akiraの体操観戦記

体操競技を応援するブログです!

2016全日本体操団体選手権

全日本体操団体選手権が代々木体育館で行われました。

優勝 順天堂大学 267.600
2位 日本体育大学 267.550
3位 コナミスポーツクラブ 266.950
3位 朝日生命 266.950
5位 徳洲会体操クラブ 266.500
6位 セントラルスポーツ 263.250
7位 船橋市立船橋高等学校 260.200
8位 鹿屋体育大学 255.900
9位 相好体操クラブ 255.000
10位 清風高等学校 254.900
11位 福岡大学 253.650
12位 筑波大学 253.300
13位 仙台大学 251.450
14位 鯖江高等学校 249.450
15位 早稲田大学 247.450
OP参加 ジュニア選抜 250.500

いやー、凄い戦いでした。
順天堂大学が優勝。
第1ローテーション床
エースの早坂尚人選手、後方3回半ひねり(E)~前方1/2ひねり、前方1回ひねり~シライ2(F)、
伸身トーマス、後方1回半ひねり(C)~前方2回半ひねり(E)、後方2回半ひねり(D)~前方2回ひねり(D)、
後方3回ひねり(D)と高難度の連続技を次々と決め、Dスコア7.2 15.950!得意の床でハイスコアをたたき出しました!
3人目の谷川航選手、1本目の前方屈伸2回宙返りの着地が吸い込まれるに決まり、圧巻は2本目の後ろとびひねり前方屈伸2回宙返り~前方1/2ひねり!
ダイナミックな連続技の高さに場内どよめきました!
前方2回ひねり~前方1回半ひねり(C)、着地を止めますが、惜しくもラインオーバー。後方2回ひねり(D)の着地もピタリ!
ラストの後方3回ひねり(D)の着地だけ僅かに横に動きましたが、それ以外の着地はピタリピタリと決め凄かった!Dスコア6.5 減点-0.1 15.1と高得点!

第2ローテーションあん馬
萱 和磨選手、得意のあん馬、ブスナリ(G)、美しい交差倒立、旋回も素晴らしく流石の演技!Dスコア7.0 15.6。今日あん馬1位の高得点!
千葉健太選手、中学生でこの種目の全日本種目別選手権に出場した実力者、素早い旋回見事でした。Dスコア6.0 14.850

第3ローテーションつり輪
神津源一郎選手、順大のつり輪のスペシャリスト、バランディン3(E)、後転中水平、振り上がり中水平と力技のオンパレード!
Dスコア6.7 15.100とこの種目全体4位の高得点!

第4ローテーション跳馬
この種目も順天堂大学の見せ場でした。
早坂尚人選手、ロペスを着地一歩で決め、14.900!
谷川航選手、大技ブラニクを実施!あまりの高さと美しい空中姿勢に場内どよめき!圧巻の跳躍でした。 Dスコア6.0 15.600 今日の跳馬全体1位の高得点!

第5ローテーション平行棒
萱 和磨選手、バブサー(E)、チッペルト見事に決めました。降り技の前方2回宙返り半ひねり降り(F)もよかったです。Dスコア6.8 15.400。
千葉健太選手、バブサー(E)非常に切れがあります。スピーディーでシャープな体操をします。Dスコア6.5 15.000。
早坂尚人選手、降りの前方2回宙返り半ひねり降り(F)で、体勢を崩しますが、転倒せずに大きな一歩でこらえました。Dスコア6.6 14.750。

第6ローテーション鉄棒
萱 和磨選手、リバルコでバランスを崩しますが、落下はせずに耐えました。
早坂尚人選手、ミュノーズ/ポッゾ(E)成功、最後の伸身新月面で着地を決めガッツポーズ!
優勝を決定づける素晴らしい演技でした。


日本体育大学が2位。
エースの神本雄也選手、床跳馬最強の白井健三選手の2枚看板を擁する日本体育大学
去年この大会を優勝していますが、長谷川智将選手や岡準平選手など、有力な4年生が卒業し、今年は総合力でどうかなと思いましたが、やはり勢い凄いものがありました。

第2ローテーションつり輪
神本雄也選手がつり輪でオニールからほん転中水平、姿勢が素晴らしく降りもF難度の伸身新月面で攻めました。Dスコア6.8 15.350の高得点

第3ローテーション跳馬
白井健三選手、シライ/キムヒフン、着地一歩弾みましたが、高さとひねりの凄さにどよめき! 15.300の高得点

第4ローテーション平行棒
神本雄也選手、得意の平行棒、全日本種目別でも見せなかったテンハイビン(F)実施してきました。
僅かにバランスを崩しますが立て直し、屈身ベーレ、バブザー、ティッペルト、ヒーリー、前方2回宙返り半ひねり降り(F)の着地も強靭な足腰で止めました。
Dスコア7.2 16.000。今日の平行棒全体1位の高得点!
白井健三選手、ベーレ、ティッペルトと決め、ノーミスの演技、前方2回宙返り半ひねり降り(F)の着地も見事に決めました。Dスコア6.5 15.3の高得点。

第5ローテーション鉄棒
神本雄也選手がコールマンでまさかの落下。上位争いから一歩後退します。

第6ローテーション床
最終演技者、白井健三選手、演技冒頭になんとシライ3(伸身リ・ジョンソン)を実施!とてつもない高さとひねりと回転の鋭さ、そして着地を止めました!
最高H難度の超技の成功に場内大歓声!!!
後方3回半ひねり(E)~前方2回ひねり(D)、見事に決めます。!
前方1回ひねり(C)~シライ2(F)、さすが本家本元!
後方2回半ひねり(D)~前方2回半ひねり(E)、オリンピック種目別でミスが出た箇所も着地見事に決めました!
そして本家本元シライ(F)を決め、ガッツポーズ!!
得点はDスコア7.7 16.750の超高得点が出ました。今日全ての演技の中でのぶっちぎり1位の超高得点です!
まさかオリンピックですら見せなかったシライ3を勝負どころの団体戦の大トリの演技で実施し、着地まで完璧に決め、この圧巻の演技凄すぎます!
これが日本が誇る床のスーパースター、白井健三選手の力ですね!
チーム得点としては1位の順天堂大学に僅か0.05及ばず2位でしたが、5種目終了時で日体大は5位でしたので、この床で3人トータル47.1の高得点でトップに僅差まで迫るという強さを見せました。

コナミスポーツクラブが3位。
リオ五輪の金メダルメンバー4人を擁するコナミ、エースの内村航平選手は欠場となりましたが、3人の金メダリストがその力を発揮しました。

第1ローテーションあん馬
山室光史選手、オリンピックで落下のあった箇所も修正し、演技を通し、トップバッターの役割を果たしました。
古谷嘉章選手、H難度のブスナリを決めました。淀みのない演技でDスコア6.8 15.100。あん馬全体3位の高得点

第2ローテーションつり輪
山室光史選手、後転中水平、ヤマワキから中水平と力強い演技を見せますが、Dスコア6.6 14.650と思ったほど得点伸びず。

第3ローテーション跳馬
山室光史選手、加藤凌平選手、白井勝太郎選手ともドゥリックスを実施。ロペスも行える3人でしたが、ここは確実に得点を取ってきました。

第4ローテーション平行棒
横山聖選手、マクーツ(E)決めてきました。15.700は平行棒全体2位の高得点!
田中佑典選手、ヤマムロ(G)こそ抜いてきましたが、素晴らしい倒立の決め、美しい演技でDスコア6.4 15.450の高得点でした。
加藤凌平選手、さすがの安定感ある平行棒でした。Dスコア6.6 15.400
3人トータルでチーム得点1位の平行棒でした。

第5ローテーション鉄棒
田中佑典選手、カッシーナこそ抜いてきましたが、アドラー1/2ひねり(D)~コールマン(F)決めてきました。
オリンピックを彷彿とさせる素晴らしい実施でDスコア6.7 15.300は鉄棒全体1位タイの高得点です。
加藤凌平選手、カッシーナでまさかの落下。伸身新月面の着地でも尻もちとなってしまい、大過失を2つだしてしまいました。
優勝争いから後退。
Dスコア6.3 13.150

第6ローテーション床
白井勝太郎選手、全日本シニアで足を負傷した影響を見せず、安定感のある演技、Dスコア6.0 14.750。
田中佑典選手、美しい実施でD市コア6.1 14.900。
加藤凌平選手、鉄棒での大過失を引きずらず、安定感のあるいつもの演技、Dスコア6.7 15.350。
オリンピアン3人の活躍で優勝争いをしていたコナミですが、最大の得点源、勝負どころの鉄棒で加藤凌平選手の大過失2つが痛かったです。

朝日生命コナミと同点で3位。
つり輪の岡村康宏選手の15.500のつり輪全体1位の高得点。
市瀬達貴選手の鉄棒15.300は鉄棒全体1位タイの高得点。
山本翔一選手が床15.100、あん馬15.100、平行棒で15.450と3種目で15点台の素晴らしい演技。
朝日生命は随所に高得点を出し、チームとしてミスの少ない演技で素晴らしかったです。見事な3位。

徳洲会体操クラブが5位。
全日本シニア選手権を制し、勢いにのる徳洲会体操クラブ。
佐藤巧選手が床で15.800。
武田一志選手がつり輪で15.350。
齊藤優佑選手が鉄棒でカッシーナ~コールマンの連続を実施、鉄棒全体1位タイの15.300
随所にスペシャリストとオールラウンダーが高得点を上げ、優勝争いをしていた徳洲会体操クラブでしたが、小さいミスがいくつか出てしまい、
得点を伸ばしきれず、最終的にチーム得点に響いてしまい5位でした。

その他の注目選手、
セントラルスポーツの野々村笙吾選手、
全日本シニア選手権の跳馬で足を痛めてしまい、今大会出場出来るのか心配しましたが、あん馬、つり輪、平行棒の3種目に出場。
つり輪で力強く正確なそれでいて躍動感のある演技を見せ15.000の高得点。
平行棒でも美しく力強い演技で15.550と高得点を上げました。

仙台大学の五島誉博選手、
得意の床で前方1回ひねり~前方3回半ひねり(G)、勢い余ってラインオーバーとなりましたが、凄いひねりの速さに場内どよめきました。
後方3回半ひねり(E)~前方2回ひねり(D)で尻もちをついてしまい、悔しい表情でしたが、白井健三選手に迫る高難度の連続が凄かったです。

第1班で演技した市立船橋高校の湯浅賢哉選手、
ジュニア王者らしい、しなやかな美しい演技はさすがでした。
あん馬でブスナリ(G)を成功させているところが凄いです。

同じく市立船橋高校谷川翔選手、あん馬15.000と平行棒15.000と安定して高得点を出しているので凄いです。
あん馬でブスナリ(G)の安定感凄かったです。

順天堂大学、優勝おめでとうございました\(^o^)/
全日本団体選手権、徳洲会体操クラブ、順天堂大学コナミスポーツクラブ日本体育大学と4強の実力が拮抗していて、優勝争いが非常に注目でしたが、
今回はさらに朝日生命もミスのない演技で3位に割って入ってきて、かつてない熾烈な上位争いが見応えあって面白かったです。
優勝した順天堂大学は、早坂尚人選手と谷川航選手の床、あん馬の萱 和磨選手、つり輪の神津源一郎選手、跳馬の谷川航選手、早坂尚人選手と
各種目に爆発力を持った選手が力を発揮して、それでいてミスを最小限に抑えているので納得の優勝だと思います。
2位の日本体育大学白井健三選手の最後の床、シライ3の着地を決めるなど、まさに神がかった世界一の演技を見せてくれました。
3位のコナミも金メダリストが3人が躍動!オリンピック団体金メダルさながらの演技で素晴らしかった。
徳洲会体操クラブも今回は5位に終わりましたが、かつての黄金時代に勝るとも劣らないチーム力を見せてくれました。
6-3-3制で行われるチーム戦では、ひとつのミスが勝敗を分ける怖さを持っています。今回もひとつの大過失が勝敗を分ける結果になりました。
それだけに最後まで勝負がわからない緊張感のある戦い、面白さがありました。
これだけ熾烈でハイレベルなチーム戦が見れるのは、層の厚い体操ニッポンならではですね。
選手の皆様、素晴らしい演技をありがとうございました\(^o^)/