akiraの体操観戦記

体操競技を応援するブログです!

2022NHK杯体操

NHK杯体操、東京体育館に観に行ってきました。

シーズン開幕戦の全日本から3週間経ち、再び日本のトップジムナスト達が東京体育館に集結、熱い闘いが繰り広げられました!

優勝 橋本大輝選手(順天堂大学) 257.793(持ち点174.161,NHK杯83.532)
2位 神本雄也選手(コナミスポーツ) 256.428(持ち点171.263,NHK杯85.165)
3位 土井陵輔選手(日本体育大学) 255.995(持ち点170.197,NHK杯85.798)
4位 萱和磨選手(セントラルスポーツ) 254.259(持ち点168.528,NHK杯85.231)
5位 杉野正尭選手(徳洲会体操クラブ/鹿体大大学院) 253.261(持ち点167.496,NHK杯85.765)
6位 松見一希選手(徳洲会体操クラブ) 253.127(持ち点167.796,NHK杯85.331)
7位 川上翔平選手(徳洲会体操クラブ/星槎大学) 253.06(持ち点168.629,NHK杯84.431)
8位 谷川航選手(セントラルスポーツ) 252.593(持ち点168.128,NHK杯84.465)
9位 谷川翔選手(セントラルスポーツ) 252.162(持ち点168.397,NHK杯83.765)
10位 北園丈琉選手(徳洲会体操クラブ/星槎大学) 251.628(持ち点167.596,NHK杯84.032)
11位 三輪哲平選手(順天堂大学) 251.326(持ち点165.428,NHK杯85.898)
12位 前田航輝選手((公財)栃木県スポーツ協会) 249.994(持ち点165.896,NHK杯84.098)
13位 長谷川毅選手(鹿屋体育大学) 249.094(持ち点167.796,NHK杯81.298)
14位 橘汐芽選手(筑波大学) 248.862(持ち点166.764,NHK杯82.098)
15位 髙橋一矢選手(徳洲会体操クラブ) 247.961(持ち点165.13,NHK杯82.831)
16位 春木三憲選手(徳洲会体操クラブ) 245.228(持ち点163.796,NHK杯81.432)

 

優勝は橋本大輝選手。

2日前のインタビューで、今けっこう体がしんどい、膝以外の関節が全部痛いと話していた橋本大輝選手、今日は試練の試合となりました。

1種目目のゆかで、後方3回半ひねり(E)の着地で大きく一歩、最後の後方3回ひねり(D)は着地止めました。13.933(D5.8 E8.133)

2種目目あん馬、全日本より重さを感じる演技、ウーゴニアンで落下。ロスから再開し、降りはE難度で降りました。13.200(D6.0 E7.200)

3種目目つり輪、E難度のほん転逆上がり十字倒立も決め、着地ピタリ、つり輪全体4位の14.133(D5.8 E8.333)

4種目目跳馬、余裕のあるロペス(D5.6)を実施。後ろに一歩弾む。全体3位の14.900(D5.6 E9.300)

5種目目平行棒、車輪で手がひっかかり危なかったですが、乗り越えて着地は後ろに小さく一歩。全体7位の14.766(D6.1 E8.666)

6種目目鉄棒、直前の練習でアドラー1/2ひねり~リューキンで腹ばいに落ちて痛そうにしていたので心配でした。

演技がはじまり、リューキンは抜いてきました。カッシーナ、コールマン(E)、伸身トカチェフ(D)~トカチェフアドラー1回ひねり大逆手(E)、リューキンの代わりに入れてきたヤマワキ(C)でまさかの落下。

ヤマワキ(C)やり直して再び落下。安全策が完全に裏目に出ました。

伸身新月面宙返り降りの着地はピタリ。

課題の着地は決めたものの、2回の落下が響き、得点は全体17位の12.600(D6.3 E6.300)

体操の怖さが出ました。

全日本決勝では87.791という異次元点数を叩き出しましたが、今日だけの得点では83.532で12位。

それでも全日本予選、決勝、NHK杯の3日間トータルの得点では、全日本の持ち点の貯金もあり、2位に1.365差をつけトップを守り、NHK杯2連覇達成となりました。

優勝インタビューで、「このコンディションで戦うことが難しくて、その中で6種目やりきれたことは経験にもなりますし、どんな調整不足でもベストな試合を組んでいけるように気を引き締めていかなければいけない」と語っていたのが印象的でした。

今日の経験をバネに橋本大輝選手はもっと強くなってくれることと思います。

 

2位に神本雄也選手。

今日も全日本に続いて、スキのない試合を見せてくれました。

2種目目のあん馬を乗り切った時のホッとした笑顔が印象的でした。

つり輪で全体2位の14.533(D6.2 E8.333)、平行棒で全体1位の15.266(D6.3 E8.766)、鉄棒で大きな一歩ありましたが、カッシーナ、コールマン決めて全体7位の14.100(D5.8 E8.300)

今日だけの得点でも85.165と全日本予選、決勝通しての3日間全てで85点を超えました。3日間全てで85点を超えたのは神本雄也選手のみ。安定感素晴らしかったです。

2010年初代ユース五輪個人総合王者にして2014年アジア大会個人総合王者、2019年世界選手権代表の実力者の神本雄也選手、27歳のベテランが研ぎ澄まされた演技で個人総合での代表入りを勝ち取りました。おめでとうございます。

 

3位に土井陵輔選手。

今日も正確で美しい演技が光りました。

ゆかではシライ2、超高速ひねり技を決め全体1位の14.733(D6.2 E8.533)

あん馬で全体7位の14.100(D6.0 E8.100)。

鉄棒で伸身新月面宙返り降りの着地をピタリと決め全体3位の14.566(D5.9 E8.666)

今日だけの得点は2位の85.798と高いものありました。

日体大白井健三選手と内村航平選手の指導もうけているという土井陵輔選手。

期待の若手がついに世界選手権代表に個人総合で入りました。

おめでとうございます。

 

4位に萱和磨選手。

全日本では予選で鉄棒の落下、決勝であん馬の落下と苦しみましたが、このNHK杯ではノーミスの演技で失敗しない男の本領を発揮してきました。

あん馬で全体5位の14.433(D6.4 E8.033)、つり輪でバランディン(E)、伸身新月面宙返り降り(F)を小さな2歩で決め、全体9位の13.866(D6.1 E7.766)。

平行棒で全体9位の14.633(D6.2 E8.433)。

鉄棒ではコールマン(E)、チェコ式車輪と成功させ、伸身新月面宙返り降りの着地1歩。全体8位の13.933(D5.8 E8.133)

気合の入った演技で大きなガッツポーズと雄叫びが印象的でした。

 

5位に杉野正尭選手。

あん馬で全体1位の14.933(D6.7 E8.233),

跳馬でロペス(D5.6)を着地ピタリ!全体2位の15.000(D5.6 E9.400)

鉄棒ではなんと新たにペガン(F)入れてきました。珍しい前方系の高難度手離し技、高さもあり、完成度素晴らしい実施に場内どよめき!

カッシーナ、コバチ~コールマン(E)の連続も成功!

伸身新月面宙返り降りの着地一歩動きましたが、全体1位となる14.600(D6.4 E8.200)

素晴らしかったです。

今日だけの個人総合得点でも3位の85.765。高い得点出してきました。

去年は東京五輪の代表まであと一歩と迫った杉野正尭選手、勢いのある魅力的な体操、ますます進化してますね。

 

6位に松見一希選手。

全日本予選4位だった松見一希選手、今日だけの得点では85.331で4位と高い得点取ってきました。

ゆかが強い選手ですが、今日はつり輪で全体5位の14.066、平行棒で全体4位の14.900、鉄棒で全体3位の14.566と各種目で高得点並べてきて、総合力の高さも見せました。

しなやかな美しい体操をする選手です。

 

7位に川上翔平選手。

期待の若手、得意の鉄棒では、カッシーナ、コールマン、高難度のひねり技を決めて、全体3位の14.566(D5.9 E8.666)。

今日だけの得点は8位の84.431でした。

 

8位は谷川航選手。

ゆかで着地をビタビタと決め全体4位の14.233(D5.7 E8.533)

つり輪、倒立で珍しくバランスを崩すミスがありました。13.300(D5.9 E7.400)

跳馬、なんとリセグァン2決めてきました!東京五輪団体決勝以来の実施になりますでしょうか。素晴らしい!全体1位の15.233(D6.0 E9.333)

平行棒、着地ピタリ全体3位の14.933(D6.3 E8.633)

 

ここでNHK杯今日だけの得点での順位並べてみました。

NHK杯5/15のみの得点と順位

1位三輪哲平選手(順天堂大学) NHK杯85.898、総合では11位
2位土井陵輔選手(日本体育大学) NHK杯85.798、総合では3位
3位杉野正尭選手(徳洲会体操クラブ/鹿体大大学院) NHK杯85.765、総合では5位
4位松見一希選手(徳洲会体操クラブ) NHK杯85.331、総合では6位
5位萱和磨選手(セントラルスポーツ) NHK杯85.231、総合では4位
6位神本雄也選手(コナミスポーツ) NHK杯85.165、総合では2位
7位谷川航選手(セントラルスポーツ) NHK杯84.465、総合では8位
8位川上翔平選手(徳洲会体操クラブ/星槎大学) NHK杯84.431、総合では7位
9位前田航輝選手((公財)栃木県スポーツ協会) NHK杯84.098、総合では12位
10位北園丈琉選手(徳洲会体操クラブ/星槎大学) NHK杯84.032、総合では10位
11位谷川翔選手(セントラルスポーツ) NHK杯83.765、総合では9位
12位橋本大輝選手(順天堂大学) NHK杯83.532、総合では1位

 

三輪哲平選手が3日間の総合11位ながら、今日だけの得点では85.898で1位!

全日本では15位だった三輪哲平選手ですが、さすが2018年のスーパーファイナル優勝者。実力があるところを見せてきました。

全日本種目別でも調子を上げていってほしいと思います。

 

全日本では上位3人だけだった85点以上をこのNHK杯では6人が超えてきたところに各選手が見事に修正してきたなと努力を感じました。

シーズン初戦の全日本がいかに難しいかわかりますね。

エースの橋本大輝選手も膝以外の全部の関節が痛い中で、よく6種目やりきってくれたと思います。

世界選手権では、ベストコンディションで挑めるように全日本と今日の経験を生かして調整頑張ってほしいと思います。

 

内村航平選手のいつも無敵状態、世界選手権6連覇、オリンピック2連覇含む無敗の40連勝がいかに凄いことだったのか改めてわかりますね。

 

これで世界選手権の代表、既に内定していた橋本大輝選手に加えて、神本雄也選手、土井陵輔選手があらたに代表に内定しました。

おめでとうございます。

オールスペシャリストの実力を持つ日本のエース橋本大輝選手、ベテランで力強い演技が持ち味の神本雄也選手、期待の若手で正確で美しい体操の土井陵輔選手、納得の3人が選ばれたと思います。

6月の全日本選手権で残り2名の代表が決まります。

頑張れニッポン\(^o^)/