akiraの体操観戦記

体操競技を応援するブログです!

2019全日本体操種目別選手権男子決勝

全日本体操種目別選手権、世界選手権代表が決まる大一番、今年も高崎アリーナに観に行ってきました。
日本のその種目の頂点を決めるスペシャリストの熱い戦い、ハイレベルで凄かったです。

種目別床決勝
優勝 南一輝選手 15.033(D6.4 E8.633)
2位 早坂尚人選手 15.000(D6.3 E8.700)
3位 白井健三選手 14.900(D6.8 E8.100)

南一輝選手が優勝!
予選一位。最終演技者として登場!
単発のシライ2、凄い高さで鋭いひねり!着地も止めてきました。
大きいルドルフ着地止める!
最後の後方3回ひねり(D)で一歩動いた以外は着地ほとんど止めてきました。
美しい空中姿勢のハイレベルな演技素晴らしかった。
あの白井健三選手と、神がかった演技を見せて15点の超高得点をだした早坂尚人選手を上回っての優勝!
凄かった!

早坂尚人選手が2位。
シライ/グエン(F)着地止める!ルドルフ着地止める!前方1回ひねり(C)~前方2回半ひねり(E)着地止める!
後方2回半ひねり(D)~前方2回ひねり(D)着地止める!後方1回半ひねり(C)~前方1回半ひねり(C)着地止める!後方3回ひねり(D)着地止める!
なんと全ての着地を決める素晴らしい完璧な演技!
得点15.000が出た瞬間、場内どよめきました!

白井健三選手が3位。
日本だけでなく世界の床を驚異の難度と安定した演技でリードし続けてきたこの種目の第一人者。
全日本種目別床も7連覇がかかります。
今シーズンは足の怪我に苦しみ、思うような演技がここまで出来ていませんが、この種目別決勝はかなり調子を戻してきました。去年までのD7.2とまではいかないまでもシライ3を抜いたD6.8の演技構成。
着地までまとめる演技はさすがでした。
得点は14.900。早坂尚人選手に及ばず。7連覇ならず、場内どよめきがおきました。

世界の第一人者白井健三選手がD6.8の構成とはいえ実施がよかった。
それを上回る南一輝選手と早坂尚人選手。
リオ五輪後の厳しいルールの影響も感じましたが、ハイレベルな決勝でした。
日本の床のレベルの高さ凄いです!

種目別あん馬決勝
優勝 杉野正尭選手 14.566(D6.7 E7.866)
2位 今林開人選手 14.533(D6.4 E8.133)
3位 橋本大輝選手 14.400(D5.9 E8.500)

杉野正尭選手が優勝!
世界でも滅多に見れないGコンバインを軽やかに決めました。
降りで一瞬とまりましたが、姿勢は崩さず力を使って最後まで持っていきました。
この降りで耐えたことが大きかったです。優勝につながりました。

今林開人選手が2位。
予選1位の最終演技者、ブスナリ(F)、開脚旋回の移動を決める粘り強い素晴らしい演技!
ガッツポーズ出ました。
得点は杉野正尭選手に僅かに届かず2位でしたが、落下が多かったこの決勝で最終演技者が見事に演技を通して締めてくれたので凄かったです。

種目別つり輪決勝
優勝 長野託也選手 15.033(D6.3 E8.733)
2位 野々村笙吾選手 14.633(D6.0 8.633)
3位 武田一志選手 14.466(D6.1 8.366)

長野託也選手が優勝!
後転上水平、後転中水平、振り上がり中水平、力強い!
降りは新月面で着地ピタリ!
静から動への美しさを表現した素晴らしい演技でした。
得点はなんと15.033!
つり輪では滅多にでない15点台に場内どよめき!

2位は野々村笙吾選手!
しなやかさと力強さを兼ね備えた素晴らしい演技でした。
降りは伸身ムーンサルトで小さく一歩。

3位は武田一志選手!
静止技力強かった!
降りの新月面は着地小さく2歩。
今シーズンはNHK杯で4位に入るなど、安定した演技が光った武田一志選手。
得意のつり輪もさすがの演技よかったです。

種目別跳馬決勝
優勝 大久保圭太郎 15.233
 1本目15.400(D6.0 E9.400)
2本目15.066(D5.6 E9.466)
2位 谷川航選手 15.016
1本目15.233(D6.0 E9.233)
2本目14.800(D5.6 E9.200)
3位 遠藤幹斗選手 14.766
1本目14.833(D6.0 E9.133 減点-0.3)
2本目15.233(D5.6 E9.200 減点-0.1)

大久保圭太郎選手が優勝!
1本目に最高難度のヨネクラ(ロペスハーフ)実施してきました。
腰高の着地で小さく一歩!
なんと15.400の高得点でました。
2本めはヨー2を実施。
着地を決める素晴らしい実施!
15.033。
2本の平均が15.233!
谷川航選手を上回り優勝!

谷川航選手が2位!
リ・セグァン2(ブラニクハーフ)を実施!
着地前に一歩!
昨日の予選よりもいい実施でした。
生で見れたのは感激ですね!
空中姿勢の美しさは本家リ・セグァン選手とアルトゥール・ダラロヤン選手を超えてますね。
15.233の高得点!
2本目はロペス(D5.6)
立ちました。14.800!

遠藤幹斗選手が3位!
ヤンハクソン(D6.0)を実施!
ラインオーバーありましたが、立ってきました!
14.833
2本めはロペス(D5.6)
余裕の実施でしたが、僅かにラインオーバーありました。

注目の米倉英信選手は6位。
1本目のヨネクラで転倒。14.000
2本目のヨー2は余裕ありました。14.833
怪我をおしての出場だったようです。

世界も注目する超大技に挑戦した安里圭亮選手は4位。
屈伸リセグァン実施してきました。
惜しくも後ろに転倒となりました14.200
世界で誰も出来ないD6.4の超大技。
前につぶれた前回より、後ろに転倒した今回の方が進化してますね。
次は立つところを見せてくれそうです。

種目別平行棒決勝
優勝 谷川航選手 15.066(D6.4 E8.666)
2位 千葉健太選手 15.000(D6.2 E8.800)
3位 山本翔一選手 14.933(D6.2 E8.733)

谷川航選手が優勝!
アームツイスト(E)を新たに入れてDスコアを上げてきました。
バブサー(E)雄大
前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)は足を閉じて着地ピタリ!
素晴らしい演技でした。15.066!

千葉健太選手が2位!
キレのある素晴らしい演技でした。
棒下宙返り1/2ひねり(E)でひねりながら倒立に上がるスピードが凄かった!
前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)の着地もピタリ!15.000!

山本翔一選手が3位!
屈伸ベーレ(E)、バブサー(E)、後方屈伸2回宙返り(D)着地弾かれ小さく一歩。
ベテランの熟練された技、素晴らしかったです。14.933!

注目の神本雄也選手は負傷退場となってしまいました。
代表入りをほぼ確実にしていた神本雄也選手、
ヤマムロ(G)で落下。
バーに顎のあたりをぶつけての落下だったので、演技続行出来ず。ストレッチャーで運ばれていきました。
歯を負傷したとのことで救急車は呼ばずに済んだとのことで安心しました。
予選1位の鉄棒も棄権となりました。
体操競技の過酷さが垣間見れる一幕でした。

種目別鉄棒決勝
優勝 小浜廣仁選手 14.766(D6.6 E8.166)
2位 横井君宇選手 14.400(D6.2 E8.200)
3位 山本翔一選手 14.266(D6.1 E8.166)

小浜廣仁選手が優勝!
カッシーナ、屈伸コバチコバチ~コールマン(E)連続!
伸身新月面の着地は小さく一歩。
豪快な連続技を決めた素晴らしい演技でした❗14.766!

横井君宇選手が2位!
ヤマワキ(D)、カッシーナ、コバチ、コールマン(E)成功❗
伸身新月面の着地を止めました❗14.400!

山本翔一選手が3位!
トカチェフ~リンチの連続技を成功!
ガッツポーズ出ました!14.266!

注目の宮地秀享選手は5位でした。
ミヤチ(I)近かったが持ち、なんとか車輪につなげました。
ブレットシュナイダー(H)遠くてつかみましたが、弾かれて落下。
最下位後はカッシーナ(G)~コールマン(E)の連続技成功。
伸身ムーンサルトは着地ピタリ!
落下こそありましたが、ミヤチ(I)、ブレットシュナイダー(H)だけでなく、カッシーナ(G)~コールマン(E)の連続技を入れてきました。この連続は世界でもゾンダーランド選手と内村航平選手と齊藤優佑選手に次ぐ4人目の成功で、凄いことです。
攻めてこそ世界一が見えてきますから。挑戦は見事です。
頑張ってほしい!

全日本種目別、世界も驚くような凄い演技が随所に見れて、日本のスペシャリストはレベル高いです!
このハイレベルな演技が体操ニッポンの強さを象徴してますね。
世界選手権代表はNHK杯で決定していた谷川翔選手、谷川航選手、萱和磨選手に加えて、橋本大輝選手と神本雄也選手が新たに決定しました。
新たな体操界のスターの可能性を秘めたスーパー高校生の橋本大輝選手と、かつての2010年初代ユース五輪個人総合王者にして2014年アジア大会個人総合王者ながら、今回が世界選手権初代表という苦労人の神本雄也選手。
栄光のリオ五輪団体金メダルメンバーが一人も入らないフレッシュな顔ぶれで、どれだけ世界に強さをアピール出来るのか、楽しみなメンバーが決まりましたね。

その中で内村航平選手も田中佑典選手も加藤凌平選手も山室光史選手といったこれまでの日本体操界を支えてきた選手達がいない種目別決勝は寂しさも感じました。
来年はリオ五輪メンバーの本調子の演技が見たいです。

波乱もあった全日本体操種目別選手権、選手達のこの大会にかける熱い思いと練習が感じられて感動しました。
がんばれニッポン\(^o^)/

日本体育大学が優勝!2019東日本インカレ

2019東日本インカレ、岩手県の一関市総合体育館まで見に行ってきました。
一ノ関駅、新幹線で東京駅から約2時間ですね。
体育館までは一ノ関駅からタクシーで10分程度で着きました。
中は土足禁止でスリッパに履き替えて入ります。履いてきた靴を入れる袋も必要でした。

13時45分開始の男子D班に順天堂大学日本体育大学ら有力校が登場。
第1種目目のアップが終わり、競技開始かと思われた矢先、つり輪が切れるアクシデント。
2013年に岩手県営体育館で行われた東日本インカレでもウォーミングアップ中につり輪が切れ、加藤凌平選手が肩を痛めてしまうというアクシデントがありました。
今回は怪我をした人はいなかったようですが、器具のトラブルは気をつけてほしいところです。
全競技をストップし、切れたつり輪の修復作業が行われました。
つり輪のてっぺんに引っ掛ける専用のはしごが登場し、手際よくつり輪のワイヤーを外して、一旦地面に下ろして修復し、手早くつなぎ直して修復してました。
輪に棒を通して水準器で輪が水平かどうか確認。
選手がぶら下がって問題ないことを確認し、競技再開。
再開時の仙台大学選手のウォーミングアップでは笑顔が見られるなど、動揺がなさそうでよかったです。
競技再開はアップからやり直していたので、25分くらい時間が押しました。

男子団体
優勝 日本体育大学 417.200
2位 順天堂大学   416.600
3位 仙台大学     404.150
4位 筑波大学        400.900
5位 日本大学        382.650

男子個人総合
優勝 柚木健太郎選手(日本体育大学4年) 84.850
2位 谷川翔選手(順天堂大学3年)             84.400
3位 杉本海誉斗選手(日本体育大学2年) 84.300
4位 府殿大佑選手(日本体育大学4年)    83.700
5位 加藤裕斗選手(順天堂大学4年)        83.300

種目別
ゆか
優勝 谷川翔選手(順天堂大学3年)        14.650 
2位 杉本海誉斗選手(日本体育大学2年)14.300
3位 橘汐芽選手 (筑波大学1年)           14.250

あん馬
優勝 池田大騎選手(仙台大学4年)   14.600
2位 柚木健太郎選手(日本体育大学)14.400
3位 鈴木茂斗選手(順天堂大学2年)14.350

つり輪
優勝 柚木健太郎選手(日本体育大学4年)14.400
2位 山根直記選手(仙台大学3年)            14.150
3位 横井君宇選手(日本体育大学3年)      14.000

跳馬
優勝 三輪哲平選手(順天堂大学1年)     14.900
2位 大久保圭太郎選手(順天堂大学2年)14.850
3位 南亜蘭選手(早稲田大学4年)           14.800

平行棒
優勝 杉本海誉斗選手(日本体育大学2年)15.150
2位 府殿大佑選手(日本体育大学4年)     14.850
3位 三輪哲平選手(順天堂大学1年)        14.700

鉄棒
優勝 田中樹選手(日本体育大学4年)13.800
2位 鈴木茂斗選手(順天堂大学2年)  13.700
2位 青木翔汰選手(仙台大学)          13.700

優勝は日本体育大学でした。
ゆか、つり輪、平行棒、鉄棒で順天堂大学を上回りました。
平行棒は杉本海誉斗選手がササキ、高さのあるバブサー(E)、前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)をピタリと決めて15.150の最高得点、凄かったです。
個人総合でも柚木健太郎選手がNHK杯優勝の谷川翔選手を抑えて84.850で1位。
丁寧な演技よかったです。
おめでとうございます\(^o^)/

2位はスター選手を揃えた順天堂大学
注目の谷川翔選手は、第1種目得意のあん馬でベルキで足をぶつけるも、ブスナリ(F)、アイヒホルン(E)と成功。
開脚移動でバランス崩しあん馬に一瞬座るミス。落下はせずになんとか降りまで持っていきましたが得点伸ばせず13.750。
つり輪、跳馬と安定感ある演技。
平行棒では、着地まで決める素晴らしい演技で14.600!
微動だにしない力強い脚前挙が冨田洋之さんを彷彿とさせますね。
鉄棒もコスミックひねり、チェコ式車輪、ヤマワキと成功!降りの伸身ムーンサルトは後ろに一歩跳び13.300。
床は前方屈伸2回宙返り半ひねり(F)、前方1回ひねり(C)~前方2回半ひねり(E)を僅かな一歩でまとめると、前方かかえ込み2回宙返り半ひねり(E)は着地ピタリ!
開脚旋回見事!後方3回ひねり(D)は僅かな一歩にまとめました。14.650の最高点!
先週NHK杯であれだけの死闘を繰り広げた後なので疲れもある中、さすがの演技でした。

三輪哲平選手と大久保圭太郎がロペスを決めて跳馬ワンツーの高得点!
鈴木茂斗選手の鉄棒13.700全体2位の高得点。
加藤裕斗選手もあん馬、つり輪とさすがキャプテンといった安定した演技が光りました。
鉄棒で三輪哲平選手がカッシーナとコールマンで落下し、湯浅賢哉選手もカッシーナで片手が外れるミスが出て点数伸ばせず。
後半、平行棒、鉄棒で怒涛の追い上げを見せた日本体育大学に及ばず2位でした。

3位は仙台大学
鉄棒で青木翔汰選手が13.700を出すなど、応援もすごくて、盛り上がってました。

東日本インカレ、大学の大会ならではの元気のいい応援とかも、学生のエネルギーを感じられてよかったです。
NHK杯から一週間の過密日程で疲れもあるなか、ミスもありましたが、素晴らしい演技たくさん見れてよかったです。
白井健三選手、谷川航選手、萱和磨選手、千葉健太選手、前野風哉選手らシライ世代の卒業後、初めての大学の団体戦
順天堂大学は、谷川翔選手、三輪哲平選手、日本体育大学は柚木健太郎選手、杉本海誉斗選手とそれぞれ新しい世代が中心となりましたが、大学の覇権をかけた戦いはより激しさを増していく感じです。
競いあって強くなって体操ニッポンを盛り上げてほしい!
頑張れニッポン\(^o^)/

谷川翔選手が優勝!2019体操NHK杯男子競技

体操NHK杯、武蔵野の森スポーツプラザに観に行ってきました。

優勝 谷川翔選手      254.363(84.098+持ち点170.265)
2位 谷川航選手        254.128(85.698+持ち点168.430)
3位 萱和磨選手        254.126(84.798+持ち点169.328)
4位 武田一志選手     252.862(83.665+持ち点169.197)
5位 野々村笙吾        252.761(83.998+持ち点168.763)
6位 橋本大輝選手     251.459(83.497+持ち点167.962)
7位 千葉健太選手     250.627(83.598+持ち点167.029)
8位 柚木健太郎選手 250.328(83.198+持ち点167.130)
9位 山本翔一選手     249.593(83.798+持ち点165.795)
10位 長谷川智将選手 249.463(83.832+持ち点165.631)
11位 三輪哲平選手   249.160(83.365+持ち点165.795)
12位 杉本海誉斗選手 248.426(82.497+持ち点165.929)
13位 前野風哉選手   248.228(79.831+持ち点168.397)
14位 府殿大佑選手   247.330(82.199+持ち点165.131)
15位 荒屋敷響貴選手 247.094(80.831+持ち点166.263)

谷川翔選手が初優勝!
1種目目の床、全日本で大きな1歩を出してしまった最後の後方3回ひねりを小さな一歩でまとめました。全体2位の14.733(D6.2 E8.533)!
2種目目、得意のあん馬、今年から取り入れたアイヒホルン(E)でまさかの落下13.100(D6.0 E7.1)。
3種目目つり輪は力強く正確な実施。全体9位の13.933(D5.4 E8.533)。
4種目目の跳馬はドリッグス。いつもより大きく弾みました。全体16位の14.200(D5.2 E9.0)。
5種目目平行棒では、手ずらしのない力強い実施。全体11位の14.366(D6.0 E8.366)。
そして6種目目鉄棒、あん馬のミスもあり、優勝するには13.531以上の得点が必要でした。
全日本個人総合決勝では行わなかったコスミックひねり(E)を成功!チェコ式車輪、ヤマワキ(D)と決め、伸身ムーンサルトの着地は小さく一歩!全体17位の13.766(D5.5 E8.266)
谷川翔選手の鉄棒終わったあとの表情にプレッシャーの重さを感じました。ここを乗り越えたのは大きいですね。
今日だけの得点は、ミスもあり、84.098に留まりましたが、全日本予選、決勝、NHK杯と3日間通してクオリティの高い安定感のある演技は見事でした。
優勝おめでとうございます!

谷川航選手が2位。
床、あん馬と序盤は我慢の展開でしたが、つり輪で全体4位の14.333(D6.0 E8.333)。
跳馬はブラニクを一歩弾む程度で抑え全体3位の14.866(D5.6 E9.266)。
平行棒は素晴らしい実施全体5位の14.700(D6.2 E8.5)。
鉄棒はヤマワキ(D)、伸身トカチェフ(D)、トカチェフ(C)と成功、全日本予選決勝と落下のあったモズニクも成功させてきました!伸身新月面宙返り降りの着地は僅かに1歩で抑え、さすがの演技。
全体8位の14.033(D5.5 E8.533)
谷川航選手、全日本個人総合5位から2位まで怒涛の追い上げ見事でした。
今日だけの得点85.698は本日の最高得点ですね。

萱和磨選手が3位。
得意のあん馬は全体4位の14.433(D6.2 E8.233)
つり輪では伸身新月面宙返り降り(F)決めてきました。全体7位の13.966(D6.1 E7.866)
平行棒は、前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)、いつも足を開く実施になってしまうところ、今日は足を閉じて実施してきました。着地は僅かに動きましたが、課題の克服に努力のあとを凄い感じました。14.333(D6.3 E8.033)
鉄棒もチェコ式車輪、伸身新月面宙返り降りと決めて全体6位の14.100(D5.7 E8.4)
勢いのある攻めた演技で粘り強い試合運び、安定感ありました。

武田一志選手が4位。
得意のつり輪は力強い実施。全体2位の14.500(D6.1 E8.4)!
怒涛の追い上げを見せた谷川航選手に抜かれ世界選手権代表の決まる3位に惜しくも入れませんでしたが、粘り強く安定感のある演技は光ってました。全日本予選、決勝、NHK杯の3日間を通しての4位は躍進ですね。
つり輪はスペシャリスト級に強いので、全日本種目別でもいい演技魅せてほしい!

野々村笙吾選手が5位。
つり輪で全体3位の14.366(D6.0 E8.366)。
平行棒で全体2位の14.866(D6.2 E8.666)。
といい演技が出ていただけに跳馬でのロペスの失敗が悔やまれます13.400。
大技に挑戦する姿勢は凄いです。
鉄棒では、アドラー1回ひねりで戻りそうになるのを力で成功させていたので、すごい修正力さすがでした13533(D5.5 E8.033)

橋本大輝選手が6位。
跳馬で全体3位の14.866(D5.6 E9.266)
鉄棒で全体4位の14.266(D5.7 E8.566)
注目の高校生、全日本終えて7位というだけでも凄いですが、このNHK杯ではさらに順位を一つ上げて6位でフィニッシュ!
高校生らしい勢いと高校生離れした安定した演技、素晴らしかった!
全日本予選、決勝、NHK杯の3日間のEスコアの合計が一番高い選手に贈られるセイコーエクセレント賞にも輝きました。おめでとうございます!
ユース五輪5冠の北園丈琉選手、スーパーファイナル2位の三輪哲平選手と若い力の躍進が著しい体操ニッポンに新たなホープの誕生ですね。

種目別枠では鉄棒の前田楓丞選手。
なんとミヤチ(I)決めてきました!カッシーナ、屈伸コバチコバチ、コールマン、伸身ムーンサルト着地小さく一歩。
日本の宮地秀享選手が2017年モントリオール世界選手権で世界で初めて発表した体操史上唯一のI難度、ミヤチ(伸身ブレットシュナイダー)の超大技を成功!
宮地秀享選手本人以外でミヤチを成功させた選手を初めて見ました。
それ以外の技もハイクオリティな実施。もちろん鉄棒全体1位の14.733(D6.5 E8.233)
凄かったです!

床では南一輝選手。
単発のシライ2(F)、大きいルドルフ、後方2回半ひねり(D)~前方2回ひねり(D)、後方3回ひねり。
クオリティの高いひねり技決めてきました。床全体1位の14.800(D6.4 E8.5)
日本の床にまた強いスペシャリスト出てきました。


跳馬大久保圭太郎選手。
D6.0のヨネクラを実施。15.066(D6.0 E9.066)は本家の米倉英信選手に迫る高得点でした。
2本目のヨー2も14.566(D5.6 E8.966)と高得点で2本の平均14.816は2本跳んだ跳馬スペシャリストの中で1位。

跳馬では米倉英信選手。
自身の名前がついたヨネクラを僅かな1歩で決めてきました!
着地まで意識した実施は本家ならでは。15.1(D6.0 E9.1)の高得点。
2本目のヨー2も一歩大きく出しましたが14.466(D5.6 E8.866)。
2本の平均点では2本跳んだ跳馬スペシャリストの中で2位。

跳馬では遠藤幹斗選手もD6.0のヤンハクソンを実施。14.533(D6.0 E8.833 -0.3)。
跳馬でこんなに超高難度技が見れるのは日本ならではですね。

そして安里圭亮選手、なんと跳馬の限界を超えるD6.4の屈伸リセグァンに挑みました。
両手をつく着地となりましたが、空中姿勢の屈伸姿勢は見れました。
得点は14.166(D6.4 E8.066 -0.3)。つぶれるような着地になってしまったので、高得点にはなりませんでしたが、現在発表されている最高難度D6.0を超えるD6.4のDスコアでちゃんと採点されていましたね。
会場のレシーバー解説が本日は馬場亮輔さんだったのですが、「今日は(着地で)立つことが出来ませんでしたが、いつか立てる実施も見せてくれそう」と興奮気味に解説してくれました。
馬場亮輔さんと言えば、かつて跳馬の最高難度の大技ジマーマンに日本でいち早く挑戦して会場を沸かせてくれた選手なので、馬場亮輔さんが安里圭亮選手の超大技への挑戦に解説でエールを送ると感慨深いものがありますね。

注目の白井健三選手、怪我の影響で全日本個人総合は30位。今日のNHK杯は最下位からのスタートでしたが、全日本の時よりは調子を戻してきて、23位まで順位を上げてきました。
1種目目の平行棒はマクーツ(E)を抜くも着地まで決め全体16位の14.066(D6.0 E8.066)。
2種目目の鉄棒、コールマン(E)ギリギリでキャッチ、屈伸コバチでは逆にバーに近づき過ぎて車輪まで繋げられず13.866(D6.0 E7.866)。演技後、応援席にセーフのポーズを取るのが印象的でした。全日本の時のような大過失にはしないぞと白井健三選手の気迫も感じられました。
得意の床では、ドーハ世界選手権と同じ構成まで戻してきましたが、後方3回半ひねり(E)~前方1回ひねりが低い着地になり、床全体4位の14.500(D6.8 E7.7)。
あん馬12.533、つり輪12.800と大きなミスこそないものの得点が伸びず。
跳馬では、シライキムヒフンを決め跳馬全体8位の14.566(D5.6 E8.966)。
我慢の演技が続きましたが、怪我も回復してきているとのことなので、全日本種目別では頑張ってほしい!

体操NHK杯、いい演技をたくさん見れて、体操選手のエネルギーって凄いなと感じました。
すっかりお馴染みになったレシーバー解説も面白いですし、ローテーションの合間に一般体操の人が登場して、観客も一体となって体をほぐす体操するのも面白い試みですよね。

試合後の谷川翔選手の涙の優勝インタビューは感動しました。
去年の悔しさを乗り越えての優勝!
これで谷川翔選手はますます強くなりますね。
谷川航選手と萱和磨選手も代表に決まりました。
おめでとうございます\(^o^)/
残りの代表2人は全日本種目別も含めて貢献度の高い選手が選ばれるということなので、
選手の皆さんには最後まで諦めずに頑張ってほしい!

そして去年まで10連覇を達成していた内村航平選手が今年のNHK杯にはいないという寂しさも感じました。
やはり内村航平選手の世界最高の美しい演技が毎回見れてたのは、体操ファンには幸せでした。
6月22~23日の全日本種目別選手権には内村航平選手が鉄棒で出場するのに前向きという情報もあったので、楽しみにしたいです。
頑張れニッポン\(^o^)/

2019全日本個人総合選手権得点まとめ

2019年全日本体操個人総合選手権上位10位までの得点(決勝のみ)をまとめてみました。
表をクリックすると大きいサイズの表が見れます。

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予選との合計で1位となったのは谷川翔選手、決勝の個人総合得点は84.699。6種目のDスコア合計は34.3。
去年の全日本選手権はDスコア合計34.1でした。去年と比較して、ゆか0.3、あん馬0.3とDスコアをアップ、鉄棒は0.4Dスコアを落としていますが、今回の予選はコスミック半分ひねりを入れるなどDスコア5.5だったので、本来予定していた6種目合計Dスコアは34.7だと思われます。正確な体操で新ルールになり減点の厳しくなっている各種目を高いEスコアとってますね。ゆかの後方3回ひねりで大きな一歩出してしまったのが、唯一目立った減点でしたね。
 
2位は萱和磨選手、決勝の個人総合得点は84.664。6種目のDスコア合計35.3。
去年の全日本選手権はDスコア合計35.6でした。去年と比較して、床で0.1、あん馬で0.2Dスコアを落とした構成でしたが、安定感ありましたね。それでも今大会で一番高い6種目合計のDスコアを通していたのはさすがでした。
去年の世界選手権ゆかで種目別決勝に残るなど、世界での評価も上がってきているので、頑張ってほしいです。
平行棒の降り技前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)で他の選手に比べて、足を開いてしまうのが、課題でしょうか。
 
3位は武田一志選手、決勝の個人総合得点は84.498。6種目のDスコア合計34.0。
6種目の合計Dスコアは全日本上位の中ではそれほど高くないですが、丁寧な実施が光りました。
床のEスコア8.433は評価高いですね。見せ場のつり輪は力強い演技で14.5!
 
4位は野々村笙吾選手、決勝の個人総合得点は85.031。6種目のDスコア合計34.6。
実は決勝だけみれば1位の得点だしてるのが野々村笙吾選手。
去年の全日本選手権はDスコア合計33.8でした。去年と比較してあん馬で0.5、平行棒で0.4もDスコアをアップ、つり輪で0.1Dスコアを落としていますが、Eスコアは去年より0.4とつり輪自体の得点は大幅に上がっています。
去年のアジア大会個人総合では、中国勢に割って入る銀メダルを獲得するなど、世界大会での強さに定評のある野々村笙吾選手、ベテラン勢が新ルールに苦しむ中でも新ルールに対応出来て高得点出してます。
 
5位は谷川航選手、決勝の個人総合得点は83.665。6種目のDスコア合計35.0。
去年の全日本選手権はDスコア合計決勝が34.7、予選が35.1でした。
去年の予選からはあん馬で0.1Dスコアを落とした構成でした。
Dが同じでもつり輪で蹴上がり中水平に技を変えるなど、新ルールでも減点されにくい技を意識して構成しています。
跳馬でも決勝は失敗ありましたが、決まればEスコアがロペスより減点されにくいブラニクを個人総合でも使ってきますね。
鉄棒で去年構成に入れていたチェコ式車輪を抜いて他の技に変えているのも試行錯誤が伺えます。
手離し技モズニクが予選、決勝と落下があり、この順位になっていますが、やり直しはきれいに決めていました。
着地が強い谷川航選手。今回の上位陣の中でも全て演技を通した場合、最高得点がとれる期待の選手だけにNHK杯は頑張ってほしい。
 
参考までに去年の2018年世界選手権ドーハ大会の個人総合決勝7位までの得点がこちら。

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2018世界選手権ドーハ大会
世界トップは87点台の戦いになっています。
 
こちらは4月に行われた2019ヨーロッパ選手権個人総合決勝、1位2位の得点です。
躍進が著しいロシアのニキータ・ナゴルニー選手、アルトゥール・ダラロヤン選手は今年4月に行われたヨーロッパ選手権で、さらにDスコアを上げた演技を見せました。
ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)は床の得点を0.2上げてDスコア6種目合計36.3。Eスコアが高い選手でありながら、なんと36点台の極めて高いDスコアを通しきり、88.665の新ルール後の世界最高得点を叩き出しました。驚異です。
この大会は2位だったものの、2018世界王者のアルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア)は、跳馬でリセガン2(屈伸ドラグレスク)、平行棒ではG難度の新技となる前方屈伸2回宙返り半ひねり降りを成功させています。
得点を見ると跳馬のリセガン2(D6.0)は屈伸と認定されず、D5.6のドラグレスクで採点されているもよう。
それにしても世界王者でありながら超大技に挑戦する姿勢は驚異ですね。
同じ大会でないので、単純にEスコアの比較は出来ませんが、世界トップのレベルは相当上がってる感じですね。
 
 
リオ五輪で日本が団体金メダルをとってから3年しか経ってませんが、世界の体操勢力図はロシアの復活で変わってきてますね。
 
国内予選の全日本選手権リオ五輪金メダルメンバーが怪我で苦戦するなか、今年の世界選手権も厳しい戦いになると思います。日本も楽しみな選手、個人総合にも種目別にもいますので、NHK杯、全日本種目別といい演技を見せてもらって最強のメンバーが選ばれてほしい。
今年の世界選手権、来年の東京五輪は個人総合で87点台、88点台の高いレベルでの金メダル争いが予想されます。
内村航平選手は、全日本選手権予選で、肩の怪我もあり、予選落ちとなってしまいましたが、去年の9月全日本シニア選手権では、Dスコアを世界トップとも戦えるレベルの36.1までアップさせて、87.750という2018年世界選手権優勝スコアを上回る驚異的な得点を出しています。
ここまで体操ニッポンを引っ張ってきてくれた内村航平選手、万全の状態であれば世界最強なので、しっかり怪我を治してもらって、2020東京五輪では、前人未到のオリンピック個人総合3連覇を期待したいです。

谷川翔選手が2連覇達成!2019全日本個人総合選手権男子決勝

全日本個人総合選手権、決勝、高崎アリーナに観に行ってきました。
今日はゴールデンウィーク初日の日曜日ということで、東京駅から新幹線の指定席をとっていましたが、
上越新幹線が停電で運転を見合わせていて、復旧の目処も立っておらず、大混乱でした。
しかたなく上野東京ライン高崎行きで2時間かけて行きました。
12時5分に高崎アリーナに到着し、演技の開始から見ることが出来たのは奇跡でしたね
上越新幹線は11時に運行を再開したとのことでしたが、大幅に遅れていたでしょうし、それを待ってたら間に合わなかったと思うとぞっとしますね。

高崎アリーナでは、上越新幹線の遅延の影響を感じさせないくらい会場満席でした。
東京オリンピックの花形である体操競技の期待と人気の高さを感じました。

26日の予選では内村航平選手の衝撃の予選落ちがありました。
決勝は内村航平選手不在の中、他の選手が優勝を狙って熱い戦いを繰り広げました。

優勝 谷川翔選手 170.265(予選85.566 決勝84.699)
2位 萱 和磨選手 169.328(予選84.664 決勝84.664)
3位 武田一志選手 169.197(予選84.699 決勝84.498)
4位 野々村笙吾選手 168.763(予選83.732 決勝85.031)
5位 谷川航選手 168.430(予選84.765 決勝83.665)
6位 前野風哉選手 168.397(予選84.865 決勝83.532)
7位 橋本大輝選手 167.962(予選83.931 決勝84.031)
8位 柚木健太郎選手 167.130(予選83.698 決勝83.432)
9位 千葉健太選手 167.029(予選84.266 決勝82.763)
10位 荒屋敷響貴選手 166.263(予選83.465 決勝82.798)
11位 杉本海誉斗選手 165.929(予選82.531 決勝83.398)
12位 山本翔一選手 165.795(予選82.064 決勝83.731)
12位 三輪哲平選手 165.795(予選82.697 決勝83.098)

優勝は谷川翔選手。
美しく正確な体操、今日も光ってました。
あん馬はベルキ(E)に加えて新しくアイヒホルン(E)、開脚シバド移動(E)、開脚マジャール移動(E)を取り入れた攻めた構成で安定感と美しさ、強さ感じました。あん馬全体2位の14.800(D6.4 E8.4)!
鉄棒は手離し技ヤマワキ1つだけで、降りも伸身ムーンサルトチェコ式車輪は滑らかで見事でしたが、最終種目鉄棒の最終演技者の演技としてはさすがに物足りなさを感じました。
コールマンを入れるなど、これから全日本王者に相応しい鉄棒を作り上げてほしい。
これだけ波乱があった全日本で予選、決勝含めてミスを出さず、正確に体をコントロールした谷川翔選手には、ニュータイプの個人総合王者の姿を見ましたね。
2連覇おめでとうございます\(^o^)/

萱和磨選手が2位。
持ち味の高い難度ながら、ミスを出さない粘り強い体操、サバイバル展開となった全日本個人総合選手権の中で光ってました。
他の種目を強化してきた代償なのか、あん馬にかつての飛び抜けた爆発力がなくなった感はありますが、その分安定感が上がってますね。あん馬は全体8位の14.166(D6.2 E7.966)
つり輪は全体6位の14.100(D6.1 E8.000)。あん馬とつり輪両極端のこの2種目が両方とも強いのも萱和磨選手の強さを支えてますね。

武田一志選手が3位。
つり輪のスペシャリストのイメージが強い武田一志選手ですが、個人総合で3位に入ってきたのは驚きです。
得意のつり輪は力強かったです。着地もピタリ!14.500(D6.1 E8.4)

野々村笙吾選手が4位。
去年のアジア大会個人総合2位、国際大会でも力を発揮できる実力者の野々村笙吾選手、
今日だけの6種目合計では85.031とただ一人85点台をだして1位。
つり輪のちから強さが凄かった。つり輪全体2位の14.733(D6.0 E8.733)
平行棒でもしなやかな演技。全体4位の14.633(D6.2 E8.433)
強かったです。

谷川航選手が5位。
得意の床の着地良かったです。全体4位の14.300(D6.0 E8.300)
平行棒は全体2位の14.766(D6.2 E8.566)
跳馬は大技ブラニクでしたが、今日は尻もちとなってしまい得点を伸ばせませんでした。全体19位の14.200(D5.6 E8.6)
鉄棒では、昨日落下したモズニク(E)で落下。やり直して成功させるところはさすがでした。13.000(D5.5 E7.5)
世界選手権ではエース級の活躍が期待出来る選手なだけにNHK杯では修正してノーミスの演技を見せてほしい。

20位の神本雄也選手の平行棒。
ヤマムロ(G)決めてきました。リチャード(E)やアームツイスト(E)、前振り上がり系の技を入れて難度上げてましたね。
Dスコア6.8は中国の鄒敬園選手に迫る高さのDスコアで凄いです。
14.966(D6.8 E8.166)は本日の平行棒の全体1位の得点でした。

心配なのが、去年の2位なのに最下位の30位になってしまった白井健三選手。
ワールドカップ東京大会でも足の怪我で床の難度を落としていましたが、今大会はその時以上に苦しんでますね。
鉄棒ヴィンクラーとコバチと2回の落下。鉄棒35位の11.300(D5.4 E5.900)を出してしまいました。
得意の床もシライ3やシライ2を抜くなど、Dスコア6.3と白井健三選手にしては難度を落とした構成ですが、リジョンソンを決めるなど、十分に高難度。実施も良く、全体2位の14.533(D6.3 E8.233)。
実施がよかった割には採点厳しくやられた感じですね。
足の怪我しっかり治してもらって、NHK杯、全日本種目別での巻き返しに期待です。

期待の若手選手としては、
12位の三輪哲平選手。
順天堂大学に進学しましたね。1年生。
平行棒はマクーツ(E)、モリスエ(D)、バブサー(E)と多彩な技が入った演技見事でした。
全体3位の14.700(D6.3 E8.4)
鉄棒はカッシーナ(G)、伸身トカチェフ~開脚モズニク、伸身新月面宙返り降りの着地ピタリ!
着地微動だにしない演技強かったです。14.200(D6.2 E8.000)
一昨年は国際ジュニア優勝、去年は高校生にして、スーパーファイナル2位の超新星の三輪哲平選手。
跳馬のロペスは今日は2、3歩後ろに動いてしまいましたが、ロペスハーフ(D6.0)も練習しているとのこと。
若いだけに伸び代が一番ある選手なので、東京五輪に向けて期待大です。

17位の北園丈琉選手。
去年ユース五輪5冠の超新星
あん馬の開脚旋回、こんなに腰の位置が高くて大きい開脚旋回は素晴らしいです。
あん馬全体12位の14.100(D5.5 E8.6)
平行棒、ササキ(E)新しく入れてきましたね。北園丈琉選手らしい美しい実施。驚きました。
バブサー(E)も入って軽やかな演技素晴らしかった。
平行棒全体7位の14.533(D6.3 E8.233)

期待の若手どんどん力をつけてますね。日本の新しい力として頑張ってほしい!

種目別枠で注目の選手。
跳馬の米倉英信選手。
自信の名前がついた「ヨネクラ」通称ロペスハーフを実施!
速い助走から鋭いひねり、超大技を僅かに弾む程度に抑える素晴らしい実施でした。本日の全ての種目で最高得点となる15.200(D6.0 E9.200)出ました!
跳馬は自分が観戦していたプレミアムシートの目の前だったので、超大技決まるところしっかり見れて感激でした。2本目のヨー2(D5.6)も決めて14.766!
2本目の得点が出るのを座ってじっと見つめていた米倉英信選手、得点が出ると納得したようにコーチと頷いていました。

あん馬では亀山耕平選手がワールドカップで優勝した演技を披露!
ブスナリ(F)を軽やかに決めると長い手足映える美しい演技!マジャール移動、シバド移動も開脚で行い、降り技を決めると納得の出来に亀山耕平にしては珍しく静かにガッツポーズ!点数は15.166(D6.9 E8.266)!新ルールになってから滅多にお目にかかれない15点台に場内どよめきました。

鉄棒では前田楓丞選手。
カッシーナ、屈伸コバチコバチ、コールマンと美しく決めて、着地もピタリ!凄かった!
全体2位の14.500(D5.9 E8.6)

床では南一輝選手。
単発のシライ2を決め、高い難度のひねり技を次々と決める、ハイレベルな演技でした。
得点は14.633(D6.4 E8.233)と白井健三選手を抑えて床全体1位の高得点でした。

種目別スペシャリストのハイレベルな演技は、体操ニッポンのレベルの高さを感じますね。

今年の全日本個人総合選手権、谷川翔選手、萱和磨選手、谷川航選手といった若い実力者たちが台頭して、混戦の代表争い見応えがありました。

その一方でやはり、決勝は内村航平選手不在の寂しさと物足りなさを感じました。
今まで体操史上最高の選手の演技を目の前で見続けられたことは凄いことだったんだなと改めて思います。
特に毎回、大会の締めとなる最終演技者内村航平選手の鉄棒、あそこまで会場の期待に応える奇跡としかいいようのない素晴らしい演技と着地は競技の枠を超えた感動がありました。
今回、肩の怪我もあって、予選落ちとなってしまいましたが、しっかり治してもらって、強い内村航平選手が戻ってくるのを願っています。

あと、内村航平選手もそうですが、今まで体操ニッポンが団体金メダル争いをする原動力となっている白井健三選手も怪我の時期と国内予選が重なってしまいこの国内予選苦しい戦いになっています。
本来世界で金メダルを取ってきた実力者なだけになんとか代表に入ってほしいです。

体操の技が高度化してきて、世界トップを目指すとなると高い難度の技をたくさん盛り込まねばならず、故障と隣り合わせになる難しい時代になってると感じます。
中国では、フィジカル専門のトレーナーを付けて故障予防トレーニングを行っていたり、様々な角度から選手をサポートしているとのこと。
この辺を日本も取り入れて、選手が怪我をしないように万全のサポートをしてほしいです。

東京五輪が翌年に迫っていて、中国だけでなく、ロシアもWエースの台頭で本当に強かったころの力を取り戻してきているだけに、今年の世界選手権は相当厳しい戦いが予想されます。体操ニッポンの正念場、頑張ってほしい!
NHK杯は3週間後の5/18、19ですね。団体金メダル奪還を見据えた素晴らしい演技を期待です。
がんばれニッポン\(^o^)/

2019全日本個人総合選手権男子予選

2019年平成最後の全日本個人総合選手権予選、高崎アリーナに見に行ってきました。
会場に着いたのは2班の第1ローテーションが終わった時でしたが、今年の国内体操開幕戦は大波乱の展開となりました。

1位谷川翔選手 85.566
2位前野風哉選手 84.865
3位谷川航選手 84.765
4位武田一志選手 84.699
5位萱和磨選手 84.664
6位千葉健太選手 84.266
7位橋本大輝選手 83.931
8位長谷川智将選手 83.799
9位野々村笙吾選手 83.732
10位柚木健太郎選手 83.698

全日本個人総合予選を首位で通過したのは、去年の全日本個人総合王者の谷川翔選手でした。
力強い正確な体操で強かったです。
あん馬で14.600、平行棒で14.633と高得点。
跳馬ドリッグスの安定感も抜群でした。14.300

2位に前野風哉選手
あん馬で14.333、平行棒で14.466、鉄棒で14.400と高得点。
安定感ありましたが、2位は驚きですね。すごい!

3位に谷川航選手
着地が今日もビタビタ決まっていました。
特に跳馬、プレミアムシートの目の前で行われたブラニクの着ピタは神でした15.166!
平行棒では、1歩手を動かしましたが、着地はピタリ14.700。
鉄棒、モズミクで落下ありましたが、やり直して成功。着地はピタリ13.133。
決勝は狙ってきそうです。

今大会、一番の波乱は内村航平選手がまさかの37位で予選落ちとなったことですね。
1種目目の床は私が到着直前に演技終わってて見れず。
ラインオーバーがあったもよう。14.000
2種目目あん馬、ウーゴニアンで落下。12.500
再開後は降りまできれいに通す。
3種目目のつり輪。両肩を痛めてたとのことで、力技がいつもより短かった感じでしたが、着地までピタリ。
点数は13.433と厳しかったです。
この時点で30位、6位以内の一班は厳しいかなとこの時は思いました。
4種目目跳馬、シューフェルトで大きく右に1歩。13.966
近くで表情まで見えたのですが、内村航平選手険しい表情でした。
5種目目平行棒。
マクーツ(E)はきれいに決めたものの棒下宙返り1/2ひねり(E)、棒下宙返りが倒立まで行かず、肩の影響があるのかと思った次の瞬間、モリスエ(D)をうけた後、肘が曲がり顔を歪め、たまらず落下。
左肩を痛めてしまったようで、痛そうでした。
続けられる状況なのか心配されましたが、棄権はせずに前方宙返り開脚抜き、後方屈伸2回宙返り(D)と降りまで実施。12.633
6種目目鉄棒。
アップの時点からアドラー1回ひねりの確認で痛そうでした。
カッシーナ、コールマン(E)、屈伸コバチアドラー1回ひねり、ヤマワキと美しく実施し、これは通るかと思いましたが、伸身新月面宙返り降りの着地で前に崩れ両手をついてしまいます。13.700
今まで見たことないくらい崩れてしまった内村航平選手でしたが、両肩を痛めていて、練習が十分に積めてなかったと言っていました。
予選落ちとなってしまい、NHK杯に進めず、世界選手権の代表選考がかなり厳しくなってしまいました。
試合後のコメントも厳しいものでしたね。

ここまで世界の体操界を引っ張ってきた内村航平選手なので、肩の怪我をしっかり治してもらって全日本種目別では、素晴らしい鉄棒の演技を見せてほしいと思います。

全体的に荒れたなといった感じの予選でしたが、いい演技もたくさん見れたので、見応えありました。
日曜日の決勝ではさらに締まった演技見れると思います。
頑張れニッポン\(^o^)/

米倉英信選手がワールドカップメルボルン大会でロペスハーフを成功!「ヨネクラ」と命名!

米倉英信選手が2月22日のメルボルンワールドカップ跳馬で最高難度ロペスハーフ(D6.0)を世界大会で初めて成功させ、「ヨネクラ」と名前が付きました。

この技は韓国のヤン・ハクソン選手が2014年世界選手権で新技申請して挑戦したものの転倒、ヤンハクソン2の名前は付かず。
2015年5月に小倉佳祐選手がNHK杯で日本人として初成功。
その後も小倉佳祐選手は何度も佐藤巧選手や大久保圭太郎選手も全日本種目別で成功させていて、日本ではお馴染みの超大技なだけに日本選手の名前がついてほしかった技です。技に名前をつけるには世界大会で成功させる必要があるので、今回、2018年全日本種目別跳馬王者の米倉英信選手がしっかり成功させて名前をつけたのはよかったです。

米倉英信選手出身の福岡大学は鈴田圭祐選手、安里圭亮選手と跳馬の強い選手を輩出していて伝統的に跳馬が強いです。2018年の全日本種目別でも米倉英信選手、ロペスハーフ(D6.0)を決め、凄い跳躍見せてました。

床のシライ3(H)、跳馬のシライ2(D6.0)、平行棒のカトウヒロユキ(G)、ヤマムロ(G)、鉄棒のミヤチ(I)、そして跳馬のヨネクラ(D6.0)と各種目の最高難度技に名前が着くのは、日本の種目別強化の成果でてますね。

全日本個人総合選手権も4/26~28と迫ってきました。
絶対王者内村航平選手の演技、久々に生で見られますね。楽しみです。
白井健三選手の足がどれだけ回復しているか、萱和磨選手、谷川航選手、千葉健太選手と最強世代の今シーズン初戦も楽しみです。
去年の全日本王者谷川翔選手の進化、去年のスーパーファイナル2位の三輪哲平選手がどれだけ進化しているかも注目です。
加藤凌平選手、田中佑典選手、山室光史選手らベテラン勢の演技も楽しみです。
今期初戦の全日本個人総合選手権、毎年のことながら、ワクワクが止まらないですね。
超楽しみです。選手の皆様がんばれニッポン\(^o^)/