世界体操競技選手権オランダ・ロッテルダム大会もいよいよ最終日、10月25日(日)の21時~25時にかけて、世界のスペシャリスト達がしのぎを削る種目別決勝後半の種目が行われました。
日本、男子は跳馬に川上翔平選手(5位通過)、平行棒に岡慎之助選手(3位通過)、橋本大輝選手(4位通過)、鉄棒に川上翔平選手(1位通過)、岡慎之助選手(3位通過)が出場!
女子は平均台に岡村真選手(4位通過)が出場!
各種目の頂上決戦に日本勢が躍動しました!
種目別男子跳馬決勝
優勝 アルトゥール・ダフチャン選手(アルメニア) 14.850
1本目14.800(D5.2 E9.500 SB0.1)、2本目14.900(D5.2 E9.600 SB0.1)
2位 ジェイク・ジャーマン選手(イギリス)14.650
1本目14.900(D5.6 E9.300)、2本目14.400(D5.2 E9.200)
3位 セバスチャン・スポネヴィク選手(ノルウェー)14.366
1本目14.333(D5.2 E9.133)、2本目14.400(D5.2 E9.200)
4位タイ ナザール・チェプルニー選手(ウクライナ)14.350
1本目14.300(D5.2 E9.100)、2本目14.400(D5.2 E9.200)
4位タイ アルセニー・ドゥフノ選手(WG2(ロシア))14.350
1本目14.400(D5.2 E9.200)、2本目14.300(D5.2 E9.100)
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8位 川上翔平選手(日本)13.333
1本目13.200(D5.2 E8.000)、2本目13.466(D5.2 E8.566 減点0.3)
優勝はアルメニアのアルトゥール・ダフチャン選手
優勝候補の跳躍を会場中が見守る凄まじい緊張感の中、
1本目、ドラグレスクを実施!
前転跳びから激しい縦2回転しながら半分ひねってビタッ!微動だに動かないとんでもない着地を見せます!
場内がわっと沸きました!
得点は高得点の14.800!(D5.2 E9.500 SB0.1)
2本目、ロペス!
側転から激しいひねりの回転!着地はビタッ!これまた微動だに動かない腰の位置の高い完璧な着地!
場内大歓声!
解説の内村航平さんも「減点が見当たらない」と大興奮でした!
得点は1本目を上回る14.900!(D5.2 E9.600 SB0.1)
2本の平均14.850!
2つの跳躍とも完璧な実施と強烈な着地、跳馬の金メダルにふさわしい圧倒的なパフォーマンス見せてくれました!
2位はイギリスのジェイク・ジャーマン選手
1本目は超大技ヨネクラを実施!
高さのある跳躍!超高速のひねりから前向き着地はほぼ直立の腰高姿勢で小さな一歩で決めました!
解説の内村航平さんが「ジャーマン選手はドリルみたいにひねる」と言っていたとおり凄まじいひねりの速さでした。
得点は14.900!(D5.6 E9.300)
立ちさえすれば成功といえる超大技ヨネクラをこの高さと安定感、さすがエアパイレーツの異名を持つジェイク・ジャーマン選手です。
2本目はドラグレスクを実施!
高い跳躍から後ろに小さく一歩!
ガッツポーズ!
14.400(D5.2 E9.200)
2本目も安定した実施、素晴らしいです
2本の平均14.600!高得点で銀メダル!
カルロス・ユーロ選手(フィリピン)は7位
去年の跳馬のチャンピオンのカルロス・ユーロ選手、予選では最高難度のリセグゥアン2を実施、問題なくきれいに決まったように見えましたが、判定はまさかの屈身姿勢が認定されず、1つ難度の下がるドラグレスクとして採点され、6位での予選通過となりました。今回は採点にAIが導入されていて、厳しすぎるおかしな採点が続出しています。
着地姿勢に入る瞬間のひざ曲がりが45度以上と判定されて、屈身姿勢が認められない事態となっているようです。
この決勝でもイギリスのハリー・ヘップワース選手がリセグゥアン2を実施しましたが、やはりかかえ込み姿勢のドラグレスクと判定され、今の実施でも屈伸で取れないのかと諦めともとれる苦笑いをしたのが印象的でした。
カルロス・ユーロ選手の1本目、リセグゥアン2を実施!カルロス・ユーロ選手ならではの膝が鋭く伸びた屈身姿勢を見せての回転でしたが、着地で前に崩れ左手をついてしまいました。得点は13.333(D5.6 E8.033)
ただDスコアは5.6、屈身姿勢が認められリセグゥアン2として技自体は認定されていました。カルロス・ユーロ選手の意地を感じましたが、屈身の認定が厳しいことが、着地ミスにつながったと思われます。
2本目はロペスを実施、着地一歩弾みましたが、決めてきました。14.433(D5.2 E9.233)
2本の平均は13.883となり7位。
ここまで屈身姿勢の判定が厳しすぎると、リセグゥアン2に挑戦する選手がいなくなるのではないかと心配になります。
去年まで認定されていたものが、AIにより、いきなり認定されなくなるのは、懸命に技を磨き上げてきた選手にとっては理不尽極まりないことだなと思いました。
谷川航選手もパリ五輪で認定されなかったことをうけてか、2025シーズンからは代名詞だったリセグゥアン2からドラグレスクに変えてきてますね。
それでも6月のアジア選手権で種目別跳馬で優勝してしまうところに谷川航選手の凄さを感じます。
日本の川上翔平選手は8位
世界選手権の跳馬種目別、凄まじい緊張感の中、十分な間をとってから走り出し、
1本目は出場選手で川上翔平選手しか行っていないレアな大技ヤンウェイ!(屈身メリサニディス)、ロンダートから後ろ向きに着手して後転跳び後方屈身2回宙返りの着地は惜しくも珍しく後ろに転倒となりました。
得点は13.200(D5.2 E8.000)
2本目はシライキムヒフンを実施!
ロンダートから後ろ向きに着地して、後方伸身宙返り3回ひねり!
着地はひねり不足もあったか低くなってしまい、大きな1歩となってしまいました。
得点は13.466(D5.2 E8.566 減点0.3)
8位となりましたが、オールラウンダーの川上翔平選手が2本の跳躍を揃えて、種目別決勝に進出してこの大舞台で2本の大技を跳んだことは凄いことです!
レアな大技を2つ持っているので、今回の経験を生かして、技を磨いて、またリベンジしてくれることと思います。
種目別平均台決勝
優勝 ケイリア・ネムール(アルジェリア)14.566(D6.3 E8.266)
2位 張清穎選手(中国)14.566(D6.5 E8.066)
3位 フラビア・サライバ選手(ブラジル)
4位 エレナ・コラス選手(フランス)14.100(D5.9 E8.200)
5位 マニラ・エスポジト選手(イタリア)14.066(D5.8 E8.266)
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8位 岡村真選手(日本)12.666(D5.9 E6.766)
優勝はアルジェリアのケイリア・ネムール選手
入りのロンダート~後方開脚伸身宙返り上がり~後方開脚伸身宙返り~後方開脚伸身宙返り!
加点の付く3連続の宙返りシリーズ決めてきました。
後転飛び~後転飛び~後方伸身宙返りのシリーズも決めました!
最後の後方屈伸2回宙返り降りも決めて見事な演技!
得点は14.566(D6.3 E8.266)
段違い平行棒の金メダルと合わせて2冠達成となりました!
日本の岡村真選手は8位
座の3回ターンきれいにきめました!
側方宙返り~後方開脚伸身宙返りで片足が台から外れてしまい惜しくも落下。
交差輪跳びは美しい姿勢を見せてピタッと着台!
後方2回半ひねりの着地は僅かな1歩に抑えて決めました!
得点は12.666(D5.9 E6.766)
落下が惜しまれますが、日本女子でただ一人種目別決勝に進出!美しい技を随所に見せてくれました。
種目別平行棒決勝
優勝 鄒敬園ZOU Jingyuan選手(中国)15.733(D6.0 E9.633 SB0.1)
2位 イリア・コフトゥン選手(クロアチナ)14.900(D6.0 E8.900)
3位 ダニエル・マリノフ選手(WG2(ロシア))14.866(D5.9 E8.966)
4位 橋本大輝選手(日本)14.600(D5.6 E8.900 SB0.1)
5位 岡慎之助選手(日本)14.566(D5.6 E8.966)
優勝は中国の鄒敬園ZOU Jingyuan選手
G難度ツォラキディスを成功!1つ1つの技の完成度が高い!鋭くはまる倒立姿勢が美しい!バブサーも高さとキレがあって唯一無二の実施ですね。!
前方かかえこみ2回宙返り半ひねり降りの着地はふわっと浮いてピタリ!
得点はなんと15.733!(D6.0 E9.633 SB0.1)
アジア大会の種目別決勝時の15.533を超えてきました。
あまりの高得点に暫定2位でキス・アンド・クライ席で演技を見守っていた橋本大輝選手も頭をかかえて笑っちゃってました。
解説の内村航平さんも(Eスコア)10点出してもいい演技と絶賛!ブラジルの審判が本当に10点つけていて、「本当に10点つけてる!」と盛り上がってました。
4位は日本の橋本大輝選手
個人総合決勝でも着地を決めて勝ちパターンとなる会心の演技となった平行棒
種目別決勝でも素晴らしい演技となりました。
マクーツ、バブサー、ティッペルトと流れるような隙のない実施!
橋本大輝選手の平行棒は倒立へ至るまでの動きがスムーズで美しい!
前方かかえこみ2回宙返り半ひねり降りの着地はピタリと止めました!
これぞ個人総合4連覇王者の平行棒!
得点は14.600!(D5.6 E8.900 SB0.1)
5位は日本の岡慎之助選手
団体で珍しく肘曲がりがあった入りのホンマを流れるように成功!倒立の決めが美しい!棒下1/2ひねり倒立、棒下倒立、マクーツの美しい捌きに解説の内村航平さんも「おお!」とうなります。
前方宙返り開脚抜き腕支持、バブサー、ティッペルト流れが美しい!
前方かかえこみ2回宙返り半ひねり降りの着地!腰の位置は高かったですが、右足を微かに引きました。
得点は14.566(D5.6 E8.966)
着地が惜しかったですが、クオリティの高い演技さすがでした。
種目別女子ゆか決勝
優勝 クレア・ピース選手(アメリカ)13.866(D6.1 E7.866 減点0.1)
2位 リース・エスポンダ選手(アメリカ)13.566(D6.0 E7.566)
3位 マイアナ・プラット選手(フランス)13.466(D5.6 E7.866)
4位 アビゲイル・マーティン選手(イギリス)13.466(D5.8 E7.666)
5位 リア・グレース・レディック選手(カナダ)13.300(D5.4 E7.900)
優勝はアメリカのクレア・ピース選手
I難度のムアーズ(伸身新月面)、H難度のシリバスを決めてきました。
シリバスの着地ではじかれて片足ラインオーバーありましたが、さすがアメリカというパワーのある高難度のアクロバット凄かったです!
13.866(D6.1 E7.866 減点0.1)
2位にもアメリカのリース・エスポンダ選手が入り、アメリカのワンツーフィニッシュとなりました。
去年の世界選手権種目別ゆかで金メダルを取った日本の杉原愛子選手は予選で2つラインオーバーがあって種目別ゆかの決勝進出を逃しましたが、団体決勝では2位となる13.900を出しているので、このゆかの種目別決勝でもあの会場を引き込む素晴らしい演技を見たかったなと思いました。
種目別鉄棒決勝
優勝 唐嘉鴻Tang Chia-Hung選手(台湾)14.966(D6.6 E8.366)
2位 岡慎之助選手(日本)14.800(D5.8 E8.900 SB0.1)
3位 セルゲイ・ナイディン選手(WG2(ロシア))14.800(D6.4 E8.400)
4位 川上翔平選手(日本)14.600(D5.9 E8.600 SB0.1)
5位 ジェシー・ムーア選手(オーストラリア)14.433(D5.6 E8.733 SB0.1)
優勝は台湾の唐嘉鴻選手
予選はカッシーナ、コールマンを抜いて伸身トカチェフを行うDスコア6.0の構成でしたが、決勝はフル構成!
アドラー1/2ひねり~リューキン、カッシーナ、コールマン、アドラー1回ひねり~ウェルストロム(伸身コスミック1回ひねり)、降りは伸身新月面でしたが、前に大きく跳ねて、さらに小さく前に1歩跳ねました。
着地の印象が悪かったですが、演技内容がもの凄かった。
組み合わせ加点0.2を2カ所とっているので、Dスコアが高いですね。
手放し技がふわっと浮く感じがあって、やはり特別感を感じる鉄棒でした。
14.966!(D6.6 E8.366)
2位は日本の岡慎之助選手
カッシーナ成功!個人総合決勝で落下のあったコールマンもぎりぎりの位置でダイナミックにスーパーキャッチ!成功!リューキン成功!
アドラー1/2ひねり、チェコ式車輪も肩の柔軟性を生かしてしなやかで美しい実施!
伸身新月面宙返り降りの着地はピタリと決めました!
この種目別鉄棒決勝で岡慎之助選手本来の伸びやかで勢いのある美しい演技!会場を魅了してくれました!
14.800(D5.8 E8.900 SB0.1)
Eスコア8.9は最高の評価でしたね!
銀メダル素晴らしい!
日本の川上翔平選手は4位
第2演技者で予選1位の川上翔平選手、アドラー1/2ひねり~コールマン、カッシーナ成功!シュタルダーリバルコ(E)成功!団体決勝で落下のあったウィンクラー成功!アドラー1回ひねり、伸身新月面宙返り降りの着地ピタリ!
素晴らしい演技で、優勝を決めるような高得点が期待されましたが、得点は当初14.500(D5.9 E8.600)と表示されます。
Dスコアは予定では6.3のはずですが、5.9となっていて、おそらくG難度のウィンクラーが腰曲がりなどがあって、ダウングレードされていたのではないかということでした。
ウィンクラー、きれいに決まったと思ったのですが、厳しい採点となりました。
インクワイアリの結果、Dスコアは変わりませんでしたが、着地のスティックボーナス0.1が認められ、得点が14.600(D5.9 E8.600 SB0.1)に変更されました。
鉄棒大本命の前田楓丞選手、橋本大輝選手は予選で落下があり、種目別鉄棒決勝を逃しました。前田楓丞選手、この種目別鉄棒決勝であのDスコア6.9の圧倒的な演技見たかったなと思いました。やっぱり予選が大事なんですよね。
それでも初出場の川上翔平選手が4位、パリ五輪鉄棒金メダリストの岡慎之助選手が銀メダル!日本の鉄棒の層の厚さ凄いです。
世界体操競技選手権オランダ・ロッテルダム大会終わりました。
時差が8時間もあり、連日の深夜から明け方にかけての試合で日本の体操ファンは大変でしたが、世界の超人達と日本チームの活躍が見られて楽しい10日間でした。
日本男子は橋本大輝選手、岡慎之助選手、川上翔平選手、土井陵輔選手、前田楓丞選手の最強メンバーが躍動!力を合わせて団体金メダル2連覇を達成!個人総合では王者橋本大輝選手が圧巻の強さで優勝!内村航平さん以来となる世界選手権個人総合4連覇を達成!歓喜に沸きました!
種目別では岡慎之助選手の鉄棒、これぞ美しい体操!銀メダル獲得良かったです。
日本女子も杉原愛子選手、西山実沙選手、岸里奈選手、岡村真選手、中村遥香選手が団体でついに表彰台となる銅メダル獲得!60年ぶりの快挙達成!歓喜と感動が巻き起こりました!
体操ニッポンの活躍が光った世界選手権になりましたね。
ロス五輪に向けて、日本には今回世界選手権代表の橋本大輝選手、岡慎之助選手、川上翔平選手、土井陵輔選手、前田楓丞選手、アジア競技大会代表の角皆友晴選手、金田希一選手、築山翔馬選手、アジア体操競技選手権代表の長谷川毅選手、三輪哲平選手、谷川航選手、その他にも北園丈琉選手、小島埜和選手、萱和磨選手、谷川翔選手と実力者がひしめいています。そんなハイレベルな体操ニッポンなので、国内の代表争いが熾烈となり、切磋琢磨してさらにパワーアップしてくれることと思います。
12月には全日本体操団体種目別選手権もありますね。楽しみです。
がんばれニッポン\(^o^)/