akiraの体操観戦記

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水鳥寿思選手が引退

水鳥寿思選手が引退。
予想はしていましたが、発表されるとやはり寂しいニュースです。
中瀬卓也選手も11月の全日本団体種目別選手権の後引退すると発表しています。
水鳥寿思選手は、学生時代に2度の大怪我をしながらも復活し、アテネ五輪の代表となり、金メダル獲得に貢献。日本中に感動を巻き起こしました。その後も冨田選手らとともに日本の体操を第一線で支えてきました。
2007年のシュツッドガルド世界選手権では、鹿島選手の直前の怪我で補欠から繰り上がり、団体銀、個人総合銅、種目別床銅、鉄棒銅メダル獲得と日本を救う活躍に大興奮したのを覚えています。
代表確実と思われていた2008年北京五輪は、代表選考会でまさかの腕の怪我で代表を逃し悔しい思いだったと思います。その後も怪我との戦いと若手の台頭で、代表が遠い時期が続きましたが、2010年アジア大会では、個人総合で銅メダルを獲得し、水鳥寿思ここにありというところを見せてくれました。
そして今回のロンドン五輪代表選考会、全日本選手権1日目で鉄棒1位を獲得するなど、代表まであと一歩というところまで迫りますが、惜しくも全日本2日目、NHK杯1日目のミスが響き、代表入りならず、引退となりました。
31歳と代表選考会参加選手中最年長の水鳥寿思選手ですが、全日本1日目だけの順位は7位、NHK杯2日目だけの順位は8位、鉄棒の最高得点は、15.85と鉄棒枠で代表入りした田中佑典選手より上だったことを考えると、代表になっていてもおかしくない力に仕上げてきていたのは確かです。
31歳で代表入りは普通に考えれば厳しい、それでも水鳥寿思選手ならやってくれるんではないかと期待させてしまうあたり、怪我と挫折から不死鳥のように復活してきた水鳥寿思選手の体操人生ならではですね。
NHK杯1日目に最後にして最大のチャンス大観衆が最も注目した鉄棒で落下してしまい、代表入りが絶望的な状況になりました。その中で向かえたNHK杯2日目、最後まであきらめない気迫と気持ちのこもった演技をする水鳥寿思選手に熱く感動しました!
得意な跳馬の着地を完璧に決め、なんと16.05!
E得点9.45は実にその日の全選手中最高点だったのです。
そして鉄棒、アドラー1/2ひねり~コバチ、カッシーナ、アドラー1回ひねり~ヤマワキ、コールマンと代名詞のダイナミックな手離し技を次々成功させ、伸身新月面の着地一歩でしたが、得意の鉄棒最後に存分に魅せてくれました。
2001年のインカレでコバチ~コールマンを連続でやっていたのをはじめて見て、一気に水鳥寿思選手の鉄棒のファンになってしまった私ですが、その時の衝撃は、今でも忘れられません。

お疲れ様でした。感動をありがとうございました。
そしてアテネ五輪金メダルメンバーで引退後のセカンドステージを指導者として活躍している冨田さん、鹿島さん、米田さんのように水鳥寿思選手が今後どのような活躍をするのか楽しみにしています(^O^)/