akiraの体操観戦記

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野々村笙吾選手が現役引退

先日の全日本体操団体選手権を持って野々村笙吾選手が競技生活を現役引退しました。

野々村笙吾選手は2014年の世界選手権南寧大会では、日本の団体銀メダルに貢献。

長きに渡って日本の体操ファンにその演技を見せてくれました。

野々村笙吾選手の主な戦績をまとめてみました。

 

2011年11月13日 ワールドカップシュツットガルト大会(DTBボカール) 優勝

2011年11月27日 ワールドカップ東京大会 4位

 

2012年4月8日 全日本体操競技選手権 4位

2012年5月5日 NHK杯 5位(予選は2位)

2012年11月3日 全日本体操団体選手権 優勝

 順天堂大学(久永将太選手、石川大貴選手、加藤凌平選手、今林開人選手、野々村笙吾選手、中出康平選手)

 

2013年5月12日 全日本体操競技選手権 4位

2013年6月9日 NHK杯 3位

2013年11月3日 全日本体操団体選手権 3位

 順天堂大学(吉岡知紘選手、金子健三選手、加藤凌平選手、野々村笙吾選手、垣谷拓斗選手、今林開人選手)

 

2014年5月11日 全日本体操個人総合選手権 2位

2014年6月8日 NHK杯 2位

2014年7月6日 全日本体操種目別選手権 つり輪3位 平行棒優勝

2014年8月20日~22日 全日本インカレ 団体2位

 順天堂大学(野々村笙吾選手、金子健三選手、加藤凌平選手、早坂尚人選手、鈴木大介選手、川本稜馬選手)

 個人総合予選1位

2014年10月3日~12日 世界体操選手権南寧大会 団体2位

 日本(内村航平選手、野々村笙吾選手、加藤凌平選手、亀山耕平選手、田中佑典選手、白井健三選手)

 個人予選予選11位

2014年11月1日~2日 全日本体操団体選手権 2位

 順天堂大学加藤凌平選手、野々村笙吾選手、鈴木大介選手、神津源一郎選手、早坂尚人選手、川本稜馬選手)

 

2015年4月24日~26日 全日本個人総合選手権 5位

2015年5月17日 NHK杯 5位

2015年6月20日~21日 全日本体操種目別選手権 つり輪4位 平行棒7位

2015年7月4日~7日 ユニバーシアード大会(韓国・グアンジュ

 団体優勝 日本(吉岡知紘選手、今林開人選手、早坂尚人選手、野々村笙吾選手、神本雄也選手)

 個人総合2位

 種目別 ゆか3位 あん馬8位 つり輪6位 鉄棒2位

2015年11月28日~29日 全日本体操団体選手権 団体2位

 順天堂大学(市瀬達貴選手、加藤凌平選手、野々村笙吾選手、谷川航選手、萱和磨選手、早坂尚人選手)

 

2016年4月1日~3日 全日本体操個人総合選手権 22位

2016年5月4日~5日 NHK杯 9位

2016年6月4日~5日 全日本体操種目別選手権 つり輪 2位 平行棒 3位

2016年10月14日~15日 全日本シニア 団体3位

 セントラルスポーツ(吉岡知紘選手、垣谷拓斗選手、石川大貴選手、野々村笙吾選手、今林開人選手)

2016年11月12日~13日 全日本体操団体選手権 6位

 セントラルスポーツ(吉岡知紘選手、垣谷拓斗選手、石川大貴選手、野々村笙吾選手、今林開人選手)

 

2017年4月7日~8日 全日本個人総合選手権 7位

2017年5月20日~21日 NHK杯 4位

2017年6月24日~25日 全日本体操種目別選手権 つり輪4位

2017年8月19日~23日 ユニバーシアード大会(台湾・台北

 団体優勝 日本(千葉健太選手、長谷川智将選手、神本雄也選手、野々村笙吾選手、谷川航選手)

 個人総合 2位

 種目別 平行棒優勝

2017年10月27日~29日全日本シニア体操選手権 団体優勝

 セントラルスポーツ(野々村笙吾選手、石川大貴選手、今林開人選手、垣谷拓斗選手、吉岡知紘選手、鈴木大介選手)

 個人総合2位

2017年11月25日~26日 全日本体操団体選手権 団体6位

 セントラルスポーツ(野々村笙吾選手、石川大貴選手、今林開人選手、垣谷拓斗選手、吉岡知紘選手、鈴木大介選手)

 

2018年4月27日~29日 全日本体操個人総合選手権 8位

2018年5月19日~20日 NHK杯 8位

2018年6月30日~7月1日 全日本体操種目別選手権 つり輪2位

2018年8月20日~24日 アジア大会インドネシアジャカルタ

 団体2位 日本(野々村笙吾選手、長谷川智将選手、前野風哉選手、千葉健太選手、谷川翔選手)

 個人総合2位

 種目別 つり輪2位

2018年9月15日 全日本シニア体操競技選手権 団体2位

 セントラルスポーツ(吉岡知紘選手、野々村笙吾選手、垣谷拓斗選手、今林開人選手、早坂尚人選手、鈴木大介選手)

 個人総合2位

2018年11月23日 男子個人総合スーパーファイナル 5位

2018年11月24日~25日 全日本体操団体選手権 3位

 セントラルスポーツ(吉岡知紘選手、野々村笙吾選手、垣谷拓斗選手、今林開人選手、早坂尚人選手、鈴木大介選手)

 

2019年4月26日~28日 全日本個人総合選手権 4位

2019年5月18日~19日 NHK杯 5位

2019年6月22日~23日 全日本体操種目別選手権 つり輪2位 平行棒5位

2019年8月30日 全日本シニア体操競技選手権 団体優勝

 セントラルスポーツ(野々村笙吾選手、早坂尚人選手、萱和磨選手、谷川航選手、前野風哉選手、千葉健太選手)

2019年11月8日 男子個人総合スーパーファイナル 4位

2019年11月9日~10日 全日本体操団体選手権 優勝

 セントラルスポーツ(野々村笙吾選手、早坂尚人選手、萱和磨選手、谷川航選手、前野風哉選手、千葉健太選手)

 

2020年9月22日 全日本シニア体操競技選手権 団体優勝

 セントラルスポーツ(野々村笙吾選手、早坂尚人選手、萱和磨選手、谷川航選手、前野風哉選手、千葉健太選手)

 個人総合4位

2020年12月10日~13日 全日本体操個人総合選手権 24位

 種目別 つり輪7位

 

2021年4月15日~18日 全日本体操個人総合選手権 16位

2021年5月15日~16日 NHK杯 19位

2021年6月5日~6日 全日本体操種目別選手権 つり輪 6位

2021年9月23日~26日 全日本シニア体操競技選手権 団体2位

 セントラルスポーツ

 個人総合22位

2021年12月11日~12日 全日本体操団体選手権 3位

 セントラルスポーツ(野々村笙吾選手、谷川航選手、千葉健太選手、
 萱和磨選手、谷川翔選手、前野風哉選手) 

 

野々村笙吾選手が世界にその名前を強烈に印象づけたのは2011年11月のワールドカップシュツットガルト大会でした。若干高校3年生で出場した野々村笙吾選手は、2011年世界選手権個人総合銀メダリストのフィリップ・ボイ選手(ドイツ)らを抑えて優勝!

日本の高校生がワールドカップの個人総合で優勝するのは史上初めての快挙でした。

その年の12月両国国技館で行われたワールドカップ東京大会では、あん馬の落下が響き4位でしたが、各種目でキレのある動きを見せ、高校生離れしたレベルの高さを感じました。

2012年には順天堂大学に進学。12月の全日本団体選手権では、同学年のライバル加藤凌平選手とのダブルエースの活躍で、内村航平選手率いるコナミを抑えて団体優勝を果たしました。

2013年にはNHK杯で3位に入るも団体のない世界選手権の年だったため、代表入りは翌年に持ち越されました。

2014年NHK杯で2位に入り、ついに世界体操選手権南寧大会の日本代表となった野々村笙吾選手、内村航平選手に加えて期待の若手実力者の野々村笙吾選手が代表に入ったことにより各国の関係者達から今年の日本は強い、いよいよ団体で中国に勝つんじゃないかと期待されました。

世界体操選手権南寧大会団体決勝では、前評判通り日本と中国が熾烈な優勝争いを繰り広げました。勝負は最終演技者の張成龍選手(中国)の鉄棒の得点が出るまでわからない大接戦となりました。祈りながら得点を待っていた野々村笙吾選手の姿がとても印象的でした。日本は0.1差で惜しくも2位となりましたが、各選手大過失なく試合内容はアウェイでなければ優勝しててもおかしくない内容でした。

野々村笙吾選手もつり輪で14.666、平行棒は15.633とチームトップのスコアを出し、団体銀メダルに貢献しました。

2015年はユニバーシアード大会で団体優勝、個人総合ではオレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)に続く2位に入っています。

2016年、野々村笙吾選手はセントラルスポーツに入社、セントラルスポーツも所属メンバーが5人になり、初めて団体戦に出場。

全日本シニアでは、4種目目跳馬のロペス(D5.6)で足を痛めるも、全日本団体選手権の出場権を得る為、残る平行棒、鉄棒も演技しチームに貢献、終末技は行えなくてもチームの為に演技する姿は感動しました。

2018年にはアジア大会(インドネシアジャカルタ)に出場。

最強メンバーを揃えた中国を相手に日本は団体2位、野々村笙吾選手は個人総合で2017年世界選手権個人総合銀メダリストの林超攀選手(中国)に次ぐ2位となりました。

日本勢に不利な中国タイシャン製の器具で行われたにもかかわらず、中国のダブルエースの一角2017年世界選手権個人総合金メダリストの肖若騰選手(中国)を上回っての2位。2018年は日本勢が苦戦した年なのもあり、国際大会に強い野々村笙吾選手の活躍に体操ファンは歓喜しました。

2019年には全日本体操団体選手権でセントラルスポーツが優勝。

野々村笙吾選手、早坂尚人選手、萱和磨選手、谷川航選手、前野風哉選手、千葉健太選手と最強メンバーが揃ったセントラルスポーツがついにチーム日本一となりました。

2021年12月12日の全日本体操団体選手権、ポイントゲッターとしての3番目を託されたつり輪が最後の演技になりました。

大勢の観客が見守る中、しなやかさと力強さを併せ持った野々村笙吾選手ならではの演技で着地もピタリと決め14.700と全体3位の高得点を出しました!

引退演技を見事な演技で締めくくった野々村笙吾選手に場内大拍手、歓声に手を振って応える野々村笙吾選手のやりきった清々しい表情に感動しました。

 

野々村笙吾選手はそれほどDスコアが特出した種目はないですが、美しい正確な実施で、どの種目でも高いEスコアを取ってくる、まさにオールラウンダーといった選手でした。

その中でもつり輪と平行棒が得意で、その演技はいつも必見でした。

動きにキレがあり、力強さとしなやかなさを併せ持った美しい体操は素晴らしかったです。

いつも個人総合では上位に入っていて、オリンピック、世界選手権の代表まであと一歩と惜しい年もあり、国際大会での勝負強さも持っているので、体操ファンとしては野々村笙吾選手の体操をもっと世界で見たかったなという思いもあります。

長年に渡って、体操ファンに素晴らしい演技を見せてくれて、感動を与えてくれた野々村笙吾選手、競技生活お疲れ様でした。感動をありがとうございました。