2017モントリオール世界選手権個人総合決勝のスコア内訳をまとめてみました。
6種目のEスコアが最も高かったのは肖若鵬選手(中国)。
51.633、6種目平均8.6という高いEスコアを記録。
5.1598と7位にもかかわらず、高いEスコアをとってきました。
床で8.766と1位のEスコアを記録。種目別でも着地がよく決まってました。あん馬も8.6と高く、合計Dスコアは33.4と上位の中では低いですが、丁寧な実施で、7位まで上げてきました。
3番目にEスコアが高かったのは白井健三選手(日本)。
50.731、6種目平均8.455。
得意の床はDスコアが7.2と驚異的に難度の高い技盛りだくさんにもかかわらず、Eスコアも8.533とハイレベルで15.733とぶっちぎり最高点を叩き出した白井健三選手。跳馬でも9.4と最高のEスコアを記録。
6種目ミスのない落ち着いた試合運びが素晴らしかった。
あん馬で8.133、つり輪で7.966とEスコアが厳しく減点されていたので、そこが課題ですね。
さっそくつり輪の力技の強化に取り組んでいるとのこと。
苦手種目を克服すれば来年は優勝が見えてきますね。
4番目に減点も合わせたEスコアが高かったのは、林超攀選手(中国)。
50.748、ライン減点-0.1、6種目平均8.441。
勝負どころの鉄棒の着地を止めたのが印象的でした。
4番目にEスコアが高かったナイル・ウィルソン選手(イギリス)。
Eスコア50.632、ライン減点-0.1。6種目平均8.422
つり輪の減点が厳しく取られている中で、Eスコア8.6、14.3と高得点でした。
5番目にEスコアが高かったのはダビド・ベルヤフスキー選手(ロシア)。
Eスコア51.115、ライン減点-01。減点を合わせた6種目平均8.502
あん馬8.6、つり輪8.6、平行棒は1位の8.866と高いEスコアを記録。
高いDスコアも持っていて、レベルの高い丁寧な体操をしていたベルヤフスキー選手。
鉄棒のヤマワキでの落下が惜しかったです。
勝負どころでの精神面が課題でしょうか。
脅威のDスコア36.7を持ち、優勝候補でしたが、予選、決勝ともにミスを連発してまさかの8位に終わりました。
Eスコアは47.397、ライン減点-0.1。6種目平均7.882。
なかなか世界選手権に調子を合わせられないオレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)。
今年の8月に行われたユニバーシアードでは、今季の最高得点で優勝。
過去の世界選手権でも実力はあるのに、個人総合のメダルを逃しているので、ワールドカップなどの大会の連戦で疲れが溜まってきて、9月後半から10月前半に行われる世界選手権には調子を合わせられないのかもしれませんね。
2015年世界選手権個人総合銀メダリストのマンリケ・ラルデュエト選手(キューバ)。
Dスコアはオレグ・ベルニャエフ選手についで2番目に高い35.9。
予選は1位で優勝候補でしたが、決勝では、大きなミスこそなかったものの、細かな減点が重なり5位。
Eスコアは50.131、6種目平均8.355。
床7.933、あん馬8.033、つり輪8.033と前半3種目のEスコアが伸びず、早々に後退。
後半の得意種目で巻き返すも優勝争いには加われずでした。
鉄棒のフェドルチェンコ(F)を決め、雄叫びを上げたところは、意地を感じました。
今年から新ルールになって春先のワールドカップ、ヨーロッパの大会、国内大会、アジアの大会と大会によって、点の出方にばらつきがありましたが、世界選手権が終わり、この採点が基準になってきますね。
今回の世界選手権の採点は日本の全日本、NHK杯と比べても大きな違いはない感じですが、日本の方がむしろ厳しいくらいでしょうか。
86点を超えてくれば高得点ですが、今大会は5位までが86点超えでした。
鉄棒は相変わらず厳しい採点でしたが、つり輪はメリハリのついた採点で、ロシアのベルヤフスキー選手やイギリスのナイル・ウィルソン選手が8.6と高得点でした。内村航平選手もつり輪の強化に力を入れていて、団体戦を戦う上でも今後大事になってくる種目ですね。
日本の弱点種目なだけに強化が大切になってきますね。
今大会で、オールラウンダーとしても世界と戦う力があることを証明した白井健三選手、成長著しいので、今後どんどん強くなってくれますね。
今週末、全日本体操団体選手権も行われます!
世界でも滅多に見られない大技がポンポン実施されるので必見です。
選手の皆様、頑張ってください\(^o^)/