日本)14.166(D6.0 E8.166)
日本の橋本大輝選手は2位。
アドラー1/2ひねり~リューキン、カッシーナ、コールマンは見事に成功させましたが、伸身トカチェフ(D)からトカチェフに連続することが出来ず伸身トカチェフ単発になりました、着地も一歩跳ねてしまいました。
Dスコアは予定の6.7から0.3下がり6.4になり得点は14.700に留まり、1位ブロディー・マローン選手の14.800に0.1届かず、銀メダルとなりました。
橋本大輝選手は試合後のインタビューで「出発前、けがであまり練習が積めず苦しかったが、やりきれた感じがある。また着地は練習していきたい」と着地の大事さを口にしました。
鉄棒での銀メダルもちろん凄いのですが、橋本大輝選手の鉄棒は誰が見ても世界最高の演技を作り上げていたので、金メダルとってほしかった。
来年とパリ五輪では、リベンジしてほしいです。
日本の神本雄也選手は7位。
中技は見事でした。着地の一歩が惜しかったです。
つり輪、平行棒、鉄棒の種目別決勝3種目に出場した神本雄也選手、着地が動いてメダルに届かなかったこともあり、来年に向けて着地を特訓して、世界で突き抜ける方法を探していきたいと雪辱を誓いました。
時差が9時間もあり、連日の深夜から明け方にかけての放送で日本から応援する方も大変でしたが、世界のバラエティに富んだ体操と日本チームの活躍が見れて、楽しい9日間でした。
日本男子チームは予選で堂々とした演技で予選1位通過。団体決勝で銀メダルと悔しい思いをしました。個人総合で橋本大輝選手が金メダル、谷川航選手が銅メダルの歓喜がありました。種目別ではゆかで橋本大輝選手が銀メダル、土井陵輔選手が銅メダル、鉄棒で橋本大輝選手が銀メダルを獲得、もっと取れたという手応えもありながら、着地の大事さを改めて感じた世界選手権でした。
これからパリ五輪に向けて、選手はもう来年以降を見据えたコメントをしているので、パワーアップする体操ニッポン楽しみです。
頑張れニッポン\(^o^)/