akiraの体操観戦記

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塚原直也選手が引退

塚原直也選手が引退を発表しました。

2013年よりオーストラリアに国籍を移して、リオ五輪の代表を目指していましたが、2月のオーストラリア国内選手権で代表を逃し、引退を決意しました。

塚原直也選手といえば、アトランタシドニーアテネと3度オリンピックに出場し、アテネでは団体金メダルに輝きました。
アトランタ以降からシドニー五輪までは、1996年~2000年まで全日本体操選手権5連覇を成し遂げ、日本のエースとして活躍しました。
日本は、今でこそ世界トップを争う体操強国ですが、アトランタからシドニーまでのあたりは、団体のメダルから遠ざかった低迷期で、その中で塚原直也選手は1997年ローザンヌ世界選手権個人総合で銅メダル、1999年天津世界選手権個人総合で銀メダルと活躍しました。
私が体操を応援し始めたのも丁度このころで、塚原直也選手の活躍は凄かったです。
このころ、中国が強かったのはもちろんですが、ロシア、ウクライナベラルーシといったところも強いスター選手がたくさんいて、団体、個人総合は激戦でした。
そのなかで、団体では、エースとして日本を引っ張る活躍、個人総合では、有力選手がミスを出してトップ争いから後退する中でもノーミスの演技でどんどん上位に上がっていき、メダルを獲得する力強い体操が凄かったです。
メダルが期待された2000年のシドニー五輪個人総合では、オリンピックだけあって、ロシアのアレクセイ・ネモフ選手、中国の楊威選手、ウクライナのアレクサンドル・ベレシュ選手がそれまでの世界選手権からは明らかに一線をかくしたハイレベルなメダル争いを展開、世界の凄さに圧倒される中、塚原直也選手はあん馬落下というこれまでにはなかった大過失をだしてしまい、18位に終わりました。
2001年からは冨田洋之選手、鹿島丈博選手、水鳥寿思選手、と次世代の選手達が台頭し、塚原直也選手、米田功選手といったこれまでの実力者達に若い力が加わり、2004年アテネ五輪では、悲願だった団体金メダルを獲得。
3度目のオリンピックで金メダルを手にした塚原直也選手は、大事な第一種目床のトップバッターを任されるなど、ミスを出さないベテランの活躍が素晴らしかったです。

代表を逃した2008年の北京五輪後はオーストラリアに国籍を移して、2016年のリオ五輪オーストラリア代表を目指していました。
2015年のグラスゴー世界選手権では、出場選手の中で男子最年長38歳でオーストラリア代表として演技し、つり輪で自身3つ目となる新技を発表するなど、まさに体操界のレジェンドとよべる活躍でした。

19歳で出場した1996年アトランタ五輪から最年長38歳での出場となった去年の2015年世界選手権まで、長く世界の舞台で活躍した塚原直也選手、体操界に名を残す名選手だと思います。
たくさんの感動をありがとうございました。お疲れ様でした。

今回の塚原直也選手の引退で、栄光のアテネ五輪金メダルメンバーが全員、現役を引退したということで、一つの時代が終わったなという感じです。

お父さんの塚原光男さんから引き継がれる形で、朝日生命体操クラブの総監督に就任されるということなので、指導者として後進の育成頑張ってほしいです。