akiraの体操観戦記

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パリ五輪個人総合決勝上位8位までの得点まとめ

パリ五輪個人総合決勝上位8位までの得点をまとめてみました。

個人総合決勝1位は日本の岡慎之助選手。

予選86.865、決勝86.832と予選決勝ともハイレベルで安定した演技を見せてくれました。決勝のDスコアは35.3。Eスコアは51.532。張博恒選手とはDスコアで1.0の差がありましたが総合得点ではトータル0.233上回りパリ五輪の個人総合王者となりました。

日本の代表選考でも岡慎之助選手の美しい体操が高い評価うけてましたが、最高峰のオリンピックでも決勝で最高のEスコアの評価をうけたので嬉しいです。

先週の全日本シニア選手権では、鉄棒でリューキンを新たに取り入れた新構成を成功させて14.966という自身のパリ五輪鉄棒金メダルスコア14.533を大きく上回る得点を叩き出しました。Dスコアも5.9→6.2と0.3もアップさせていました。

ゆかでもリジョンソンに挑戦する予定もあるとのことなので、パリ五輪個人総合王者のさらなる進化から目が離せませんね。

 

個人総合決勝2位は中国の張博恒選手。

予選は88.597と大台の88点を超える非常に高い得点を出しました。6種目合計Dスコアはなんと36.6。6種目合計Eスコアも予選では最高の51.997を出しました。

決勝では、最初のゆかで後方3回半ひねり(E)~前方宙返り1/2ひねりで転倒してしまい、予選よりも1.233低い得点の苦しいスタート。予選では1位の張博恒選手と2位の岡慎之助選手の差が1.732ありましたので、残りの種目で予選並みの得点を出せば、実は逆転できる可能性がありました。最後の鉄棒、チェコ式車輪で大きく反るミスがあり、着地は止めて意地を見せましたが14.633と予選の15.133より0.5低い得点となり、6種目ミスを出さなかった岡慎之助選手に0.233届きませんでした。

2021年世界体操北九州大会より、橋本大輝選手と世界の個人総合のトップを争っていた張博恒選手、このパリ五輪でもハイレベルな強さを見せましたが、団体、個人とも金メダルには届きませんでした。

この中国に団体と個人総合で勝ちきった日本チームと岡慎之助選手素晴らしいです。

 

個人総合決勝3位は中国の肖若鵬選手。

決勝の6種目合計Dスコアは35.1。

落下の可能性のあるあん馬は予選より0.2下げて、つり輪は0.2、平行棒で0.3、鉄棒で0.4予選よりDスコアを上げて、トータル0.7予選よりDスコアを上げてきました。

予選でミスのあったゆかも決勝では修正し、ベテランらしい試合運びを見せました。

決勝86.364と予選の84.898より1.466も得点を上げてきました。

 

個人総合決勝4位はウクライナのイリア・コフトン選手。

6種目合計Dスコアは35.7と高いものがありました。

平行棒の着地が前方系でピタッと決まったのが印象的でしたね。

ゆか14.700、あん馬14.633、平行棒15.400と得意の3種目で高得点を出しました。

予選はあん馬と鉄棒で大過失があって83.163だったので、決勝はよく修正してきました。20歳と若い選手なので、勢いを感じますね。

 

個人総合決勝5位はイギリスのジョー・フレイサー選手。

6種目合計Dスコアは35.6と高いものがありました。

2019年世界選手権平行棒の金メダリスト、今回も平行棒はDスコア6.5で14.933と高い得点を出しました。

85.532と85点台にのせてきました。

 

個人総合決勝6位は日本の橋本大輝選手。

決勝の6種目合計Dスコアは35.1。

ゆかで14.633、跳馬で14.766、鉄棒で14.400と高い得点を出しましたが、あん馬で落下があり12.966、つり輪は不可解なジャッジで何かしらの技が認定されずDスコアが0.4低い5.3となり13.400と得点を落としました。

決勝の得点は84.598でした。

怪我もあり、本調子で挑めなかったのが悔しいですね。

橋本大輝選手は言わずとしれた東京五輪の個人総合金メダリストで2021年の世界選手権個人総合決勝では87.964で2位。2022年の世界選手権個人総合決勝では87.198で優勝。2023年の世界選手権個人総合決勝では86.132で優勝。東京五輪以降、ずっと世界の体操界を引っ張ってきました。

今年4月の全日本体操個人総合選手権予選では、脅威の世界最高Dスコアとなる36.9の高難度の演技構成を見事に通しきり、88.199の高得点を出していました。

怪我の影響もあり、本来の調子とはほど遠い中でも、団体決勝で金メダルを決定づける鉄棒の演技を見事に決める活躍は素晴らしかったです。世界の大舞台で何度も金メダルがかかる鉄棒を決めてきた橋本大輝選手ならではの強さを見ました。

ロス五輪に向けても橋本大輝選手の超高難度の演技構成とスケールの大きい伸びやかで美しい体操は日本の大きな武器となりますね。頑張ってほしい。

 

個人総合決勝7位はイギリスのジェイク・ジャーマン選手。

6種目合計Dスコアは33.6。

つり輪Dスコア4.4で12.900、鉄棒Dスコア4.8で13.333と2種目苦手種目ありますが、

ゆかで14.900、跳馬で15.166と得意種目の強さは際立ってますね。

得意種目でビッグスコアを出し、苦手種目は最低限のDスコアでミスをせず守る。スペシャリストならではの戦い方ですね。

 

個人総合決勝8位はウクライナのオレグ・ベルニャエフ選手。

6種目合計Dスコアは35.5。

リオ五輪の個人総合決勝で内村航平選手と世紀の名勝負を演じたオレグ・ベルニャエフ選手。30歳のベテランとなりましたが、4種目終わってトップに立つなど、このパリ五輪でも見せ場を作りました。

鉄棒は12.700。やはり苦手にしていますね。

 

パリ五輪個人総合での戦い、見ごたえがありました。

Dスコアを高くして、いかに減点されない演技を作り上げるか。

AI自動採点システムで採点されるようになり、技が認定されないなんて事態も増えましたね。より正確な実施が求められるようになりました。

凄い時代になりましたが、日本の選手は、それ以上に人の心に響くような美しい演技を目指しているなと感じます。

来年以降からまたルール改正が行われ、今まで技数が10技だったのが、8技になるという大きな変更がありますね。

技の難度も格上げになる技が多くあるので、選手は大きな対応が求められそうです。

体操ニッポンは対応して最強の強さを見せてくれると思います。

パリ五輪個人総合王者の岡慎之助選手、東京五輪個人総合王者の橋本大輝選手、2人の五輪王者が引っ張る日本チーム最強ですね。

頑張れニッポン\(^o^)/