ワールドカップ東京大会、女子競技の後に男子競技が行われ、世界レベルのハイレベルな戦いが行われました。
当初、エントリーされていた林超攀選手(中国)ですが、怪我のため、棄権となり8人での競技となりました。
優勝 サミュエル・ミクラック選手(アメリカ) 86.599
2位 谷川航選手(日本) 85.665
3位 白井健三選手(日本) 82.964
5位 ジャーニー・レギニ・モラン選手(イギリス) 81.030
6位 バエ・ガラム選手(韓国) 80.532
7位 アバド・ネストル選手(スペイン) 80.498
8位 バート・デューロ選手(オランダ) 77.997
優勝はサミュエル・ミクラック選手(アメリカ)
アメリカエースのサミュエル・ミクラック選手、去年のドーハ世界選手権個人総合4位の実力者。
日本ではアウェイでの戦いなのに、完璧な演技見せてくれて強かったです。
あん馬でオリジナル技のミクラックをしっかり決めました。14.200(D5.5 E8.7)は全体1位の最高点でした。
つり輪では力強い演技で着地も新月面でピタリと決めました!14.300(D5.4 E8.9)は全体3位の得点。
跳馬はドリッグスで着地ピタリ!迫力ありました。14.533(D5.2 E9.333)全体4位の得点。
平行棒は、独特のササキ(E)~モイ決めてきました。降りの前方2回宙返り半ひねり降り(F)は足を閉じた実施で素晴らしかった。14.600(D6.4 E8.2)は全体2位の高得点。
鉄棒が圧巻でした。5種目目が終わって谷川航選手と0.001差で向かえた最終種目鉄棒。
カッシーナ(G)、コールマン(E)、伸身トカチェフ(D)、トカチェフ(C)~開脚モズニク(D)、伸身新月面着地僅かな一歩と会心の演技で締めてくれました。14.766(D6.1 E8.666)とてつもない高得点出ました。もちろん全体1位。
サミュエル・ミクラック選手、去年のこの大会にも出場してくれましたが、平行棒の落下もあり3位。力を発揮出来なかった感じありましたが、今回のワールドカップ東京大会では、これぞアメリカエースのサミュエル・ミクラック選手という演技を最大限見せてくれましたね。強かったです。
2位に谷川航選手(日本)
去年は精細を欠く試合も多かった谷川航選手でしたが、今大会は動きに切れがあって、持ち味の着地が決まってましたね。
床、全体的に着地がよく決まってましたが、最後の後方3回ひねり(D)の着地が一歩動いてラインオーバー、両足僅かに出てしまい0.3の減点が惜しかったです。13.933(D6.0 E8.233 -0.3)それでも全体5位。
あん馬は、落ち着いた旋回で13.900(D5.7 E8.2)
つり輪は、後転中水平と蹴上がり中水平、力強い実施で姿勢も良かったです。着地は新月面で足を閉じて止める!ガッツポーズ出ました。14.500(D6.0 E8.5)全体2位の得点。
平行棒は、棒下宙返り1/2ひねり(E)が少し流れましたが、バブサー(E)は去年より良くなっていると解説アプリの沖口誠さんも絶賛する出来でした。着地は前方2回宙返り半ひねり降り(F)で見事に決めてきました。
谷川航選手の着地は見ていて気持ちがいいですね。14.633(D6.2 E8.433)は全体1位の最高点
谷川航選手、安定した演技で85.665の高得点を出すところは強いです。
持ち味の着地の強さが際立ってましたね。
谷川航選手本人は、「もう少し得点を取れた。86点を目指している。」と厳しくさらに上を見据えたコメントを言っていて頼もしいです。
3位は白井健三選手(日本)
なんとかこの大会に間に合わせたものの、得意の床の演技構成は大幅に難度を落として臨みました。
床、いつもの超高難度の構成に比べれば難度を落としているとはいえ、後方3回半ひねり(E)~前方2回ひねり(D)、後方2回半ひねり(D)~前方2回半ひねり(E)の超高難度連続技は実施してきました。シライ3(H)やリ・ジョンソン(G)は行わず、ルドルフ(E)、後方1回半ひねり(C)~前方1回ひねり(C)~前方1/2ひねりの3連続、後方3回ひねり(D)と白井健三選手がやるのは新鮮でしたね。14.433(D6.2 E8.233)左足首を痛めてなお全体2位の得点取ってきました。
あん馬、世界選手権で減点の大きかった種目ですが、旋回を大きく回すのを意識して改善してきたとのこと。
13.566(D5.4 E8.166)と全体3位の得点。成果出てますね。
跳馬、予定は足の怪我もあり大事を取ってシューフェルトに難度を落とすとのことでしたが、シライキムヒフン実施してきました。14.766(D5.6 E9.166)全体2位の得点。
平行棒、マクーツ(E)でバランスを崩したのが惜しかったです。なんとか力で倒立に持ち上げ落下は避けましたが、その影響か降りは大きな一歩になってしまいました。12.500(D5.7 E6.8)
昨日の記者会見で怪我のことを聞いて、心配された白井健三選手でしたが、万全でない状態でもしっかり演技して3位に入るところ、さすが世界の白井健三選手といったところですね。普段の練習量の多さが演技を支えてます。
あん馬では、モギルニー(D)で手が滑って落下が痛かったです。12.400(D5.2 E7.2)
つり輪では、中水平2つ入って姿勢もよく、さすがロシアのつり輪力強かったです。14.533(D6.1 E8.433)全体1位の最高点でした。
解説アプリの沖口誠さんによると、世界選手権種目別メダリスト並みの演技だったとのこと。
15点にのらなかったのはヤマワキでガクっとスムーズな実施じゃないところが減点されており、それがなければ15点のっていたとのこと。
跳馬では、ローチェを実施。着地一歩動きましたが、迫力ありました。14.200(D5.2 E9.0)全体5位の得点。
平行棒、ドミトリエンコ(E)、モリスエ(D)、前方2回宙返り半ひねり降り(F)、着地一歩動きました。14.066(D6.0 E8.066)全体4位の得点。
鉄棒、カッシーナ決めてきました。13.900(D5.6 E8.3)全体5位の得点。
5位にジャーニー・レギニ・モラン選手(イギリス)
2014年のユース五輪個人総合王者のジャーニー・レギニ・モラン選手、怪我からの復帰戦とのことでその実力が注目されました。
得意の床、着地を全部止めるとてつもない演技でした。14.566(D5.9 E8.666)全体1位の最高点
跳馬ロペス(D5.6)を着地一歩。14.733(D5.6 E9.133)全体3位の得点。
平行棒はバブサー(E)決めて、14.266(D6.1 E8.166)全体3位の得点。
鉄棒は、大きなコバチ決めてきましたが、難しい技がそれほど入ってないあっさりした構成でした。12.133(D4.5 E7.633)
バートデューロ選手(オランダ)は8位。
去年の世界選手権種目別鉄棒銅メダリストのバート・デューロ選手(オランダ)の鉄棒、
今回のワールドカップ東京大会、サミュエル・ミクラック選手(アメリカ)が優勝し、世界の強さと勢いを感じましたね。ジャーニー・レギニ・モラン選手(イギリス)の床、ニキータ・イグナティエフ選手(ロシア)のつり輪と世界の凄い演技を日本で見ることが出来てよかったです。
日本も谷川航選手のつり輪とか、弱点種目で地道な強化が行われているなと感じられ、ここから巻き返してほしいと思います。白井健三選手は日本には必要な選手、とにかく怪我をしっかり直して全日本個人総合選手権を向かえてほしいと思います。