akiraの体操観戦記

体操競技を応援するブログです!

2016リオデジャネイロ五輪、種目別決勝2日目

リオデジャネイロオリンピック、種目別決勝2日目が行われ、スペシャリスト達の共演、華やかで素晴らしい対決見応えありました。
白井健三選手、跳馬で銅メダルおめでとうございます\(^o^)/

種目別つり輪決勝

1位エレフテリオス・ペトロウニアス選手(ギリシャ) D6.8 E9.2    16.000
2位アルトゥール・ザネッティ選手(ブラジル)         D6.8 E8.966 15.766
3位デニス・アブリヤジン選手(ロシア)                 D6.8 E8.900 15.700
4位劉洋選手(中国)                                         D6.9 E8.7    15.600
5位イゴール・ラディビロフ選手(ウクライナ)          D6.8 E8.666 15.466
6位尤浩選手(中国)                                         D7.0 E8.4    15.400
7位ピネイロ・ロドリゲス選手(フランス)                 D6.9  E8.333   15.233
8位デニス・グーセス選手(ベラルーシ)                D6.6 E8.333 14.933

エレフテリオス・ペトロウニアス選手(ギリシャ)が優勝。
力強い正確な静止技の姿勢、輪を握らない中水平が独特ですね。降り技も伸身新月面宙返り降りの着地を決めて文句なしの優勝です。
今回の減点の厳しいルールにあってEスコア9.2はとてつもない高得点です。
2013年のコトブス国際のペトロウニアス選手の演技を目の当たりにした植松鉱治選手から
「えげつないやつ」と驚きのつぶやきが上がったペトロウニアス選手、やはりその力は凄まじく、
スペシャリストの集うリオ五輪のつり輪決勝の中にあっても、頭一つ抜けた凄さでした。

アルトゥール・ザネッティ選手(ブラジル)が2位。
ロンドン五輪のこの種目の金メダリスト。地元ブラジルの期待を一身に背負うザネッティ選手。
あれだけ沸いていた場内が静まり返って、力技の一つ一つに注目していました。
着地での僅かな一步が勝敗を分けましたが、期待に応える見事な演技でした。

デニス・アブリヤジン選手(ロシア)が3位。
ロシアの団体銀メダルに大きく貢献したスーパースペシャリストのアブリヤジン・デニス選手、種目別で本領発揮です。
中水平の姿勢など、正確で力強かった。

中国の劉洋選手(中国)が4位。
十字倒立の姿勢が本当に十字に見える、正確で力強い演技でアピールしますが着地が乱れてしまい、惜しくも4位でした。
中国もう一人のスペシャリスト尤浩選手(中国)も最高のDスコア7.0を誇りましたが、伸身新月面宙返り降りの着地で乱れ6位でした。
ここまでメダルは団体での銅メダルひとつと今大会、なかなか力を発揮出来ていない中国。得意のつり輪でもメダルなりませんでした。

種目別男子跳馬決勝

1位リ・セグゥアン選手(北朝鮮)                 15.691(1本目15.616、2本目15.766)
2位デニス・アブリヤジン選手(ロシア)         15.516(1本目15.600、2本目15.433)
3位白井健三選手(日本)                          15.449(1本目15.833、2本目15.066)
4位マリアン・ドラグレスク選手(ルーマニア) 15.449(1本目15.266、2本目15.633)
5位ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)        15.316(1本目15.233、2本目15.400)
6位オレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)   15.316(1本目15.400、2本目15.233)
7位トマス・ゴンザレス選手(チリ)               15.137(1本目15.375、2本目14.900)
8位イゴール・ラディビロフ選手(ウクライナ) 15.033(1本目14.933、2本目15.133)

リ・セグゥアン選手(北朝鮮)が優勝。
1本目に屈伸ドラグレスクを実施、膝曲がりが目立ちましたが、さすがにDスコア6.4の超大技、15.616の高得点出ました。
2本目に本家本元リ・セグゥアンを実施。着地一步に抑え、15.766の高得点。
2本ともDスコア6.4の大技を揃え、実施してきたのはリ・セグゥアン選手、ただ一人でした。

デニス・アブリヤジン選手(ロシア)が2位。
1本目はDスコア6.4の大技リ・セグゥアン、着地一步に抑え、15.600。
2本目はDスコア6.2のリ・シャオペン、着地一步に抑え、15.433。
2本とも、高いDスコアを揃えたデニス・アブリヤジン選手、つり輪の銅メダルにつづいて、この跳馬でも銀メダル獲得です。

日本の白井健三選手が3位。
全日本種目別選手権では挑戦したもののひねり不足で成功とはならなかった大技ユルチェンコ3回半ひねり、なんとオリンピックの種目別決勝で挑戦してきました!
助走から、素早いロンダード、踏み切り、着手、高い空中局面での鋭いひねりで着地一步で抑え、見事に成功。ラインオーバーもありませんでした。
得点はこの跳馬決勝全跳躍の中で最高点となる15.833をたたき出します!
2本目はドゥリッグス、見事な実施で僅かな一步に抑え15.066。
平均15.449で3位。見事な銅メダルでした。
ユルチェンコ3回半ひねり、凄すぎます。Dスコアはヤンハクソン、ロペスハーフ、リ・セグゥアン、屈伸ドラグレスク、頂点に位置する4技に並ぶ6.4!
白井健三選手が、3年前に世界選手権で成功させ、名前のついたシライ/キムヒフンにさらに半分ひねりを加えた超大技!をオリンピックの種目別決勝で成功!
白井健三選手がまたしても体操の新しい可能性、新しい扉を開きました!

マリアン・ドラグレスク選手(ルーマニア)が4位。
1本目、本家本元ドラグレスクを実施。高い実施ながら着地一步で抑え15.266!
2本目、リ・シャオペン(D6.2)を実施。見事な着地で15.633の高得点。
平均で15.449と白井健三選手に並びますが、タイブレイクルールで1本の跳躍で高い得点を出した方を上位とするということで、新技で高得点を出した白井健三選手が3位でドラグレスク選手が4位となりました。

8位に終わりましたが、ウクライナイゴール・ラディビロフ選手が1本目になんと前転跳び前方3回宙返り、前転跳びも含めて4回回るいわゆる4回宙返りを実施。
3回宙返りのローチェですら高さと回転力のいる難技なのですが、それを上回る4回宙返りなので、どのような実施になるのか世界が注目しました。
凄い高さからの鋭い回転、1回2回3回4回と回り、尻もち!大過失となりましたが、それでも体操の新しい可能性を切り開く、あまりにも豪快な世紀の大技に大歓声でした。
この危険ととなり合わせの超大技、そもそも4回回って尻もちまで回転を持ってくる事自体が凄いことなのかもしれません。
この技は果たして練習でも立てたことがあるのでしょうか。
Dスコアは驚異の7.0からの採点とのこと。着地で尻もちの為、14.933(それでも高い得点)となってしまい。8位でした。
今後精度を上げて、成功させてほしいと思います。

種目別平均台決勝

1位サネ・ウェイファース選手(オランダ)          D6.6 E8.866 15.466
2位ロウレン・ヘルナンデス選手(アメリカ)       D6.4 E8.933 15.333
3位シモーネ・バイルズ選手(アメリカ)             D6.5 E8.233 14.733
4位マリン・ボイエ選手(フランス)                    D6.1 E8.5    14.600
5位フラビア・サライバ選手(ブラジル)             D6.3 E8.233 14.533
6位范憶琳選手(中国)                                D6.3 E8.2    14.500
7位カタリナ・ポノル選手(ルーマニア)             D5.8 E8.2    14.000
8位イザベラ・オニシコ選手(カナダ)                D6.1 E7.3    13.400

オランダのサネ・ウェイファース選手が優勝。
多種多様なターンのコンビネーション、独創的で素晴らしい演技でした。
強豪が競う、この種目別決勝の中にあっても個性あふれる美し演技でした。
オランダが金メダル凄いです。

ロウレン・ヘルナンデス選手(アメリカ)が2位。
2013年、2015年と横浜国際ジュニアに出場、2015年は優勝と日本のファンにもお馴染みのヘルナンデス選手。
減点の少ない、堂々とした演技はやはりアメリカ強いです。

シモーネ・バイルズ選手(アメリカ)が3位。
団体、個人総合、種目別床に続いて、4冠目を目指したバイルズ選手でしたが、途中までは平均台の上とは思えない。
圧倒的な安定感で盤石な演技だったのですが、途中でバランスを崩して台に手をついてしまう大過失。
落下は避けるところがさすがなのですが、優勝候補バイルズ選手のまさかのミスに場内がどよめきました。

ルーマニアのカタリナ・ポノル選手は7位。ルーマニアは団体でのオリンピック参加はならなかった為、ただ一人での参加。
体操王国ルーマニアの誇りと期待を一身に背負っての演技でした。
プレッシャーがあったか、ふらつきもあり、得点伸ばせませんでしたが、
2004年アテネ五輪金メダリストのポノル選手、強豪ルーマニアのベテランらしい素晴らしい捌きはさすがでした。

それぞれの種目でスペシャリスト達の素晴らしい演技、見応えありました。
その中で今日の白井健三選手の跳馬、昨日の床のミスを引きずらず、本番の一発勝負で新技を成功させた精神力と勝負強さ!
やはりとてつもない選手ですね!
これから体操ニッポンを引っ張っていくエース候補なだけに、このオリンピックで見せた可能性、
ますます今後が楽しみになってきますね。

今日の深夜、日本時間2時から種目別決勝3日目が行われます。日本からは加藤凌平選手が平行棒、村上茉愛選手が女子床に登場。
リオデジャネイロ五輪体操競技の最終日、美しい演技で締めてほしいと思います。
頑張れニッポン\(^o^)/