akiraの体操観戦記

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東京五輪男子個人総合決勝上位8位までの得点まとめ

東京五輪個人総合、上位8位までの予選と決勝の得点をまとめました。

表をクリックすると大きいサイズの表が見られます。

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東京五輪個人総合トップ8得点

予選、決勝ともに1位となったのは橋本大輝選手選手。

最終種目鉄棒の完璧な着地は日本中を感動の嵐に包み込んでくれました。

予選は最高タイのDスコア36.6で演技、決勝はつり輪で開脚上水平が認定されず、Dスコアを5.6→5.3に落としてしまい、6種目Dスコア合計36.3となりました。

それでもあん馬のEスコアが予選8.266→決勝8.666と出来栄えをさらに上げてきており、Eスコアは予選を上回る52.265となりました。

予選88.531、決勝88.465と2日間とも88点台を出したのは橋本大輝選手ただ一人、圧巻の優勝さすがでした。

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橋本大輝選手は、2019年から2021までのここ2年間で6種目合計Dスコアを3.0、個人総合得点を4点以上も上げていて、急激な進化が驚異的です。

今回は実施しませんでしたが、跳馬でDスコア6.0のヨネクラも全日本個人総合では成功させているので、本来の6種目合計Dスコアは37.0と断トツに世界最高のとてつもない高い演技構成を持ってますね。

今回のオリンピックを通じてどんどん成長し、大舞台で決めきる精神的な強さも見せてくれたので、これからの橋本大輝選手の活躍が楽しみです。

 

予選3位、決勝2位となったのは中国の肖若騰選手。

予選は6種目合計Dスコア最高タイの36.6で演技、決勝は予選で得点の伸びなかったあん馬のDスコアを6.4から6.1に落として6種目合計Dスコア36.3にしてきました。

その結果、あん馬のEスコアが予選7.900→決勝8.600にアップ、つり輪のEスコアも予選8.200→決勝8.533にアップ、6種目合計Eスコアを決勝では0.933も予選よりアップ、決勝の得点は88.065と大台の88点に乗せてきました。

鉄棒でうけた0.3の減点は、演技後、審判に挨拶をしなかったのが原因とのこと。

この減点がなくても順位は変わりませんでしたが、非常にもったいない。国際大会では厳格に減点されてしまうので、気をつけたいところですね。

肖若騰選手、2019年の世界選手権では6種目合計Dスコアが36.0だったので、この2年でDスコアを0.6上げてきました。

 

予選2位、決勝3位だったのはロシアのニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)。

予選は6種目合計Dスコア36.1、決勝は36.3で演技しました。

あん馬のDスコアを決勝では予選より0.1下げ6.2→6.1にし14.266。平行棒のDスコアが予選6.1になってしまったのを決勝では本来の6.4を成功させて15.400の高得点とってきました。

2018年、2019年と世界選手権で実施していたゆかの後方かかえこみ3回宙返り(H)を今大会では実施せず。ゆかのDスコアを2019年時の6.4から6.2にしてきました。

種目別ゆか決勝ではi難度の新技ナゴルニー(後方屈身3回宙返り)を実施したものの、大きく後ろに跳び出してしまうミスがあり、後の演技にも影響してしまっていました。

豊田国際競技大会や友情と絆の大会などで来日した時も後方3回宙返りは行わず、今回と同じ構成で演技していたので、セノーのゆかに苦労している印象ありますね。

鉄棒のDスコアを2019年時5.8→今回6.0にアップしてきているので、本来やりたかった6種目合計Dスコアは2019年時と同じ36.4だと思われます。

団体金メダルの疲れが出たのか1種目目のゆかでラインオーバーのミスがありましたが、跳馬の安定感のあるドラグレスクや、つり輪の正確な静止技など、さすがの強さを見せました。決勝は88.031と88点台に乗せてきました。

 

予選4位、決勝4位だったのは中国の孫偉選手。

予選、決勝とも6種目合計Dスコア36.5で演技しました。

平行棒や鉄棒の着地を決めきれず87.798と88点台には届きませんでしたが、十分に高い得点とってきました。

 

予選7位、決勝5位だったのは日本の北園丈琉選手。

6種目Dスコア合計、予選は34.2、決勝は34.5で演技。

4月の全日本個人総合予選では6種目合計Dスコア36.1で演技していた北園丈琉選手ですが、全日本個人総合決勝での右肘の怪我の影響で、本来よりつり輪で1.3、鉄棒で0.3もDスコアを落とした構成での演技となりました。北園丈琉選手の美しく正確な実施が評価され、高いEスコアを獲得、5位まで順位を上げました。

Dスコア4.5で演技したつり輪もEスコア9.00と非常に高いEスコアを取ったため、得点も13.5とそこまで低い点にはなりませんでした。

予選、団体決勝と降りで難度を下げてしまっていたあん馬もこの決勝では本来の降りまで持っていき、14.500と高い得点。

持ち味の勢いのある腰の高い雄大な開脚旋回はオリンピックの舞台でも特別感ありました。

オリンピック個人総合の大舞台に初出場で万全の状態でない中でも、これだけの強さと勢いのある演技をして5位入賞。素晴らしいと思います。

2018年のユース五輪で5冠を達成して一躍注目された北園丈琉選手。ここ2年で急激にDスコア上げて成長してきました。

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2019年4月から2021年4月までの2年間で6種目合計Dスコアを3.1、個人総合得点を4点以上も上げる急成長。

東京五輪を経験し、パリ五輪へ向けて、これからの北園丈琉選手の進化が楽しみです。

 

予選6位、決勝6位となったのはロシアのアルトゥール・ダラロヤン選手。

2018年世界選手権個人総合優勝、2019年世界選手権個人総合2位の実力者。

今年4月にアキレス腱を部分断裂、手術していて全治3ヶ月と言われていました。

今大会の出場すらも不透明だったはずでしたが、蓋を開けてみれば、ゆか、跳馬を含む6種目を団体総合で行い、ナゴルニー選手とともにロシアの団体金メダルの原動力となりました。

この回復力の速さは驚異的です。

東京五輪直前に放送されたNHKスペシャルでも金メダルを取るための団体予想の比較は日本と中国との得点差で行ってましたので、ダラロヤン選手がここまで急激に回復して演技してくるとは予想外だったと思います。

個人総合では予選の6種目合計Dスコア35.5、決勝では35.2で行いました。

ゆかがDスコア5.7と本来は6.5あるので、得意種目で難度を落とした演技にはなりましたが、怪我を考えれば86点台で6位に入ってくるのは驚異的です。跳馬も大技ブラニクを決めてきてますので、あまりにも怪我の影響を感じさせない演技に驚きです。

 

東京五輪個人総合決勝、2017年世界選手権王者の肖若騰選手(中国)、2018年世界選手権王者のアルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア)、2019年世界選手権王者のニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)らリオ五輪以降の世界選手権歴代王者達が集うハイレベルな大会となりました。その中で金メダルを獲得した体操ニッポンの新たなるエース橋本大輝選手、超新星北園丈琉選手が素晴らしい戦いを見せてくれました。この2人はパリ五輪に向けて日本チームを引っ張っていく選手になっていくと思います。期待大です。頑張ってほしい!

 

東京五輪での戦いが終わりましたが、体操は今年、世界選手権が北九州市で10月18日(月)~24日(日)に行われます。

常世界選手権は、オリンピックの翌年に行われますが、東京オリンピックが1年延期されたため、オリンピックと同年の開催となりました。

団体は行われず、個人総合と種目別のみ行われます。

日本で開催されるのに、器具が中国の泰山(タイシャン)製に決定されたとのことです。

2018年の世界選手権に採用され、各国の選手たちからあまりの劣悪さに大不評だったにも関わらず、また今回の世界選手権に採用されるとは、よほど中国の影響力が強いのか、疑問を感じずにはいられません。

普段使い慣れてる中国選手以外、他の国の選手はやりにくいだけの劣悪器具なので、なんとかならないものかと思います。

 

器具は劣悪なものに決定してしまい不安はありますが、北九州世界選手権では今回東京五輪で素晴らしい演技を披露してくれた超人達が再び来日し、東京五輪同様のハイレベルな戦いが繰り広げられます。橋本大輝選手には東京オリンピックチャンピオンとして北九州世界選手権でも個人総合優勝目指して頑張って欲しいです。

そして、内村航平選手も代表選考の成績で、北九州世界選手権への出場が有力とのことです。東京五輪では予選でまさかの落下があり、種目別決勝でその演技を見ることが出来ませんでしたが、代表選考会でみせてくれた究極の鉄棒の演技、何度も会場を大歓声に包み込み、世界最高得点を連発してきた体操キング内村航平選手の最高の鉄棒の演技を北九州世界選手権で成功させて世界を驚かせてほしいと思います。

がんばれニッポン\(^o^)/