世界体操競技選手権アントワープ大会、ついに大一番、男子団体決勝が行われました!
日本チームは予選1位、世界選手権としては2015年グラスゴー大会以来の団体金メダルに期待がかかりました!
やはり団体決勝は独特のプレッシャーがかかるのか、初出場の千葉健太選手が2種目目のあん馬で落下がありましたが、少しでも得点を残そうと落下した技をやり直して後半の演技をしっかり行い13.066と13点台にのせ、ミスを最小限に抑えました。
3人目の橋本大輝選手が14.266の高得点でリカバーし、前半は粘りの演技でたえますが、3種目目のつり輪終了時点で日本は4位となっていました。
予選8位の中国がアジア大会終了後合流した林超攀選手を中心に決勝は見違えるような演技をみせ前半2種目を終え1位と底力を見せ、このまま独走してしまうのではないかという予感すら漂いました。
3種目目の中国、鉄棒で種目別決勝にも残っている蘇煒徳選手が伸身トカチェフで落下、さらにコールマンでも落下してしまい、11.166と厳しい得点となり大きくチーム得点を落とします。
日本は4種目の跳馬で萱和磨選手、橋本大輝選手、南一輝選手が3人全員ロペスを成功!
いつも横に1歩大きく動く萱和磨選手も後ろに小さな1歩に抑える史上最高の出来にガッツポーズ!14.633の高得点!
橋本大輝選手は予選で珍しく大きな1歩出しましたが、この決勝は修正してきて、いつも通りのふわっとした着地で小さな1歩に抑えてガッツポーズ!14.900の高得点!
そしてスペシャリスト南一輝選手はなんとロペスの着地をピタリと決めました!
これには場内どよめき!15.000の高得点が出ました!
これで流れが完全に変わり4種目終了時点で日本が1位に立ちました。
5種目目の平行棒では萱和磨選手がさすがの安定感で14.733!橋本大輝選手が14.866の高得点!そして補欠から繰り上がりで出場の杉本海誉斗選手が大きなバブサーを決め着地ピタリ!ガッツポーズ!14.833の高得点!
3選手の高得点で1位を守り得点を積み重ねます!
最終種目、中国は得意とするつり輪でスペシャリスト2人、尤浩選手が14.866、劉洋選手が15.000とビッグスコアを連発して猛追を見せます。
日本は1人目の萱和磨選手が14.000とさすがの安定感。2人目の千葉健太選手はアドラー1/2ひねりで振り戻るも正確で美しい演技で着地はピタリと決めました!得点13.566と粘りの演技。
最終演技者の橋本大輝選手に会場中の視線が注がれます。リューキンは抜いてカッシーナを成功!コールマンを成功!手離し技を成功させる度に大歓声が巻き起こります。いつもは連続する伸身トカチェフとトカチェフも分けて確実に行い、アドラー1回ひねりも倒立を狙いすぎずに余裕を持って決めました。場内が最後の着地に注目する中、橋本大輝選手の伸身新月面宙返りは、まさに栄光の架橋を彷彿とさせる放物線を描き、マットにズドンと微動だにしない凄まじい着地が決まりました!
その瞬間会場が最大の大歓声につつまれました!
橋本大輝選手も勝利を確信してガッツポーズ!
得点が出るまでもなく、チームメイトと喜びを分かち合います。
得点が出て14.366!
日本の優勝が決まり歓喜の瞬間が訪れました!
念願の団体金メダル!世界選手権としては2015年以来、8年ぶりの王座奪還!おめでとうございます!
団体決勝結果
優勝 日本 255.594
2位 中国 253.794
3位 アメリカ 252.428
4位 イギリス 249.461
5位 スイス 244.426
6位 ドイツ 244.026
7位 カナダ 243.028
8位 イタリア 241.160
終わってみれば予選で日本と10点差で8位だった中国は決勝では鉄棒で11点台の演技を1つ出しながらも、日本と1.8差の2位まで追い上げてきました。
これで主軸の張博恒選手と鄒敬園選手が出場してないんですから、中国の底力恐るべしです。
日本チームとしては今回は中国が主軸抜きの布陣で絶対負けるわけにはいかなかったと思いますし、予選1位のプレッシャーもありました。
その中で18演技つないでしっかり勝ちきったのは素晴らしいです!
試合終了後、日本チーム笑顔でインタビューに応えてました。
ミスが出た千葉健太選手はみんなのおかげで勝てたありがとう!と素直な気持ちをコメントしていて、微笑ましかったです。
来年のパリオリンピックに向けて前年の世界選手権で優勝した意味は果てしなく大きいです。
やはり団体金メダルはいいものですね!
この勢いで個人総合も橋本大輝選手と千葉健太選手で体操ニッポンの美しい体操の強さを世界に見せつけてほしいです!
がんばれニッポン\(^o^)/