akiraの体操観戦記

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内村航平選手が鉄棒で圧巻の演技!Friendship and Solidarity Competition (友情と絆の大会)

コロナ禍後、全スポーツを通じて、初めて行われた国際大会、Friendship and Solidarity Competition (友情と絆の大会)が代々木体育館で行われました。

日本、ロシア、アメリカ、中国の4カ国の代表男女4名がFriendshipチームとSolidarityチームに分かれて合計得点を競いました。

この大会は、来年に延期になった東京五輪を行う最初の1歩となる大きな意味を持っていて、世界各国が注目していました。

会場の来賓席には、小池百合子東京都知事萩生田光一文部科学大臣橋本聖子東京オリンピックパラリンピック担当大臣、森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長と錚々たる面々が出席していて、通常の国際大会以上の力の入れ具合を感じました。

選手入場時のライトアップなど、東京五輪もこんな感じになるんだろうなと力が入ったものでした。

内村航平選手とニキータ・ナゴルニー選手が選手を代表して挨拶し、開幕となりました。

競技の結果は、

Solidarityチーム 423.600

Friendshipチーム 421.300

内村航平選手とニキータ・ナゴルニー選手がいるSolidarityチームの勝利となりました。

 

内村航平選手(日本)

今大会、注目の内村航平選手、東京五輪に向けて専念している鉄棒だけでなく、跳馬、床、あん馬と4種目に出場、これには驚きました。

まずは跳馬でシューフェルトを実施!

素晴らしい跳躍で14.5(D5.2、E9.3)

ここ数年で一番いい実施ではと思うほどの腰高な着地、流石でした。

そして、注目の鉄棒、会場中の視線が内村航平選手に集まる中、冒頭の大技ブレットシュナイダー(H)!成功!凄まじい速さのひねりから吸い込まれるようにバーをキャッチ!その瞬間場内どよめき!続く世界一美しいカッシーナ(G)成功!、高すぎて浮遊感が凄いコールマン(E)成功!アドラー1回ひねり(D)~ヤマワキ(D)と手離し技を全て成功し、伸身新月面の着地は僅かにはずんだものの、素晴らしい演技に場内大拍手!感動でふるえました。これが見たかった!

ブレットシュナイダー(H)も鋭い高速のひねりの中でも足先がくっついて乱れない完璧な空中姿勢で、ひねりきってからバーをキャッチするまさに神技でした!

内村航平選手のガッツポーズも良かった!

得点は15.2(D6.6、E8.6)!国際大会の全体的に厳し目の採点の中、今日行われた全演技の中で唯一15点台という凄まじい高得点に場内どよめき!

2018年、2019年の世界選手権種目別鉄棒の優勝スコアを上回る圧巻の高得点。

内村航平選手の全集中した究極の鉄棒の凄さを見れて大興奮でした!

続く、床、2回宙返り系を回避するなど、構成は落としてますが、久々の床運動で水を得た魚のような伸び伸びとした動きで美しい演技!

ラストが後方2回半ひねり(D)なのも新鮮です。

難度を抑えていても、正確な技術に凄みを感じます。

13.200(D4.5、E9.0、-0.3)

2回宙返りの特別要求を満たしてないため、減点0.3ありましたが、Eスコア9.0出ました!

あん馬、交差倒立やウーゴニアンを行わないなど、かなり難度は落としてますが、特別要求は全て満たす構成、しっかりした美しい旋回流石でした!

13.300(D4.6、E8.7)

久々の国際大会で楽しそうに演技する内村航平選手が見れて嬉しかったです。

 

ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)

注目の2019世界選手権個人総合王者のニキータ・ナゴルニー選手、今大会は6種目全て行いました。

 

跳馬ドラグレスクを実施、着地で2歩後ずさりましたが、さすがの跳躍!

14.6(D5.6、E9.0)

 

平行棒、シャルロ(E)~単棒ヒーリー(E)、ヒーリー、マクーツ(E)、ディアミドフ、デァアミドフひねり、前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)、ひねりのキレと足先が倒立に必ず戻ってくる技術、安定感凄かった!
14.7(D6.4 E8.3)、平行棒全体2位の高得点

 

鉄棒、伸身トカチェフ(D)、モズニクとトカチェフ系の技をしっかり決め、伸身新月面の着地ピタリ!流石でした!

14.200(D5.9 E8.3)

 

床、前方2回ひねり(D)~前方かかえこみ2回宙返り(D)、前方屈伸ダブルハーフ(F)、独特の宙返り3連続、最後はムーンサルト着地ピタリ
世界選手権で見せた3宙は回避したもののパワフルで凄い演技でした。

床全体3位の14.200(D6.2、E8.0)

 

あん馬、ショーンを成功、6種目の中では苦手種目だと思いますが、安定感のある旋回流石でした。

あん馬全体2位の14.200(D5.9、E8.3)

 

つり輪、中水平2つ、力強い!
新月面着地ピタリ!

つり輪全体1位の14.700(D6.0 E8.7)

 

ニキータ・ナゴルニー選手、アウェイとなる日本の器具でも6種目ミスなく強さを見せました。日本の器具に慣れてるという意味では2年連続で豊田国際に出場してる経験が生きてますでしょうか。

6種目合計86.6と6種目演技した選手の中でやはり1番高い得点取ってきました。

6種目合計Dスコアも36.0もの高難度で演技してました。

流石2019年個人総合世界王者、その6種目の演技が日本で見れて満足です。

 

アルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア)

2019年世界選手権個人総合銀メダリストにして、2018年個人総合世界王者のアルトゥール・ダラロヤン選手、大技で攻める体操を今大会も見せてくれました。

つり輪、中水平2つのちから強い演技、流石でした。

14.500(D6.0、E8.5)

 

跳馬、なんとリセグァン2を実施、着地が低くなり、前に潰れる危ない着地となってしまいました。

14..1(D6.0、E8.1)

 

平行棒、独特の逆上がりからの入りオシャレでした!
途中バータッチ(台上落下)あったものの、前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)の着地はねじ込むように動かないところは流石!

12.900(D6.1、E6.8)

 

鉄棒、カッシーナ、コールマン(E)、屈伸コバチ、伸身トカチェフ(D)決めるも、モズニクで落下
伸身新月面宙返り降りは決めました。

12.900(D5.6、E7.3)

 

あん馬、シェア倒立で1歩手を出すも、ブスナリ(F)を決めてきました。

13.200(D5.1、E8.1)

 

日本の器具に合わせられなかったか、最初の跳馬の転倒で足を痛めたのか、ミスの目立つ演技になってしまいました。

2018年の種目別で優勝した床の演技は今大会行いませんでした。

豪快で美しい床見たかったです。

それでも大技で攻めるアルトゥール・ダラロヤン選手の体操は存在感ありました。

 

萱和磨選手(日本)

失敗しない男が代名詞で定着するほど、ミスをしない萱和磨選手、今大会も安定感のある演技見せてくれました。

つり輪、中水平やや肩の位置が高かった実施でしたが、降りは伸身新月面(F)流石でした!

14.100(D6.1、E8.0)

 

跳馬、ロペス(D5.6)を実施、横に大きく一歩出しましたが、成功!ガッツポーズ!

14.300(D5.6、E8.7)

 

平行棒、迫力のあるバブサー(E)と前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)の着地ピタリ!勢いのある演技でした。

平行棒全体2位の14.700(D6.3、E8.4)

 

鉄棒、トカチェフ~リンチの連続、チェコ式車輪成功!

伸身新月面で着地一歩出したのは珍しかったですが、Dスコア6.1の構成を通しました!

鉄棒全体3位の14.300(D6.1、E8.2)

 

床、前方かかえ込みダブルハーフ、前方屈伸2回宙返り(E)、低い着地も耐えました。

以降は安定感のある演技、流石でした。

14.100(D5.8、E8.3)

 

あん馬、得意種目腰高の旋回安定感ありました。豪快な開脚旋回見事です。

あん馬全体1位の14.800(D6.4、E8.4)

萱和磨選手、安定感のある演技で全種目14点台、

6種目合計は86.2!世界王者のナゴルニー選手に0.4と迫りました。

6種目合計Dスコアは36.3、なんとナゴルニー選手をも上回るDスコアでした。

 

谷川航選手(日本)

跳馬、ブラニクであわや尻もちという実施となりましたが、なんとか耐えました。

14.100(D5.6、E8.5)

練習ではかなり良いブラニクを決めていただけに本番に合わせる難しさ感じましたね。

以降の種目は、平行棒で全体1位の14.800(D6.4、E8.4)、鉄棒で全体2位の14.400(D5.8、E8.6)、床で全体3位の14.200(D6.0、E8.2)と着地をバチバチと決めて調子の良さを感じました!

6種目合計は85.3、跳馬でミスがありましたが、85点台にのせてきましたね。

6種目合計Dスコアは35.6と高いDスコアでした。

 

神本雄也選手(日本)

鉄棒でコールマン(E)の落下がありましたが、平行棒14.6、つり輪14.2と力強い演技さすがでした!

 

ドミトリー・ランキン選手(ロシア)

リューキン高い!、後方3回半ひねり(E)、シライ/グエン(F)と大技連発の床凄かった❗
床の3回宙返り、生で初めて見れました。感激!

床全体1位の14.400(D6.5、E8.0)

 

ユル・モルダウアー選手(アメリカ)

あん馬、開脚旋回、速くてキレありました!
降りで力を使いましたが、通しきりました。

14.2(D5.9 E8.3)

アメリカ代表でお馴染みのユル・モルダウアー選手、なかなか来日しないので、今大会生で初めてみれました。

 

中国勢はZHANG・Boheng選手のつり輪、中水平の姿勢が正確で力強かったです。

つり輪全体1位の14.700(D6.1、E8.6)

床でも全体2位の14.300(D6.0、E8.3)

2017年の国際ジュニアで来日したイン・デハング選手(中国)あん馬で14.2(D6.0、E8.2)、平行棒で14.1(D6.1、E8.0)といい演技見せてくれました。

 

女子では、ロシアのアンジェリーナ・メルニコワ選手

床で冒頭の伸身ダブル~鹿跳びの高さに場内どよめき!
最後にラインオーバーあったものの、流石の演技でした!

女子床で全体1位の13.400(D5.4、E8.1、-0.1)

平均台も少しもふらつきのないエレガントで素晴らしい演技!

全体2位の14.100(D5.6、E8.5)

ワールドクラスの演技凄かった!

 

寺本明日香選手(日本)

アキレス腱断裂の怪我から復帰後、初めて今大会で4種目演技、平均台で落下があったものの、各種目安定感ありました!

東京五輪に向けて大きな一歩、頑張ってほしい!

 

世界トップクラスの選手が揃った今大会、コロナ禍の中にあって、選手たちの伸び伸びとした素晴らしい演技たくさん見れて楽しかったです。

ロシアのニキータ・ナゴルニー選手、アルトゥール・ダラロヤン選手と2019年世界選手権個人総合の金銀メダリストの演技は見応えありました。

そしてなんといっても内村航平選手の鉄棒の成功!凄いものを見れて、感激でした!

閉会式には、内村航平選手の世界中の全てのオリンピックアスリートの気持ちを代弁するかのような魂のスピーチを聞いてまた感動しました!

何十年か経った後に、来年の東京五輪を題材にした「いだてん」のような大河ドラマが作られるとしたら、今大会の内村航平選手の魂のスピーチが中止に傾いていた流れを変えたと感動の名シーンになること間違いなしと予想!

世界選手権個人総合6連覇、オリンピック個人総合2連覇の大偉業を達成し絶対王者と呼ばれ世界中の体操選手と体操ファンから尊敬されている内村航平選手だからこそ説得力のある、その時歴史が動いた級に大きな意味を持つスピーチだったと思います。

東京五輪で演技する内村航平選手が絶対に見たいです!

森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長から、来年の10月に体操と新体操の世界選手権を日本の北九州で合同で開催されることも発表されるサプライズもあり驚きました。

東京五輪、そして北九州世界選手権と来年も体操の凄い演技、世界と日本の凄い選手、たくさん見れるとは楽しみです。

東京五輪、そして北九州世界体操選手権に向けて頑張れニッポン\(^o^)/