akiraの体操観戦記

体操競技を応援するブログです!

2015全日本体操競技団体選手権

全日本体操競技団体選手権、代々木体育館に見に行ってきました。
世界選手権が終了してから、まだ一ヶ月経っておらず、団体金メダルの興奮冷めやらぬなかで、団体金メダルメンバーが各所属に戻って、チーム日本一を目指して競う、この団体選手権、たくさんのファンで会場がにぎわいました\(^o^)/

まずは男子の試合からスタート、
3連覇を目指す王者コナミは、白井勝太郎選手のあん馬落下、つり輪転倒で4種目終了時で、トップ日体大に5.7差の5位という苦しい状況になります。最終種目の鉄棒、今大会で引退を表明している植松鉱治選手が屈伸コバチコバチ~コールマンと気迫のこもった3連続手離し技を決め、会場を沸かすと2011年の怪我以降、封印していた伸身新月面宙返り降りを見事に決めて、Dスコア7.4の圧巻の構成で16.00の超高得点を叩き出し、反撃ののろしを上げます。
2人目、田中佑典選手のしなやかで正確な鉄棒、アドラー1回ひねり(D)~ヤマワキ(D)が近くてひやりとしますが、うまく捌いて、15.45と高得点。3人目エース内村航平選手にバトンをつなぐと、美しく高い屈伸コバチ、大迫力のカッシーナ、アドラー1/2ひねり(D)~コールマン(F)、アドラー1回ひねり(D)~ヤマワキ(D)、そして伸身新月面宙返り降りは着地ピタリ!会場が最高の盛り上がりになりました
さすがは世界選手権6連覇の絶対王者内村航平選手、世界選手権鉄棒金メダリストの演技を存分に見せてくれました。
16.25の超高得点と最終種目でコナミが強さを見せました
それでも前半の痛すぎるミスが響き、徳州会体操クラブに及ばず、この時点で2位。
優勝争いは、日本体育大学順天堂大学の一騎討ちに。
順天堂大学、最終種目の鉄棒、野々村笙吾選手15.00、市瀬達貴選手15.1、加藤凌平選手15.2と全員が15点台にのせます。
日体大は、神本雄也選手14.65、岡準平選手15.1。
そして大量リードをもらっての最終演技者、白井健三選手、後方3回半ひねり(E)~前方2回ひねり(D)、リ・ジョンソン、前方1回ひねり(C)~シライⅡ(F)、後方2回半ひねり(D)~前方2回半ひねり(E)、最後のシライ/グエン(F)まで完璧に決め、いつも以上にキレと気迫を感じる演技で16.7の最高得点!
大学1年生にして、エースの活躍、世界選手権床の金メダリスト、スーパースター白井健三選手の活躍で日体大の優勝を決めました。

終結
優勝 日本体育大学 270.300
2位 順天堂大学 268.300
3位 徳洲会体操クラブ 267.950
5位 朝日生命 262.100
6位 早稲田大学 255.900
7位 鹿屋体育大学 255.850
8位 筑波大学 254.250

優勝した日本体育大学は、世界選手権代表ながら、本会場練習で股関節痛が悪化し、帰国することになった長谷川智将選手が、あん馬と鉄棒で、その悔しさを晴らす演技素晴らしかった。
エースの神本雄也選手が得意の平行棒でテンハイビン(F)、シャルロ(E)、バブサー(E)と大技盛りだくさんでDスコア7.0の超高難度構成を、びくともしない安定した実施で16.10の最高点の演技素晴らしかった。
白井健三選手の跳馬、シライ/キムヒフンも15.450と世界選手権さながらの安定した実施素晴らしかった。
そして優勝を決定づけた白井健三選手の床と要所要所にスペシャリストが高得点を出し、チームとして強かったです。

2位の順天堂大学は、最初の床で、床得意の谷川航選手が尻もちをつくミス、あん馬スペシャリストの萱和磨選手がブスナリ(G)で落下など、得意種目でもう一つ点数を伸ばせませんでしたが、早坂尚人選手の床15.6、市瀬達貴選手のつり輪15.3、野々村笙吾選手のつり輪14.9、平行棒15.15、谷川航選手の跳馬、大技ブラニクを美しく見事に決め15.6の跳馬最高点!加藤凌平選手の平行棒15.35、鉄棒15.2と随所に実力者が高得点を出し、学生王者の実力を見せてくれました。

3位に徳洲会体操クラブ、亀山耕平選手のあん馬14.650、武田一志選手のつり輪15.400、田中和仁選手の平行棒15.6は、さすがの力強さと美しさでした。
齊藤優佑選手の跳馬15.300、鉄棒15.450、佐藤巧選手の床シライ/グエン(F)を決め15.2、跳馬15.5とスペシャリストが好調の高得点で強かった。

4位のコナミスポーツ体操競技部、あん馬、つり輪、平行棒と3つの大過失を出してしまい、早々と後退してしまったのが、残念でしたが、内村航平選手の美しい床15.250、白井勝太郎選手の安定した床15.100、沖口誠選手の久々の床、ローユンと新月面と2つの大技が入っていて大迫力でした14.400。内村航平選手のあん馬、まったく危なげない実施でさすがでした15.050。山室光史選手のつり輪、力技の強さ、着地を決め、ナンバーワンは俺だと言わんばかりの力強い演技でした15.600。平行棒もヤマムロ(棒下マクーツ(G))を決め15.500と高得点。田中佑典選手の平行棒、さすがは世界選手権予選1位の平行棒、15.800の超高得点でました。
鉄棒は他チームの追随を許さない圧巻の3人、植松鉱治選手の3連続手離し技は会場を最高潮に盛り上げる凄さでした。これが最後に引退とはもったいない程のすごさです16.00。
田中佑典選手もカッシーナこそ抜きましたが、美しい実施で、15.450と魅せてくれました。
内村航平選手の鉄棒は、本当に超高難度を盛りだくさんにいれてるのに手離し技の圧倒的高さといいクオリティがすごく高くて、最後の着地が全ての時が止まるような完璧着地で、世界王者のオーラがあふれる素晴らしい演技でした16.250

5位朝日生命、岡村康宏選手のつり輪、力強かった15.6、桑原俊選手の平行棒、ベテランの熟練された演技でした15.00、山本翔一選手の平行棒15.250

6位早稲田大学、小倉佳祐選手のロペスさすがでした15.3。

社会人最強のコナミが4位に終わるという大波乱のなか、まれに見る大混戦で気持ちのこもった素晴らしい演技をたくさん見ることが出来、見応えのある大会でした。
世界選手権団体金メダルをとった体操ニッポンに相応しい、どのチームも層が厚く強い、日本一チーム決定戦だったと思います。

かなり長い休憩をはさんで女子の競技がスタート。
16時50分~18時30分までという遅い時間でしたが、女子も熱い戦いが繰り広げられました。

優勝 日本体育大学 166.200
2位 中京大学 163.700
3位 戸田市スポーツセンター161.450
4位 フジスポーツクラブ 160.300
5位 武庫川女子大学 157.000
6位 国士舘大学 156.850
7位 レジックスポーツ 154.350
8位 朝日生命 153.450

優勝は日本体育大学、永井美津穂選手の跳馬村上茉愛選手の跳馬鶴見虹子選手の段違い平行棒、佐藤亜希穂選手の床と総合力が素晴らしかった。

2位は中京大学、エースの寺本明日香選手、湯元さくら選手の世界選手権代表組の演技、4種目フル出場で素晴らしい演技でした。

そして日本体育大学鶴見虹子選手が今大会を最後に引退ということで、2009年に世界選手権種目別で銀メダルを獲得している得意の段違い平行棒が最後の演技になりました。落下はありましたが、鶴見虹子選手らしい片手軸の捌き、美しい演技で見事でした。
日本体育大学も優勝して、涙と笑顔の優勝インタビュー感動しました。
日本女子で唯一世界選手権でメダルを獲得し、長く日本女子体操界を支えてきた鶴見虹子選手、本当にお疲れ様でした。感動をありがとうございました。

長丁場の全日本体操競技団体選手権でしたが、世界選手権で大活躍した団体金メダルメンバーの演技がもう会場で間近で見れて、日本人でよかったなと感じる瞬間でした。選手たちの素晴らしい演技にまさに感動でした。
来年はいよいよリオ五輪ですが、最強の体操ニッポンは、団体金メダルで大活躍の期待高まりますね。
代表争いも熾烈になると思いますが、団体金メダル目指して頑張れニッポン\(^o^)/