akiraの体操観戦記

体操競技を応援するブログです!

世界体操選手権男子団体決勝3強の戦い

シュトゥットガルト世界体操選手権も終わり、一週間が経ちました。

男子団体決勝は、2018年に引き続き2019年もロシア、中国、日本の3カ国の熾烈な戦いになりました。

そこで、2019年と2018年の団体決勝の上位3カ国の得点を分析したいと思います。

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上の表が2019年、下の表が2018年の上位3カ国の得点になります。

日本は、今年は谷川翔選手、谷川航選手、萱和磨選手、神本雄也選手、橋本大輝選手の布陣で挑み、ロシア、中国に次ぐ、3位でした。

2019年の得点は、1位ロシア261.726、2位中国260.729、3位日本258.159でした。

2018年の得点は、1位中国256.634、2位ロシア256.585、3位日本253.744でした。

1年経ったということもありますが、2018年は中国製の粗悪な器具に各国苦戦していたこともあり、今年の方がミスの少ない締まった戦いになりました。優勝得点は2019年の方が5.092も上がってますね。2019年3位の日本でも2018年の優勝得点を1.525も上回っています。

2019年の今回、日本は、1位ロシアに3.567差、2位中国に2.57差つけられました。

2018年は1位中国に2.89差、2位ロシアに2.841差だったので、1位との点差はむしろ広がっています。

演技の難しさを示すDスコアは、2019年の今回、ロシア108.2、中国108.6、日本108.4と僅差でした。

2018年は中国107.8、ロシア107.5、日本106.4。

2018年は中国と1.4も差があった日本のDスコアが2019年は0.2に縮まったということで、Dスコアに関してはこの1年で1.2も1位との差を詰めたことになりますね。

演技の美しさを示すEスコアは、2019年の今回、ロシア153.526、中国152.729、日本150.059でした。

2018年は中国149.034、ロシア149.485、日本147.644。

2018年にはロシアと1.841の差だった日本のEスコアが2019年は3.467差と差が広がったということで、Eスコアに関してはこの1年で1.626差をさらに広げられたということになります。

種目ごとに見ると2018年は内村航平選手と田中佑典選手の高得点で42.599で他を圧倒して1位だった鉄棒が、2019年では42.157で全体3位になってます。

あん馬は2018年も2019年も日本は全体2位でしたが、2019年は谷川翔選手、萱和磨選手、橋本大輝選手とあん馬が得意な選手が3人揃ったことにより、得点は、41.733から43.399にアップしています。

2018年に42.549の全体4位だった日本のつり輪が、2019年は43.432で全体2位と順位を上げました。神本雄也選手の14.766はつり輪得意のロシア勢を抑えて全体1位の高得点でした。

 つり輪は長年、日本の弱点種目の印象でしたが、近年、ロシア式の中水平を取り入れるなど、日本も強化が進んで、強くなってますね。

 

代表に入るメンバーの得意種目によって、強い種目も変わってきますが、今までどの国にとっても鬼門だったあん馬と日本の弱点種目だったつり輪が、逆に得点の取れる種目になったのは、日本の強化が感じられます。

今回の代表は、バランスの良さが強みでしたね。

しかし、ニキータ・ナゴルニー選手、アルトゥール・ダラロヤン選手の2大エースのいるロシア、爆発的な得点の取れる肖若鵬選手、鄒敬園選手のいる中国がさらに上回ったといった感じでしょうか。

日本も東京五輪で金メダルを目指して対抗するためには、本来日本が強みとしていたEスコアのアップ。

そして、やはり怪我が多いのが気になります。2019年も2018年も直前に怪我人が続出して、予定のオーダーからの変更を余儀なくされています。

どちらも万全の状態で挑めていれば、もっと得点を上げることが出来ていました。

怪我の予防になるようなトレーニングを日本として取り組んでほしいと思います。

そして、爆発的な得点力を持っている白井健三選手、絶対王者内村航平選手の復活が望まれますね。

東京五輪は団体のメンバーが今までの5人から4人になるので、代表争いは今まで以上に熾烈になってきますが、最強の日本代表で、オリンピック団体2連覇、日本で開催される記念すべき東京オリンピックで成し遂げてほしいと思います。

頑張れニッポン\(^o^)/

2019シュトゥットガルト世界体操選手権種目別決勝後半

シュトゥットガルト世界体操選手権も最終日、種目別決勝後半が行われました。

スペシャリストの競演、最終日も凄かった!

男子跳馬

優勝 ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア) 14.966

 1本目14.933(D5.6 E9.333)、2本目15.000(D5.6 E9.400)

2位 アルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア) 14.933

 1本目14.933(D5.6 E9.333)、2本目14.933(D5.6 E9.333)

3位 イゴール・ラディビロフ選手(ウクライナ) 14.749

 1本目14.833(D5.6 E9.233)、2本目14.666(D5.6 E9.066)

4位 マリアン・ドラグレスク選手(ルーマニア) 14.624

 1本目14.966(D5.6 E9.366)、2本目14.283(D5.4 E8.883)

5位 ドミニク・カニンガム選手(イギリス) 14.566

 1本目14.566(D5.2 E9.366)、2本目14.566(D5.4 E9.166)

 

ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)が優勝!

1本目ドラグレスク着地ピタリ!

安定していますね。かなりの余裕を持って行っています。

ナゴルニー選手は、ローチェの1回ひねりも練習では成功させているので、ドラグレスクは楽に実施出来るといった感じでしょうか。

2本目はルーユーフ、これは着地動きますが高さ凄かったです。

 

2位にアルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア)。

1本目、シライキムヒン、2本目ブラニク!

白井健三選手と谷川航選手の得意技を両方、実施出来るとか凄いですね。

 

4位にマリアン・ドラグレスク選手(ルーマニア)。

元祖ドラグレスクも38歳、物凄い高さと着地ピタリ!の実施、さすが本家本元凄かったです。

 

跳馬は、ロシアが強さを見せましたね。

日本も谷川航選手がさらに難度の高い、リセグァン2を実施出来ますが、本会場練習で実施したその技で怪我をして、この種目別決勝の舞台に立てませんでした。

東京五輪では、完全にリセグァン2を完璧にして、リベンジしてほしいと思います。

 

平均台

優勝 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 15.066(D6.4 E8.666) 

2位 リウ・ティンティン選手(中国) 14.433(D6.2 E8.233)

3位 リ・シジャ選手(中国) 14.300(D6.1 E8.300 -0.1)

4位 カラ・イーカー選手(アメリカ) 14.000(D5.9 E8.100)

5位 メラニー・デジュサス・ドスサントス選手(フランス) 13.966(D5.5 E8.466)

 

優勝は、シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 。

まったくふらつきのない別次元の演技で安定感凄かった。

降り技の新月面(H)は実施せず、ムーンサルト(G)で降りました。

 

2位、3位に中国勢、団体でミスを連発したリウ・ティンティン選手がその悔しさを晴らす演技で2位に入りました。

 

平行棒

優勝 ジョー・フレイサー選手(イギリス)15.000(D6.6 E8.400)

2位 アーメット・オンダー選手(トルコ) 14.983(D6.2 E8.783)

3位 萱和磨選手(日本) 14.966(D6.3 E8.666)

4位 肖若鵬選手(中国)14.966(D6.4 E8.566)

5位 フェルハット・アリカン選手(トルコ) 14.900(D6.5 E8.400)

 

優勝はジョー・フレイサー選手(イギリス)。

シャルロ~ヒーリー、タナカと多彩な技を決めてきました。

 

2位と5位にトルコの選手が入り、トルコの種目別の躍進を感じました。

 

3位に萱和磨選手(日本)。

ついにこの平行棒で銅メダルを獲得しました。

実施は、もの凄くよくて、微動だにしない着地に日本チームとしてなんとしても個人メダルを取るんだという萱和磨選手の気迫を感じました!

おめでとうございます\(^o^)/

 

優勝候補筆頭の中国、鄒敬園選手(中国)が予選落ちする中、僅差でのメダル争い見応えありました。

萱和磨選手と優勝したジョー・フレイサーとの差は、僅か0.034。

4位の肖若鵬選手と萱和磨選手とは同点でしたが、タイブレイクでEスコアの高い萱和磨選手が銅メダル。

まさに僅差の中、気迫で掴んだ価値ある銅メダルとなりました。

 

女子床

優勝 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 15.133(D6.7 E8.533 減点-0.1)

2位 スニーサ・リー選手(アメリカ) 14.133(D5.7 E8.433)

3位 アンジェリーナ・メルニコワ選手(ロシア) 14.066(D5.8 E8.266)

4位 フライバ・サライバ選手(ブラジル) 13.966(D5.5 E8.466)

5位 メラニ・デジュサス・ドスサントス選手(フランス) 13.833(D5.5 E8.433 減点-0.1)

 

シモーネ・バイルズ選手(アメリカ)が優勝!

J難度のバイルズ2(男子でいうリ・ジョンソン)決めてきました。

圧倒的な演技で優勝!

これでバイルズ選手は、団体、個人総合、跳馬平均台、床と今大会5冠!

 

鉄棒

優勝 アルトゥール・オヤカワ・マリアーノ選手(ブラジル) 14.900(D6.3 E8.600)

2位 テン・スルビッチ選手(クロアチア) 14.666(D6.2 E8.466)

3位 アルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア) 14.533(D6.1 E8.433)

4位 橋本大輝選手(日本) 14.233(D6.2 E8.033)

5位 サミュエル・ミクラック選手(アメリカ) 14.066(D6.3 E7.766)

 

アルトゥール・オヤカワ・マリアーノ選手(ブラジル)が優勝。

丁寧な実施が光りました。

 

日本の橋本大輝選手が4位。

ヤマワキ、カッシーナ、コールマン(E)、伸身トカチェフ(D)、開脚トカチェフと手離し技を完璧に決めました。

アドラー1回ひねりとアドラー1/2ひねりがやや流れたので、今後の課題になりますね。

降り技は、伸身新月面宙返り降りに難度を上げてきました。

着地一歩動きましたが、その挑戦は今後に繋がりますね。

 

アメリカのサミュエル・ミクラック選手(アメリカ)は5位。

なんとリューキン(F)入れてDスコアを上げてきました。

華やかな鉄棒は見応えありました。

 

全体的にトカチェフやリンチ、モズニク、その連続でDスコアを上げてる選手が多く、今のルールを見た時にこういうトカチェフ系の構成が流行するのは仕方ないかもしれませんが、私は内村航平選手のような、これでもかと高さのあるコバチ系の大技を入れた構成が見ているファンもワクワクするので、もっともっと評価されるべきだと思います。

 

シュトゥットガルト世界体操選手権、全ての日程が終了しました。

日本は団体銅メダル、個人総合で萱和磨選手が6位。種目別はあん馬で萱和磨選手が5位。橋本大輝選手が9位。平行棒で萱和磨選手が銅メダル、鉄棒で橋本大輝選手が4位という結果でした。

ロシアと中国が強く、日本は内村航平選手と白井健三選手を怪我で欠くなか、今回のメンバーよく頑張ったと思います。

萱和磨選手のエースの活躍が頼もしかった!

最後の平行棒の銅メダル、今大会、個人メダルを獲得出来たのは、東京五輪につながる意味では、本当に大きいと思います。

そして、18歳の橋本大輝選手の躍進。

今大会、予選から橋本大輝選手の美しい体操が評価されていて、大舞台にも物怖じしない勝負強さに内村航平選手や加藤凌平選手に近い凄さを感じました。

将来、日本のエースになってくる選手だと思うので、今後の橋本大輝選手の成長が楽しみです。

来年の東京五輪では、内村航平選手、白井健三選手も万全の状態で挑めますように。最強の日本チームで、団体金メダルを目指してほしいと思います。

頑張れニッポン\(^o^)/

2019シュトゥットガルト世界体操選手権種目別決勝前半

シュトゥットガルト世界体操選手権、種目別決勝前半が行われました。

男子床決勝

優勝 カルロス・ユーロ選手(フィリピン)15.300(D6.5 E8.800)

2位 アーテム・ドルゴピヤト選手(イスラエル)15.200(D6.4 E8.800)

3位 肖若鵬選手(中国)14.933(D6.2 E8.733)14.933(D6.2 E8.733)

4位 アルトゥール・ダラロヤン選手 14.800(D6.2 E8.600)

5位 林超攀選手(中国)14.700(D6.2 E8.500)

 

カルロス・ユーロ選手(フィリピン)が優勝!

日本の釘宮宗大コーチと二人三脚で日本を拠点に練習してきた選手。

全日本選手権にも出場する体操日本が育てたお馴染みの選手です。

最初に伸身ムーンサルトを新たに実施、見事に決めました。

後方2回半ひねり(D)~前方2回半ひねり(E)の超高難度連続技も鋭いひねりで決めました。

15.300!暫定トップの得点が出た瞬間!釘宮宗大コーチも思わず感極まって涙ぐんでましたね。

おめでとうございます。

 

2位にアーテム・ドルゴピヤト選手(イスラエル)。

一本目にザパタ(G)実施してきました。

以前より、全体的に実施が丁寧になってますね。

 

注目のロシア勢は、アルトゥール・ダラロヤン選手、ニキータ・ナゴルニー選手ともに疲れが出てるのか、ミスが出てましたね。個人総合から僅か一日しか経ってないのが響いたでしょうか。

 

この床は、本来日本の得意種目です。内村航平選手が2011年金、2012年五輪銀、2013年銅、白井健三選手が2013年金、2014年銀、2015年金、2017年金、2018年銀、とメダルを取ってきた種目です。

今回の代表も本来なら谷川翔選手、谷川航選手と種目別決勝に進む実力があるはずですが、直前の怪我などで、この種目別決勝床に日本選手が1人も出場出来ない事態になったは残念でした。

来年の東京五輪では、団体、個人総合は、もちろんですが、この床の金メダルも狙ってほしいです。

 

女子跳馬

優勝 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 15.399

  1本目15.333(D6.0 E9.333)、2本目15.466(D5.8 E9.666)

2位 ジェイド・ケリー選手(アメリカ) 14.883

  1本目15.166(D6.0 E9.166)、2本目14.600(D5.8 E9.100 減点-0.3)

3位 エリッサ・ダウニー選手(イギリス) 14.816

  1本目14.600(D5.4 E9.200)、2本目15.033(D6.0 E9.033)

4位 シャロンオルセン選手(カナダ) 14.733

  1本目14.600(D5.4 E9.200)、2本目14.866(D6.0 E8.866)

5位 キ・キ選手(中国) 14.650

  1本目14.600(D5.4 E9.200)、2本目14.700(D5.8 E8.900)

 

シモーネ・バイルズ選手(アメリカ)が優勝!

この大会3個目の金メダル!

去年の世界選手権で発表したチェンフェイを半分ひねったロンダードから後転とび1/2ひねり着手前転跳び前方2回ひねり(D6.4)はやりませんでしたが、余裕のある跳躍見事でした。 

 

あん馬決勝

優勝 マックス・ウィットロック選手(イギリス) 15.500(D7.0 E8.500)

2位 李智凱選手(台湾) 15.433(D6.5 E8.933)

3位 リース・マクレナガン選手(イスラエル)15.400(D6.4 E9.000)

4位 鄒敬園選手(中国)15.000(D6.3 E8.700)

5位 萱和磨選手(日本) 14.866(D6.6 E8.266)

 

マックス・ウィットロック選手が優勝!

最初の交差倒立で1歩手を出すミスがあり、ひやっとしましたが、Gコンバインにブスナリ(F)と大技を連発。Dスコア7.0を通してさすがの演技でした。

 

日本の萱和磨選手は5位。

ブスナリ(F)を入れてDスコアを6.6に上げてきました。

ノーミスの素晴らしい実施で14.866!

予選、団体決勝、昨日の個人総合と6種目ずつ18種目戦い抜いたあとなのに疲れも見せずにノーミスの演技は、さすが失敗しない男の本領発揮です。

 

橋本大輝選手選手は13.333で9位。

予選、団体決勝と素晴らしいあん馬の演技を見せていた橋本大輝選手でしたが、トンフェイで落下。

ノーアップの種目別決勝の難しさがここにありましたね。

なんといってもまだ18歳とこれからが楽しみな選手、この経験を次に活かしてほしいです。

 

段違い平行棒

優勝 ニナ・デルバール選手(ベルギー) 15.233(D6.5 E8.733)

2位 レベッカ・ダウニー選手(イギリス) 15.000(D6.5 E8.500)

3位 スニーサ・リー選手(アメリカ) 14.800(D6.4 E8.400)

4位 アンジェリーナ・メルニコワ選手(ロシア) 14.733(D6.3 E8.433)

5位 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 14.700(D6.2 E8.500)

 

ニナ・デルバール選手(ベルギー)が優勝!

素晴らしい手放し技の連続!圧巻でした!15.233の高得点。

 

2位のレベッカ・ダウニー選手も凄い連続技やってましたね。

手放し技の連続と言えばエリザベス・トゥエドゥル選手が思い出されます。

イギリスはその系譜が続く選手に引き継がれてますね。

 

完全制覇を狙ったシモーネ・バイルズ選手、この段違い平行棒では5位。

シモーネ・バイルズ選手も完璧な演技を行った上での5位なので、

この段違い平行棒は、それを超える強い選手達が多く出てきてますね。

 

つり輪決勝

優勝 イブラヒム・コラック選手(トルコ)  14.933(D6.2 E8.733)

2位 マルコ・ロダディオ選手(イタリア)  14.900(D6.3 E8.600)

3位 サミール・アイト・サイード選手(フランス) 14.800(D6.2 E8.600)

4位 エレフテリオス・ペトロウニアス選手(ギリシャ) 14.733(D6.3 E8.433)

5位 アルトゥール・ザネッティ選手(ブラジル) 14.725(D6.2 E8.525)

 

イブラヒム・コラック選手(トルコ)が優勝!

力技強かった。

降りが前方屈伸2回宙返りと独特、ピタリと止めました。

 

注目のエレフテリオス・ペトロウニアス選手(ギリシャ)は、着地で動き4位。

去年の世界選手権でつり輪優勝してから、肩の手術を行ったとのことで、本格的な練習を始めたのは2週間前とのこと。

それでもう今年の世界選手権に間に合わせて、これだけの演技をしたというのですから驚異的ですね。

東京五輪では、仕上げてくると思います。

 

世界体操選手権の種目別決勝は、世界のスペシャリスト達の演技、凄かったです。

後半種目には、平行棒で萱和磨選手、鉄棒で橋本大輝選手が出場します。

頑張ってほしい!

 

ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)が優勝!2019シュトゥットガルト世界体操選手権男子個人総合決勝

世界体操選手権、男子個人総合決勝が行われました。

 

優勝 ニキータ・ナゴルニー選手(ロシア) 88.772

2位 アルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア) 87.165

3位 オレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ) 86.937

4位 肖若鵬選手(中国)86.690

5位 孫偉選手(中国)86.523

6位 萱和磨選手(日本) 85.899

7位 サミュエル・ミクラック選手(アメリカ) 85.691

8位 ジョー・フレイサー選手(イギリス)85.098

9位 ペトロ・パクニク選手(ウクライナ)84.931

10位 カルロス・ユーロ選手(フィリピン)84.048

11位 唐嘉鴻選手(台湾) 83.816

12位 李智凱選手(台湾)83.798

13位 カイオ・ソウザ選手(ブラジル)83.765

14位 ジェームズ・ホール選手(イギリス) 83.532

15位 パブロ・ブレガー選手(スイス) 82.824

16位 ユル・モルダウアー選手(アメリカ)82.330

 

優勝はニキータ・ナゴルニー選手(ロシア)。

去年の世界選手権個人総合銅メダリストにして、ロシア躍進の原動力になっているダブルエースの一翼、ニキータ・ナゴルニー選手。

予選、団体決勝と今大会圧倒的強さを見せていましたが、この個人総合決勝でも圧巻の演技で優勝!

床ではH難度リューキン(後方3回宙返り)の超大技を決める豪快な演技。15.041(D6.4、E8.641)

あん馬ではショーン!移動も丁寧、そして落ちない危なげない実施。14.566(D6.2、E8.366)

つり輪は何年も前から強化が進んでいるロシア選手ならではの正確な姿勢の実施。14.633(D6.0、E8.633)

つり輪ロシアは各選手、同じ演技構成を実施してきますね。国として減点の少ない技を研究しているのが伺えます。

跳馬では、ドラグレスクを着地ピタリ!

高さといい、着地をピタリと止める強靭な足腰。かなり熟練度の高さを感じる実施。15.066(D5.6、E9.466)

平行棒では、シャルロ(E)~ヒーリー、後半のディアミドフ、ディアミドフ1回ひねりと鋭くブレずに倒立に上がるので、迫力です。15.300(D6.4、E8.900)

リチャード(E)、アームツイスト(E)と難度の高い腕支持系の技を実施してくるのもロシアの徹底した強化を感じます。

現在、世界的に主流になっている前方かかえ込み2回宙返り半ひねり降り(F)も、前方系の難度が格上げになったタイミングでロシアがいち早く取り組んできてました。

最終種目の鉄棒は、トカチェフ系の技が多いですが、降り技は伸身新月面宙返り降り。一歩弾んだものの、まとめました。14.166(D5.8、E8.366)

勝利を確信して、点数が出る前にダラロヤン選手と国旗を持って喜んでましたね。

合計得点はなんと88.732!とてつもない超高得点を世界選手権で出してきました。

6種目合計Dスコアも36.4と高いです。

それでいて、Eスコアも52.732(1種目平均8.728)。

ニキータ・ナゴルニー選手は、シドニー五輪時のアレクセイ・ネモフ選手を彷彿とさせるような凄みありますね。

 

2位にアルトゥール・ダラロヤン選手(ロシア)。

去年優勝のアルトゥール・ダラロヤン選手。

床では、精度の高い連続技。ナゴルニー選手とまた違った凄さあります。15.200(D6.5、E8.700)

あん馬ではブスナリ(F)、後半やや移動で苦しい感じありましたが、堪えました。14.000(D5.8、E8.200)

つり輪はナゴルニー選手に次ぐ全体2位。14.433(D6.0、E8.433)

跳馬、ブラニクであわや尻もちという限りなく大過失に近い着地になりましたが、それにしては減点が少ない感じです。14.066(D5.6、E8.566、減点-0.1)。

平行棒はさすがの強さ。15.233(D6.4、E8.833)

鉄棒では、カッシーナを抜いて屈伸コバチにしてきました。14.233(D5.7、E8.533)

跳馬の失敗がありながらも合計得点87.165と高得点で2位。

6種目合計Dスコアは36.0でした。

 

3位にオレグ・ベルニャエフ選手(ウクライナ)。

肩の怪我から復活してきました。

苦手の鉄棒で13.666と振るわず。床でラインオーバーもありましたが、得意の平行棒では15.475と全体1位。

合計スコア86.937、6種目合計Dスコアは全選手中トップの36.7。

まだ本調子ではない状態とのことですが、持ち味の高いDスコアは健在。

オレグ・ベルニャエフ選手の復活は嬉しいですね。

 

4位に肖若鵬選手(中国)。

2017年世界選手権個人総合王者にして、去年は優勝したダラロヤン選手と同点ながら、タイブレイクで銀メダルとなった肖若鵬選手。

ナゴルニー選手に迫るような得点を重ねていましたが、金メダルを狙うために最後の鉄棒で勝負に出ました。

種目別用に用意していたと思われるリューキン(F)と伸身トカチェフ(D)~開脚トカチェフ(C)~リンチ(D)の3連続を実施!惜しくもリンチ(D)で近づき、倒立に持っていけず落下。

得点は12.666(D6.0、E6.666)。

合計得点は86.690。落下があってもトップと2.082差の4位。

6種目合計Dスコアは36.0でした。

 

5位に中国の孫偉選手(中国)。

大柄ですが、勢いのい体操をする選手。

団体では、鉄棒で痛恨の落下。

中国チームが金メダルを逃す事態になって、泣き崩れるシーンが印象的でした。

今日の鉄棒は、団体で落下した技を慎重に行い成功させました。

合計得点は86.523。6種目合計Dスコアは35.4。

 

6位に萱和磨選手(日本)。

予選、団体決勝、そしてこの個人総合と全種目出場。

今回の世界選手権、日本のエースとして18演技戦い抜きました。

跳馬ドリッグス(D5.2)でのラインオーバーの一歩が惜しかった。14.000(D5.2、E8.9、減点-0.1)。

今まで日本の弱点種目と言われていたつり輪で全体3位の14.300(D6.1、E8.200)。

海外の強豪達ですら行わないF難度の大技、伸身新月面宙返り降り技、見事に決めました。

 平行棒でも全体6位の15.000(D6.3、E8.700)の高得点。

そしてさすがの全体通しての安定感。

気迫のこもった素晴らしい試合、見せてくれました。

合計得点85.899。6種目合計Dスコアは35.8。

 

7位はサミュエル・ミクラック選手(アメリカ)。

ワールドカップ東京大会を素晴らしい演技で優勝し、今回こそはメダル取れるか注目されたアメリカエースのミクラック選手。

平行棒で全体2位の15.325(D6.4、E8.925)。鉄棒で全体1位の14.700(D6.1、E8.6)を出してさすがでしたが、あん馬、ブスナリ(F)で落下。13.000。

合計得点85.691。6種目合計Dスコアは34.7でした。

落下がなければ2位になってますね。

 

上位4人のDスコアが36点台というハイレベルな争いとなった今回の世界選手権個人総合決勝。

8年間に渡り世界の頂点に君臨し続けた絶対王者内村航平選手を見習い技を磨いてきた世界のライバル達が強くなって、世界の個人総合全体のレベルが引き上げられてますね。

ロシア勢2人と中国勢2人の強さ。

そしてオレグ・ベルニャエフ選手の復活。

日本の萱和磨選手も去年より、成長見せてくれましたが、世界もより強くなってます。

日本も東京五輪で金メダルを取るためには、怪我をしないようにしながら、さらなる強化が必要ですね。

内村航平選手も復活してほしい。

東京五輪で、内村航平選手とニキータ・ナゴルニー選手との頂上対決を見たいです。

 

世界体操選手権は、まだまだ続き、今夜からは種目別決勝が行われますね。

橋本大輝選手があん馬と鉄棒、萱和磨選手があん馬と平行棒に出場するので、日本の美しい体操を見せて頑張ってほしい!

頑張れニッポン\(^o^)/

2019シュトゥットガルト世界体操選手権女子個人総合決勝

シュトゥットガルト世界体操選手権、女子個人総合が行われました。

優勝 シモーネ・バイルズ選手(アメリカ) 58.999

2位 唐茜靖選手(中国) 56.899

3位 アンジェリーナ・メルニコワ選手(ロシア) 56.399

4位 エリザベス・ブラック選手(カナダ) 56.232

5位 ニナ・デルワエル選手(ベルギー) 56.033

6位 エリザベス・サイツ選手(ドイツ) 55.999

7位 フラヴィア・サライバ選手(ブラジル) 55.732

8位 スニッサ・リー選手(アメリカ) 55.632

 

13位 寺本明日香選手(日本) 54.666

17位 畠田瞳選手(日本) 53.932

 

優勝はシモーネ・バイルズ選手(アメリカ)、圧倒的な強さでした。

日本の寺本明日香選手は13位。

足と腕と痛めていて、万全の状態ではなかったということですが、世界の個人総合でミスのない演技、2011年から世界選手権、オリンピックの大舞台に連続出場している寺本明日香選手、さすがの演技見せてくれました。

畠田瞳選手も床でラインオーバーがあったものの、世界の個人総合の舞台でどうどうとした演技、これからが楽しみですね。

日本女子は今回エースの村上茉愛選手が出場していないなかでの厳しい戦いとなりましたが、予選では、東京五輪の団体出場権を獲得してくれました。

来年の東京五輪に向けて、さらに強化しつつも、いかに怪我をしないようにするかも課題になると思います。

頑張れニッポン\(^o^)/

2019シュトゥットガルト世界体操選手権男子団体決勝

シュトゥットガルト世界体操選手権、男子団体決勝が行われました。

優勝 ロシア 261.726
2位 中国 260.729
3位 日本 258.159
4位 アメリカ 254.578
5位 イギリス 251.611
6位 台湾 248.243
7位 スイス 247.038
8位 ウクライナ 246.593

日本チームは、3位銅メダルを獲得しました。

おめでとうございます。

1種目目のあん馬から、萱和磨選手、谷川翔選手、橋本大輝選手とミスのない素晴らしい演技!気迫を感じました!

橋本大輝選手のあん馬は、予選では、14.883出ましたが、決勝では14.466と抑えられました。

これについて解説の米田功さんが、Eスコアは、日によって出方が違うこともある、大事なのは出来がどうだったかということと解説ありましたね。

いつもは、ミスを出さすに我慢する種目のあん馬、今回のメンバーは、あん馬が得意な3人が揃っているということで、さすがの演技でした。

 

2種目目のつり輪は、萱和磨選手、谷川航選手、神本雄也選手と力強い演技。

ついに神本雄也選手のつり輪が世界選手権で披露されました。感無量です。

オニールからの翻転中水平は、神本雄也選手ならではの見せ場、見事に決めてくれました。降りの伸身新月面宙返り降りも着地ピタリ!得点14.766!の高得点。

 

3種目目の跳馬、萱和磨選手がドリッグス(D5.2)、橋本大輝選手がロペス(D5.6)を決めて14.900の高得点。

そして3人目に本会場練習でこの跳馬で足を痛めていた谷川航選手が登場!

足の具合が心配されましたが、ブラニク!着地1歩に抑えて決めてくれました14.833!

 

4種目目平行棒、5種目目鉄棒と大過失は出さないものの、着地を跳ねるなど、小さいミスを出す我慢の展開が続く。

 

最終種目床、ここまで伸び伸びとした素晴らしい演技を続けていた橋本大輝選手がまさかの尻もち、日本チーム唯一の大過失となってしまいましたが、予選も含めてここまで日本を救う演技は見事でした。

涙を流す橋本大輝選手を、大丈夫、大丈夫と励ます日本チームの面々、とてもいいチームだなと感動しました。

最終演技者の萱和磨選手が、気迫のこもった演技で締めくくってくれました。

萱和磨選手が今回の日本チームの柱の活躍、見事に果たしてくれてますね。

まさに失敗しない男、凄いです!

 

谷川航選手の本会場練習の怪我や、谷川翔選手も予選の跳馬で足を痛めるなど、けっして万全ではない状況だったので、この決勝は、チーム一丸となって頑張ったと思います。

これだけいい試合運びをして、優勝したロシアと3.567、2位の中国とも2.57差と、大きな差もついてしまったので、ロシア、中国も去年よりさらに強くなっていると感じますね。

東京五輪までにこの差を詰める、日本チームのさらなる強化、挑戦頑張ってほしい!

 頑張れニッポン\(^o^)/

2019シュトゥットガルト世界体操選手権女子団体決勝

シュトゥットガルト世界体操選手権、女子団体決勝が行われました。

優勝 アメリカ 172.330

2位 ロシア 166.529

3位 イタリア 164.796

4位 中国 164.230

5位 フランス 163.628

6位 イギリス 161.495

7位 カナダ 160.536

8位 オランダ 159.427

 

アメリカが優勝!

エースのシモーネ・バイルズ選手が床でJ難度の後方かかえ込み2回宙返り3回ひねり(男子でいうリ・ジョンソン)を決めるなど、圧倒的な強さを見せての優勝!

強豪ロシアが2位。

予選2位でメダル常連国の中国が、まさかの4位。

リウ・ティンティン選手が得意の段違い平行棒で2回の落下、平均台でも落下するなど、大きなミスを連発してしまいました。

好調な演技を続けていた予選8位のイタリアが銅メダルの快挙でした。

今回日本女子は予選11位で決勝に進めませんでしたが、東京五輪の団体出場権は獲得。東京五輪は、メダル目指して躍進してほしいです!

 

今まさに、男子の団体決勝が行われていますが、テレビ放送はこのあと11時から。

生放送してくれよテレ朝って感じですが、じっくり見て、応援したいと思います。

頑張れニッポン\(^o^)/