akiraの体操観戦記

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世界体操選手権男子団体決勝3強の戦い

シュトゥットガルト世界体操選手権も終わり、一週間が経ちました。

男子団体決勝は、2018年に引き続き2019年もロシア、中国、日本の3カ国の熾烈な戦いになりました。

そこで、2019年と2018年の団体決勝の上位3カ国の得点を分析したいと思います。

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上の表が2019年、下の表が2018年の上位3カ国の得点になります。

日本は、今年は谷川翔選手、谷川航選手、萱和磨選手、神本雄也選手、橋本大輝選手の布陣で挑み、ロシア、中国に次ぐ、3位でした。

2019年の得点は、1位ロシア261.726、2位中国260.729、3位日本258.159でした。

2018年の得点は、1位中国256.634、2位ロシア256.585、3位日本253.744でした。

1年経ったということもありますが、2018年は中国製の粗悪な器具に各国苦戦していたこともあり、今年の方がミスの少ない締まった戦いになりました。優勝得点は2019年の方が5.092も上がってますね。2019年3位の日本でも2018年の優勝得点を1.525も上回っています。

2019年の今回、日本は、1位ロシアに3.567差、2位中国に2.57差つけられました。

2018年は1位中国に2.89差、2位ロシアに2.841差だったので、1位との点差はむしろ広がっています。

演技の難しさを示すDスコアは、2019年の今回、ロシア108.2、中国108.6、日本108.4と僅差でした。

2018年は中国107.8、ロシア107.5、日本106.4。

2018年は中国と1.4も差があった日本のDスコアが2019年は0.2に縮まったということで、Dスコアに関してはこの1年で1.2も1位との差を詰めたことになりますね。

演技の美しさを示すEスコアは、2019年の今回、ロシア153.526、中国152.729、日本150.059でした。

2018年は中国149.034、ロシア149.485、日本147.644。

2018年にはロシアと1.841の差だった日本のEスコアが2019年は3.467差と差が広がったということで、Eスコアに関してはこの1年で1.626差をさらに広げられたということになります。

種目ごとに見ると2018年は内村航平選手と田中佑典選手の高得点で42.599で他を圧倒して1位だった鉄棒が、2019年では42.157で全体3位になってます。

あん馬は2018年も2019年も日本は全体2位でしたが、2019年は谷川翔選手、萱和磨選手、橋本大輝選手とあん馬が得意な選手が3人揃ったことにより、得点は、41.733から43.399にアップしています。

2018年に42.549の全体4位だった日本のつり輪が、2019年は43.432で全体2位と順位を上げました。神本雄也選手の14.766はつり輪得意のロシア勢を抑えて全体1位の高得点でした。

 つり輪は長年、日本の弱点種目の印象でしたが、近年、ロシア式の中水平を取り入れるなど、日本も強化が進んで、強くなってますね。

 

代表に入るメンバーの得意種目によって、強い種目も変わってきますが、今までどの国にとっても鬼門だったあん馬と日本の弱点種目だったつり輪が、逆に得点の取れる種目になったのは、日本の強化が感じられます。

今回の代表は、バランスの良さが強みでしたね。

しかし、ニキータ・ナゴルニー選手、アルトゥール・ダラロヤン選手の2大エースのいるロシア、爆発的な得点の取れる肖若鵬選手、鄒敬園選手のいる中国がさらに上回ったといった感じでしょうか。

日本も東京五輪で金メダルを目指して対抗するためには、本来日本が強みとしていたEスコアのアップ。

そして、やはり怪我が多いのが気になります。2019年も2018年も直前に怪我人が続出して、予定のオーダーからの変更を余儀なくされています。

どちらも万全の状態で挑めていれば、もっと得点を上げることが出来ていました。

怪我の予防になるようなトレーニングを日本として取り組んでほしいと思います。

そして、爆発的な得点力を持っている白井健三選手、絶対王者内村航平選手の復活が望まれますね。

東京五輪は団体のメンバーが今までの5人から4人になるので、代表争いは今まで以上に熾烈になってきますが、最強の日本代表で、オリンピック団体2連覇、日本で開催される記念すべき東京オリンピックで成し遂げてほしいと思います。

頑張れニッポン\(^o^)/